SLAMやSfMなどPhotogrammetryでよく使われている画像フォーマットであるOpenEXRという画像を扱うOSSをVisual Studio 2019でビルドしてみましたので、その手順をご紹介します。
まず、ソースコードを取得します。ここから、Source code (zip) と書かれたリンクをクリックしてopenexr-2.5.1.zipをダウンロードします。
私の環境では、C:\Git\openexr-2.5.1 にダウンロードしたzipを展開しました。
ZLIBが必要ですので、ビルドします。ここから zlib1211.zip をダウンロードして、C:\Git\zlib-1.2.11 に展開します。
次にCMakeの実行です。CMake-guiを起動します。以下の設定で Configure と Generate を実行します。
Source code: C:/Git/zlib-1.2.11
Build the binary: C:/Git/zlib-1.2.11/build
CMAKE_INSTALL_PREFIX=C:/Program Files/zlib
INSTALL_BIN_DIR=C:/Program Files/zlib/bin
INSTALL_INC_DIR=C:/Program Files/zlib/include
INSTALL_LIB_DIR=C:/Program Files/zlib/lib
INSTALL_MAN_DIR=C:/Program Files/zlib/share/man
INSTALL_PKGCONFIG_DIR=C:/Program Files/zlib/share/pkgconfig
Open ProjectでVisual Studio 2019を起動し、ALL_BUILDがデフォルトプロジェクトになっていることを確認して、x64のReleaseでビルドします。
ビルドが成功したら、Visual Studioを一度終了して、スタートメニューでVisual Studio 2019を右クリックして、[その他]-[管理者として実行]でVisual Studio 2019を管理者モードで起動します。INSTALLを右クリックして、[プロジェクトのみ]-[INSTALLのみをビルド] を実行して、ビルドしたZLIBバイナリをインストールします。
以上でZLIBは完了です。ではOpenEXRに取り掛かります。まずCMakeから。
CMake-guiを起動します。以下の設定で Configure と Generate を実行します。
Source code: C:/Git/openexr-2.5.1
Build the binary: C:/Git/openexr-2.5.1/build
CMAKE_INSTALL_PREFIX=C:/OpenEXR
Open ProjectでVisual Studio 2019を起動し、ALL_BUILDがデフォルトプロジェクトになっていることを確認して、x64のReleaseでビルドします。
ビルドが成功したら、INSTALLを右クリックして、[プロジェクトのみ]-[INSTALLのみをビルド]を実行します。
ビルドしたOpenEXRバイナリが C;\OpenEXRフォルダにインストールされていることが確認出来ます。
以上でOpenEXRのビルドは完了です。