陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「フィフス・エレメント」

2010-08-05 | 映画──SF・アクション・戦争
1997年の映画「フィフス・エレメント」は、リュック・ベッソン監督のエンターテインメント大作ですね。
初見時は圧倒的なおもしろさを感じたものですが、いま改めて観なおしてみますと、それほどでもないような気もします。


地球が邪悪な生命体の侵略を迎えた2214年。
モンドシャワ人の有するその生命体を撃退する力をもったふしぎな四つの秘石が、武器商人ゾーグに奪われてしまう。地球では、モンドシャワ人の遺体から少女を再生。
その少女リールーは研究室から脱走し、元宇宙連邦軍のエキスパート、コーベン・ダグラスに拾われた。
そして、コーベンは否応なしに、地球存亡をかけた闘いに巻き込まれていく。
突然降って湧いた美女と逃げるという、ヒッチコック以来の典型的な巻き込まれ型ストーリー。

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筋書きよりも、映像美やアクションを追求したと監督がほのめかすように、ストーリー展開は、まったくもってありきたり。監督が十六歳のときに思いついたというぐらいですから。
しかし、キャラクターの個性がとにかく強い。とくに、ルビー・ロッドなるDJのバズーカートークは絶品。「アイ・スパイ」のエディ・マーフィーと肩を並べるくらいか。

飛行船に日本人少女のおっかけがいたのは、おそらくコミケの様子をパロったものか。
人間でない美女と出会って恋におちるとか、宇宙船にいる歌姫だとか、過去のキャリアを捨てた退役軍人とか、そしてオカマっぽい敵方(あの髪型…オダギリジョーがあんなのしてなかったっけ?)だとか、もうかなり使い古された設定で。
日本のアニメや漫画ちっくだなともいえます。宇宙船の白髭の艦長が帽子を被っているのも、宇宙戦艦ヤマトのあの艦長にしか見えなかったり。オペラコンサートの会場でタキシードで闘うコーベンも、007シリーズを意識したんだろうなとか、あの気味の悪い敵方クリーチャーは、スターウォーズ倣いなんだろうなとか思ってみたり。そして、極めつけは、アルマジロみたいな宇宙人が着ぐるみにしかみえない!

でも、地球を救う第五の要素が、愛だったという趣旨はいいですね。でも、ほんとうに地球を救えるのは男女の恋愛ではなしに、自然環境への思いやりや人間どうしの諍いをのぞく優しさという意味での博愛だと思いますが。

主演は、「ダイハード」シリーズなどなど日本ではすっかりおなじみの肉体派ブルース・ウィルスと、モデル出身のミラ・ジョヴォヴィッチ。ジョヴォヴィッチはウクライナ生まれなんですが、東欧系の女性は顔だちがシャープで美しいですね。彼女の主演作「ジャンヌダルク」も好きです。

フィフス・エレメント(1997) - goo 映画

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