陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「マーヴェリック」

2018-06-21 | 映画──ファンタジー・コメディ

1994年のアメリカ映画「マーヴェリック」(原題:Maverick )は、メル・ギブソン、ジョディ・フォスター、そしてジェームズ・ガーナーの豪華共演で話題のウェスタンコメディ。1950年代の人気テレビシリーズのリメイクです。前半がもたついているのですが、後半からぐっとおもしろくなってきます。

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西部開拓時代のある酒場。
早撃ちの名人でさすらいのギャンブラーのブレット・マーヴェリックは、エンジェルたち荒くれ者の集うポーカーで競り勝ち、乱闘騒ぎに。
美貌の女スリ師アナベルに言い寄られるものの、ひと泡吹かせられ、彼女を追っての道中、ゼーン・クーパーという謎の紳士に付きまとわれる。

乗りあわせた一台の駅馬車が暴走しマーヴェリックが散々な目に遭ったり、エンジェルたちを追っ払って命がけで金を得たのに、その稼ぎをご婦人方に気前よく渡してしまうマーヴェリックだったり、うっかりインディアンの聖地に踏み込んでしまってやはりひとりで戦おうとするマーヴェリックだったり。しかし、このマーヴェリック、やたらとシャツの汚れにこだわる神経質さもあります。

あきらかに開拓時代の西部劇なのに、白人とインディアンが微笑ましく遊んでいるのは和みますね。この部分のコントがいちばん笑えます。

ポーカーの大会に出るための資金を稼ごうとするマ-ヴェリック。
そのカード捌きの腕を恐れるエンジェル一派の妨害工作をなんとかしのぎ、会場である豪華客船にたどり着くのですが参加費が足りず、工面するために二度とも詐欺にあうロシアの大公がかわいそう。

そしてなんと会場の監視役を務める保安官こそが、あのクーパーでした。
いかさま師が次々に追放されていくなか、トーナメントを着々と勝ち上がっていくマーヴェリックとアナベル。マーヴェリックがあわや決勝に欠場かという事態があったり、アナベルの敗退がなんとも艶めく事情で見抜かれるものだったりして、それなりに緊迫感を孕んできます。さて大金を賭けた勝負はどうなるのか。奇跡の大逆転のさらに奥にどんでん返しがあったりします。

さほど体当たりなアクションシーンがあるわけでもなく、ところどころ道化役なのですが、義理人情には厚くお人好しなのところがあるこのマーヴェリック、まさにアメリカンヒーローというべきか。と関心したのもつかのまで、意外なからくりがあったりします。いったいどこまで騙し続けていくのか。

監督は「リーサル・ウェポン」シリーズのリチャード・ドナー。
保安官役のジェームズ・ガーナーはTVシリーズでは主役を張っていたのですが、それがラストに生かされているところがいいですね。ジョディ・フォスターがこうしたおてんば娘役というのは珍しいですが、ただのじゃじゃ馬でなく、おいしいところはもれなくさらっていくしたたかな女であったりして。

(2011年6月15日)

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