
できるだけお金をかけないで、身近な素材をリサイクルして挑戦している空き畑での野菜づくり。
北側から数えて第11列目までは、刈った草や枯れ枝などで草マルチができたのですが…。
第三弾ホウレンソウ群の第12列から16列目(1月2日種まき分)はマルチができていません。そりゃそうだ、12月も過ぎたら、雑草すらも生えません。いやいや、ここはもともと耕作放棄地だったころは除草剤で枯らしていたので、草がないことはなかったのです。でも、草マルチにするために10月、11月と二度、三度刈りこみ、生ごみを埋めるために掘り返し、あちこち歩きまわっていたら草が生えにくくなってしまったわけです。ぽつぽつ生えてきているのはあるけれども、とても足りません。
種まきする前ならば、穴あきの黒マルチシートにでもすればよかったのですが。
現時点では芽吹きがいつかわからないので、張ることもできない。年明けから急に冷え込んで、現役中の第二弾コマツナ群の生育も鈍っており、このままではこのホウレンソウもなかなか発芽できないでしょう。不織布やらビニールをかけるのがベストではあるけれども、トンネル状にする資材を購入せねばならない。虫がいない季節だから、そこまで手間をかけたくない…。
…と帰来のめんどくさがり癖が発動して、なんとか代わりにできるものはないかとウェブ検索したところ。
思いついたのが新聞紙! 最近のインクは大豆由来なので紙が土にとけても問題なし、とのこと。

作業途中の画像はありませんが、過程をしるすと
【1】新聞紙1頁分を縦折りにして重ねておく
新聞がいくら必要かわからないので、そのつど束から剥がして折っていましたが、最初からまとめて折っていた方が楽ですね。畝の長さによりますが、二、三枚分ぐらいは糊付けしといてもよかったかも。
【2】畝の側面を水で濡らす
ジョウロでかる~く。水はけがよくて、乾きぎみの土質の場合。新聞を密着させやすくするためです。
【3】折り目を上にして新聞を畝の側面に張る
下側には土をかぶせながら、新聞紙を畝にもたれかけるようにします。ちなみに、つくったのが高さ15センチぐらいの高畝なので、1頁分の縦折の幅にしたわけですね。この下側にかぶせる土は畝のあいだの土を三角鎌で掘りながらかけていったのですが、やりすぎると畝が高くなってしまうので、そもそも畝をつくる時点からそんなに高く盛らなくて良かったかも、と後悔しました。
【4】霧吹きで新聞紙を湿らせる
土に紙を密着させやすくするためです。あまり強く濡らすと破れてしまうので。
【5】新聞の上部に土をかけて、固めていく
畝が台形なので土をかけてもなだれ落ちてしまうのですが、新聞が湿っているうちになんとか手ではたいて押さえにしていきます。粘土で肉付けしているような感覚です。この時の土は畝のあいだを掘り下げると新聞の下部がめくれてしまうので、バケツにためておいた土(なるべく湿り気があるほうがいい)を使いました。
【6】最後にジョウロで水やりがてらまんべんなく濡らす
この作業、畝にして5列分は、作業を二日にかけて行い。
1列あたり1時間半はかかっています。ふつうに山なりにマルチをひろげて張るのと違って、なにせ台紙に金箔を貼るみたいにちまちま両面から作業していくのですから時間がかかって仕方がない。中腰になるので、けっこうしんどい作業です。冬にあまりやたくないな、やはり…。
しかも、作業中に、セキレイが畝の上に止まると固めた土が流れてしまったりで。
完了後のその夜にけっこうな雨が降ったので心配しましたが、いちおう密着してくれていますね。何日ぐらい持つのだろう。
ただ、この土は粘土質のわりに乾くと砂みたいにぽろぽろこぼれてしまいます。また地中にあったカヤの根なども刺さっていたりで、畝の側面が崩れやすくなっていて、補強の意味ではよかったのですが。新聞が乾くと、風で剥がれてしまいそうでもありますね。押しピンとかで止めても浮きあがってきそうですし。
草マルチだと種まきあとでも畝にかけるだけだからよいのですが。
紙やプラスチックのマルチシートはやはり種まき前にしたほうがよいように思われました。ただ、穴をあけるのがめんどうではありますよね。発芽したあとで草で覆えばいいので、畝の側面に種が流れて発芽してもわかるのです。
紙製のマルチシートも市販されているようで、土に還るので、剥がす手間いらずとか。段ボールでもできるみたいですが、押さえるのに棒など重いものが必要そうですよね。あと濡れたら匂い(再生紙ならではの)が気になります。

これまでの畝では草マルチでして。
天然の堆肥になるのか、土が翠いろになっていて、栄養豊富に。その反面、虫がひそんでいるのか、食われている葉も多いな、という印象。あと、土にとけこむまでは強風でかなり飛んでいってしまいますね。土を上からかけていますが。春になったら刈るのが追い付かないぐらい雑草が生えてくるだろうけども、畝が増えているので、やはり草マルチの分量が足りなくなる恐れがあります。近くの土手を刈るのもめんどうですし。

水やり時の泥はねもけっこうあるので、今後、畑の規模が増えたらやはり教本どおりに、きちんと黒マルチを使うべきなのかなと。とくにサツマイモ栽培をめざすのならば必須ですよね。空き家にあった古い黒マルチは劣化していないのだろうか? マルチって産業廃棄物なので、すてるときにけっこうめんどくさそうなんですよね。
紙マルチのいいところは捨てなくていいところ。
新聞マルチの問題点は印刷面が見えてしまうので、ちょっといかがわしい広告やスキャンダラスな事件記事が載っていたりすると恥ずかしいことです(苦笑)。
いちばんいいのは、藁なのですが。
空き家の納屋にけっこう大量の藁があったのに、数年前に除草の抑えに敷いてしまって使ってしまったんですね。ちょっともったいないことをしてしまいました。
(2025.01.19撮影、2025.01.24記録)