あのターミネーターシリーズの最新作「ターミネーター4」がまもなく封切りということで、過去作を放映する企画が各TV局ではさかん。
私が観たのは第一作の「ターミネーター」
「ターミネーター」はTVでいくども放映されていてそのたびに観てしまいますが、印象深いのはやはり二作目のほうですね。あの溶鉱炉に沈んでいくシーン(笑)
さて、この第一作は84年作。もう25年も前なんですね。
髪型やファッションが時代を感じさせます。この頃、日本はバブル真っ盛りでしたよね。世情不安もなくて、こういうド派手なアクションをなんなく虚構として楽しめた時代だったかと。
1984年のロサンゼルス。連続殺人事件が発生するなか、サラ・コナーは銃をもった不気味な男に付け狙われる。カイル・リースという兵士にからくも救われたサラは、逃避行中にふしぎな話を聞かされる。襲った男は未来からやってきたアンドロイド、ターミネーター。2029年の未来では、機械に生活を脅かされた人類が、支配者の機械と数十年にもわたる抗争を繰り返していた。
カイルはそのレジスタンスの指導者に心酔した兵士で、サラを救うために未来からタイムトリップしてきたという。彼女こそが未来に人類を救うことになるジョン・コナーの母親だと。
荒唐無稽な話をにわかに信じられないサラだったが、ターミネーターからの襲撃をかわしていくさなか、語られるカイルの悲惨な生い立ちに理解を寄せはじめ、悲しい未来に危機感をいだく。
「ブレードランナー」もそうですが80年代のSF映画、CGはいまよりも稚拙なれどもやはりおもしろい。
皮膚が剥がれてチタン合金の骨があらわになったターミネーターのぎこちない動きは、かえってロボットらしくていいですし。
息つく暇もなく主人公サイドをこれでもかと追いつめるターミネーター。その攻防、なんどみても飽きることがないですね。カメラワークがうまいのと、襲撃を夜にしていて影の深さと、血を思わせる銃の赤外線ビームや瞳の赤を効果的に浮き上がらせているからなのかと。
不死身かと思われたターミネーターは、最後はけっこう原始的な方法でお陀仏になっちゃうのですが。
平凡で恐怖に脅えてばかりだった女性がいざとなると勇敢に行動していくさまが、すがすがしいですね。こういう強い母親が描かれた映画は好み。
二作目までの監督は、ジェームズ・キャメロン。
女性が終盤に愛のために行動的に成長していく展開は、彼の大ヒット作「タイタニック」と似ていますね。
2011年には第五作「ターミネーター5」(監督は「チャーリーズ・エンジェル」のマックG)の公開まで発表されていて、イチローを含めた大リーガーを出演候補にしているそうですが、はたしてどうなるんでしょうね。あまり有名人のクレジット頼りでシリーズ連作をつくらないでとも思うけど。
機械VS人間の格闘というのは、20世紀初頭の未来派芸術が人間を機械のように表現してその危機感を煽ったように、まさしく前世紀的な主題。
いまのドラマというのは、平凡な人間の奥に潜む恐さをえぐりだすものが多く、浮かばれないような気もするけれど。
(〇九年六月三日)
私が観たのは第一作の「ターミネーター」
「ターミネーター」はTVでいくども放映されていてそのたびに観てしまいますが、印象深いのはやはり二作目のほうですね。あの溶鉱炉に沈んでいくシーン(笑)
さて、この第一作は84年作。もう25年も前なんですね。
髪型やファッションが時代を感じさせます。この頃、日本はバブル真っ盛りでしたよね。世情不安もなくて、こういうド派手なアクションをなんなく虚構として楽しめた時代だったかと。
1984年のロサンゼルス。連続殺人事件が発生するなか、サラ・コナーは銃をもった不気味な男に付け狙われる。カイル・リースという兵士にからくも救われたサラは、逃避行中にふしぎな話を聞かされる。襲った男は未来からやってきたアンドロイド、ターミネーター。2029年の未来では、機械に生活を脅かされた人類が、支配者の機械と数十年にもわたる抗争を繰り返していた。
カイルはそのレジスタンスの指導者に心酔した兵士で、サラを救うために未来からタイムトリップしてきたという。彼女こそが未来に人類を救うことになるジョン・コナーの母親だと。
荒唐無稽な話をにわかに信じられないサラだったが、ターミネーターからの襲撃をかわしていくさなか、語られるカイルの悲惨な生い立ちに理解を寄せはじめ、悲しい未来に危機感をいだく。
「ブレードランナー」もそうですが80年代のSF映画、CGはいまよりも稚拙なれどもやはりおもしろい。
皮膚が剥がれてチタン合金の骨があらわになったターミネーターのぎこちない動きは、かえってロボットらしくていいですし。
息つく暇もなく主人公サイドをこれでもかと追いつめるターミネーター。その攻防、なんどみても飽きることがないですね。カメラワークがうまいのと、襲撃を夜にしていて影の深さと、血を思わせる銃の赤外線ビームや瞳の赤を効果的に浮き上がらせているからなのかと。
不死身かと思われたターミネーターは、最後はけっこう原始的な方法でお陀仏になっちゃうのですが。
平凡で恐怖に脅えてばかりだった女性がいざとなると勇敢に行動していくさまが、すがすがしいですね。こういう強い母親が描かれた映画は好み。
二作目までの監督は、ジェームズ・キャメロン。
女性が終盤に愛のために行動的に成長していく展開は、彼の大ヒット作「タイタニック」と似ていますね。
2011年には第五作「ターミネーター5」(監督は「チャーリーズ・エンジェル」のマックG)の公開まで発表されていて、イチローを含めた大リーガーを出演候補にしているそうですが、はたしてどうなるんでしょうね。あまり有名人のクレジット頼りでシリーズ連作をつくらないでとも思うけど。
機械VS人間の格闘というのは、20世紀初頭の未来派芸術が人間を機械のように表現してその危機感を煽ったように、まさしく前世紀的な主題。
いまのドラマというのは、平凡な人間の奥に潜む恐さをえぐりだすものが多く、浮かばれないような気もするけれど。
(〇九年六月三日)
>サラ・コナーはカイルと結ばれてジョン・コナーを産むわけですが、ストーリー的に、タイムパラドックスが発生しているような気もするんですが・・。
そのあたり、私も疑問に思わないことはないけれど、あまり深く考えると楽しめなくなっちゃうのでスルーしてます(笑)
時空を超えた出会いにロマンスを感じてるだけですので。
この第一作のあとサラがジョンを生む未来はこのあと、カイルがいた未来とは別次元になっていく、とも考えられますが。続編では、たしかカイルは存在してるんですよね?
カイルの年齢を2029年時点で20代半ばとすると、1984年時点では生まれていないことになります。自分が(在命中ならともかく)生まれた年よりも前にタイムトリップしてきて死んだとしても、その20年後に生まれてくる事実は変わらない、という考えなのではないでしょうか?
監督もキャストも更新した続編は、別ものに思えそうですね。
いつも気になること。
サラ・コナーはカイルと結ばれてジョン・コナーを産むわけですが、ストーリー的に、タイムパラドックスが発生しているような気もするんですが・・。
どうなんでしょう?