陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「25時」

2009-08-12 | 映画───サスペンス・ホラー
本日の映画は、2002年の「25時」
最近、世相を賑わしている酒井法子の話題にぴったりな映画です(苦笑)

麻薬の売人が主人公という設定に乗り気がしないながらも、ついつい「実力演技派No.1エドワード・ノートン主演、監督スパイク・リー、ロングラン大ヒットを記録」というコピーに騙されて観てしまった作品。衝撃の感動作というにはほど遠い内容でした。

以下、ネタバレ有り。

ニューヨーク。麻薬の売人モンティは、自宅のマンションに隠していた麻薬を押収される。売人から足を洗おうとした矢先の出来ごとだった。
収監を明日に控えて、最後の自由な一日を与えられたモンティには、こころ残りがあった。
残された24時間を、長年の友人、敏腕株式ディーラーのフランクや母校の英語教師ジェイコブと酒を酌み交わしながら過ごす。だが、七年間の獄中暮らしの悲惨さを考えると、とてもやりきれない。
しかも、密告者が自分の恋人ナチュレルではないかと疑いを深めていた。

けっきょく、警察にタレコミしたのがナチュレルではないと分かって、冷えきった恋人関係は元どおりに。
ジェイコブには愛犬の世話を頼み、そしてフランクにはあるお願いをします。
このあたりは、かなり悲愴感が漂いつつ、おとなしく服役しようとするしおらしさがあってよかったのですが、このあとがどうも…。

息子のためを思って父親のやったことなんですが、はっきり言って許されることではないです。気休めていどに幻想として処理してあるので、彼の25時間目がどうなるかは分からないですが。
こんな映画が賞賛されるということは、米国は麻薬犯罪を軽く扱っているのだと思わざるを得ない。

ついでに序盤で、自暴自棄になった主人公が韓国だの、プエルトリコからの移民だのに対しての不満をぶちまける部分は笑いましたが、これって監督の社会的な批判なんですかね。そのシーンは、終盤で印象的な使われ方はしていますが。
主演のエドワード・ノートンは、大阪に滞在していたこともあって、NOVAのCMにも登場。どうりでどこかで観たことある顔だと。「フリーダ」では、ネルソン・ロックフェラーを演じたそうですが、印象になかったですね。「ファイト・クラブ」のナレーターもしています。

(〇九年八月九日)


25時(2002) - goo 映画


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