拝啓、私の読者様。
いよいよ我らが女王様、カオン様の出番です！
王子様妄言で頭のおめでたい空と違って、
事の成り行きを静観視していたカオンとヒミコ、いよいよ動き出します。
彼女達の役どころは、白鳥空と接触を図り物語の核心部分をかいまみせること。
ヒミコに誘われ、滝口で水浴していた黒髪の少女と顔合わせする空。
やっぱり千歌音ちゃんには、冴え渡る月夜が良くお似合いです。
タイトルは「三華月」ですが、水面に揺れるのは満月でした。
私でさえもその麗しいお姿を形容するのに難儀するところですが、
さすが迷ナレーター白鳥空。
「凛として澄んでいて、まるで お月様から下界を見守る女王様
みたいです」
アニメ「神無月の巫女」のラストを知り尽くしているような台詞ですね（笑）
ええ、去年までそのひと、月の社の住人でしたし（違）
カオンちゃんが、空に注ぐ視線とか言葉遣いがとっても優しいのが嬉しい。
きっと姫子ならぬヒミコを相手にしている感じなのでしょう。
さてカオン先生の絶対天使講座はじまりはじまり～。
絶対天使の何たるかを熟知していない空に、映写機を用いて説明します。
波濤の水幕をスクリーンにするのが洒落てますね。
戦車や爆撃ジェットをことごとく破壊するカオン。
うはっ、かっこいいーっ！
今度の宮様は、槍の使い手のようです。
舞空術もマスター、天下一武闘会でも優勝間違いなしだね（番組違います）
撮影しているのは、やはり名カメラマン（笑）ヒミコ？
それともヒミコと出会う前のカオンの姿なのか？
ところで、絶対天使の旧約天使形態（カオンでいうところのムラクモの全容）って
原作では一般人の肉眼ではみえないことになっているのですが、アニメは
違うのかな？
どうしてそんな話を私に？と小首を傾げる空に何かを告げようとして突如、
態を崩すカオン。
エターナルマナの不足で背中の創傷が完治していなかったようです。
我が身を厭わず、マナの提供を申し出るヒミコの唇を、カオンは指先で制しますが…
ヒミコの方から強引に口づけ。
すかさず白鳥空の実況中継モノローグがスイッチ・オン。
「拝啓、私の王子様。キスです。またしてもキスです。女の子と女の子とのキスです」
やかましいっ！おまーは古館伊知郎かいっ？！
彼女の心の声のせいで、アニメ神無月最終話並に感動の名場面が、
シリアスモードが台無しです。
ああっ、もおーっ！しかもまだ続くコミカル・ナレーション。
「こずえちゃんの本棚でこんな漫画をみたことがあります」
はい。ここで多くの視聴者はこう突っ込んだに違いない。
「それ、『神無月の巫女』でしょ？」と（笑）
（いや、もしくは『ブレーメンラヴ』か？）
「それは禁断の行為で、女の子の神秘で…でもなんて綺麗なんだろう」
だから、実況やめて…。
ってゆーか、視聴者の声を代弁しなくてもよろしくてよ。
「お二人は恋人どうしなんですよね？」
百合アニメの見過ぎだろ、白鳥空！
ってゆーか、姫千歌信者の声を代弁しなくてもよろしくてよ。
「違うわ…違うのよ、私は…」
衰弱したヒミコを大事そうに胸元へ抱き寄せながら、顔を曇らせ否定するカオン。
女の子同士の恋愛に引け目を感じていた千歌音ちゃんと同様の切ない面持ち。
カオンの負い目は、同じからだではなく、違うからだに生まれたこと。
心が通じ合い、温もりが伝わる距離にいながらも、安易に重ねられない唇。
いまだ傍観者然とした白鳥空は、果たして彼女の深海の底に沈めた
二枚貝のような蟠りを十分に汲みとっているのでしょうか…？
その頃、銀閣寺みたいな建物から、田代よろしく（笑）オペラグラスで
覗き見のミカ様。
桐生冬芽ですか？！
そういや椅子にもたれているカオンと後ろに控えるヒミコの構図が、
Ｅ．マネ作「オランピア」を模した寝そべる御影草時とその後ろで花束抱えてる間宮
を思わせておかしかったです。
（またまたウ○ナフィルターかかりすぎです）
ところで、アニメだとこの二人の名前、「かおん」「ひみこ」とひらがな表記なんですね。
うちは原作準拠で京四郎語りをはじめてしまったのと、ひらがなだと地の文で名前が判りづらいのでカタカナのままにしてあるんですが。
活字媒体の漫画がカタカナなのも、そんな理由？
あとオロチ衆みたいに、主役三人から峻別する意味合いもあるでしょうね。
ひらがな読みからくる柔らかい印象もあってか、アニメのカオンちゃんもヒミコも善人っぽいです。
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