昨年は二回国外に出た。成田空港からだ。
5月と12月だ。
5月はいつもの通りだった。
12月は出入国審査窓口で戸惑ってしまった。
何やら見慣れたことのない装置が置いてある。
そこを通過しないと審査官の所に行けない。
ウロウロしているとアシスタントが何やらしてくれた。
顔認証らしいことはわかったが、何がどうなったかは、理解していない。
審査官にはそのまま通過するよう合図された。
出国スタンプがないなんて不安なので、押してもらった。
上の空で要領を得ないままだった。
帰国。いつものつもりで入国審査窓口へ急ぐ。
行列はなし。
また何か装置がある。
どうしていいかわからない。
どこからともなくヘルパーさんがそばに。
今度は分からないなりも自分で意識してパスポートを然るべき位置に置いた。
ウロウロしている間に機械は顔認証をしたようだ。
あっと言う間だった。
スタンプを押してもらう気にはならなかった。
が、次は大丈夫だと思った。
一安心したところで不安になった。
旅券のスタンプは自分自身にとっての出入国の記録でもあった。
顔認証になると自分の手元に当然には記録が残らないことになる。
どうと言うこともないかもしれないが、それでも喪失感のようなものは残った。
そういえば、生活のいろんな領域で既に紙媒体からデジタルに移行している。
最初は不安だったが徐々に慣れてきた。
自分で見て持って触って確認していた。
それが徐々に希薄になっていくようだ。便利さと引き換えに。
パスワードでもない、指紋でもない、顔認証は、本人確認方法として
一つ次元を異にするものと思う。
ITとかAIとか、現在進行中の革新は、人間を外部化、抽象化する方向を
目指しているのだろうか?
生きている間にどこまで見届けることができるのだろうか?
キーワード
顔認証 IT化の行き着く先
5月と12月だ。
5月はいつもの通りだった。
12月は出入国審査窓口で戸惑ってしまった。
何やら見慣れたことのない装置が置いてある。
そこを通過しないと審査官の所に行けない。
ウロウロしているとアシスタントが何やらしてくれた。
顔認証らしいことはわかったが、何がどうなったかは、理解していない。
審査官にはそのまま通過するよう合図された。
出国スタンプがないなんて不安なので、押してもらった。
上の空で要領を得ないままだった。
帰国。いつものつもりで入国審査窓口へ急ぐ。
行列はなし。
また何か装置がある。
どうしていいかわからない。
どこからともなくヘルパーさんがそばに。
今度は分からないなりも自分で意識してパスポートを然るべき位置に置いた。
ウロウロしている間に機械は顔認証をしたようだ。
あっと言う間だった。
スタンプを押してもらう気にはならなかった。
が、次は大丈夫だと思った。
一安心したところで不安になった。
旅券のスタンプは自分自身にとっての出入国の記録でもあった。
顔認証になると自分の手元に当然には記録が残らないことになる。
どうと言うこともないかもしれないが、それでも喪失感のようなものは残った。
そういえば、生活のいろんな領域で既に紙媒体からデジタルに移行している。
最初は不安だったが徐々に慣れてきた。
自分で見て持って触って確認していた。
それが徐々に希薄になっていくようだ。便利さと引き換えに。
パスワードでもない、指紋でもない、顔認証は、本人確認方法として
一つ次元を異にするものと思う。
ITとかAIとか、現在進行中の革新は、人間を外部化、抽象化する方向を
目指しているのだろうか?
生きている間にどこまで見届けることができるのだろうか?
キーワード
顔認証 IT化の行き着く先