野村陽子植物細密画工房

標高1000メートルの清里高原に住み
描きたいものを描きたいように描く。
楽しい絵を楽しんで描く。

マルスグリ 私の教科書

2021-08-05 00:00:00 | 絵日記
45歳の時
独学で始めた植物細密画

きっかけは
夫の「描いてみたら」のひと言

闇雲に始めたはいいけど
どう描けばいいのか
サッパリ解らない


テキスタイルデザイン事務所勤務
絵の具や筆の知識はあったものの
1枚描いて
全然違うと実感

テキスタイルデザインとは
布地のデザインのこと
花柄・幾何学模様などを
紙に描き起こす

染め物なので
使う色数に制限がある
例えば
花びらに3色
雄しべの黄1色
は2色
地色1色 
合計7色
細密画は色数に制限が無い
大袈裟にいえば無限
何色使ってもいい

色数に制限があるところから
いきなり無制限
戸惑うのも当然だ


120年前イタリアで発行され
その後イギリスから
再発行された
『フルーツ&ベジタブル』
FRUITS&VEGETABLES
これが私の教科書

描き方に悩んだ時
似たような表現のページを
じっと見る
とにかく見る
問題が解決するまで
見続ける

きっかけがつかめそうと思ったら
実際に描いてみる
見る描くの繰り返し


45年前
テキスタイルデザイン事務所に勤め
最初の給料で買った
細密画を始める前から
私の手元にあり
今までを見続けてくれている

今でも絵に迷った時
ヒントをもらう
いわば『お守り』のような存在



本の中で一番好きなのが
スグリの絵
White gooseberry

憧れの絵を
2009年に描いた
12年前の作品