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演劇知

劇的考察譚

祭りとは~第七章「写真・後編」~

2013-06-30 12:05:10 | Weblog
前編はおちゃらけたので後編は真面目に。

最近とある写真家の「モノトーンは、白は光、黒は闇、光と闇は世界の全ての色であり、モノトーンには無限の色が広がる。」なる趣旨の言葉に感銘を覚える。それまえモノトーンはある種の雰囲気であると思っていた感があり、頭を金槌で殴られた感覚を覚える。

故に拙い写真ではあるが、モノトーンで色を描いてみようと思う。





雨が降れば中止。しかし子どもの祭り心は止まらず。



山車の舵取り。彼が歩みを決める。








若い世代を見守り支えるのは彼女たちの世代。




親から子へ。






山車のカーブは技術と粋の見せ場。




皆が待ち望む祭り。






縦と横の繋がり。山車の深層と世界の表層。




祭りの秩序。




祭りの性美。




清めの海水を取る。大海に臨む。






ナキサワメノミコト。妻イザナミを亡くし、その遺体に寄りすがり泣くイザナギの涙から生れし女神。

子を想う母の心中と、イザナギの心中を引き継ぐナキサワメの想いはある意味で同じ。人が人を想う気持ちは過去から今へ。大人から子へ、そして子は大人となりまた子へ。


神道に支えられし祭祀はこれからも続く。




祭りとは~第六章「写真・前編」~

2013-06-30 00:01:47 | Weblog
今回の旅ではかなりの枚数を撮った。まずはその中でも、取り立ててくだらないと思しきものをピックアップ。

渡邊ひかるや竹田氏の写真も使わせていただく。


まずは建物・看板編。






もうなんの施設か全く分からない。

とりあえずアラジンが宿に辿り着く曲がり角の合図。





演劇の神が町内に降臨。









0時過ぎが当たり前会館。




「別れません
 離れません
 絶対側に居させてね」

の決意が凄い。これぞ大人の社交場。



静岡に中華街。

スナック三立て。楽しそうな名前ばかり。


次は人編。





照れる「シオリ」さんに照れない渡邊ひかる




デュシャン寸前、浜辺で回復中の渡辺裕之



集合写真。これを撮ったのち、「シオリ」さんの携帯は山車に引かれたとか。



朝「ヒデコ」



夜「ヒデコ」



祭りとは~第五章「最終日・後編」~

2013-06-29 21:49:51 | Weblog
さて、いよいよメインイベントの神輿。これを担ぐために静岡まで来たのだ。

しかし、町内の魂である神輿を余所者がそう易々と担いでよいものか。流石のわたしも臆するぞ。


竹田氏はわたしの神輿衣装を持ってきて言う。

「神輿担ぐのに身長高くて、骨ばっていて、なで肩の人間は向かない。」


尾崎君。

高身長、骨ばり、なで肩。


渡辺。

低身長、肉厚、肩ピンッ

なんと、わたしの体型は神輿を担ぐためにあるものではないか。

わたしこそミコシストなのだ。


ミコシスト、衣装を着る。やはり似合う。これぞミコシスト。


竹田氏からレクチャーを受ける。



肩で持たないと、肩をやられるのだ。



黄色いたすきを掛けた「センム」さんが言う。


「肩で持たないと、肩ズルむけちゃうよ。」


「センム」さんは事あるごとにズルむけを言いわたしを恐怖のどん底に突き落とす。肩ズルむけってどういうことよ?

神輿が来る前、先行して来る宮太鼓が到着。再び竹田氏の乱舞。



善意の塊「シモウジョウ」さんも乱舞。



安心して打つ「シモジョウ」さん。zoneに入らず。




と、神輿が来る。町内で引継ぎリレーの形式でくるようだ。引き継ぎを行う町内は…






来た、ロッケンガールズゥゥ!

と、ここで「ヒデコ」がロッケンガールズに絡む。そしてあっさりと仲良くなる。凄いぞ「ヒデコ」。町内の垣根を越えるのは祭りでも神輿でもなく「ヒデコ」だ。

と、感慨に耽ていると神輿が来る。





おいおい、荒くない?


後に分かるのであるが、これは「神輿降り」と呼ばれるもの。神輿を上下に揺らすのだ。屈強な男たちの苦悶の表情。ズルむけもあながち嘘ではない。


と、クールアメリカン、180cmくらいの「ジョン」さんとの会話を思い出す。

「背ノ高イ人ノ後ロニイレバ楽デース。」


そして今神輿降りを見る。





ジョン、ジョンはどこだ?


あせるわたしを他所に竹田氏の気合入れが始まる。



芝居と同様、気合が入る。そして神輿がスタート。



写真後方を見ていただきたい、わたし完全に肩がついていない。楽どころか持ててすりゃいないの。


と、前に前にと誘われる。わたしもせっかく持てているので前に前に行く。



やばい、金属の一番痛いところ!




前に前に!




なんとか担ぐ。しかしここがどうやら一番重いところだと後に知る。そして前の中学生君がちょっとずつ下がってくるので、わたしの鼻と彼の後頭部が接触。大変だ。このまま神輿振りにいったら、わたしの鼻がもってかれてしまう


と、神輿振りが。神輿振りをコントロールするのは「ショウちゃん」さん。頼む「ショウちゃん」さん。あんまり神輿振りしないでね。


2、3回と神輿振りをするとなんとなくリズムとどうやればいいかを体が理解するので少しずつ楽に。当然1回目は訳分からず肩ぶっ壊れるかと思ったよ。あと鼻もね。


疲労と痛みが蓄積する。始めの「ワッショイワッショイ」も時間が経つと「ワッサイワッサイ」となんか変な感じで変わってくる。
しかしわたしはあきらめない。背負っているのは神輿ではない。この町内の信仰の対象、ナキサワメノミコトなのだ。彼女から離れる?そんな馬鹿な…

この時、わたしの信仰の、いや愛の対象はナキサワメノミコト。

わたしはナキサワメノミコトを愛しているのだ。



口では「ワッサイワッサイ」。しかし心の中では




ミッコトミッコト



と叫ぶ。不思議と痛みが安らぐ。





さて、この手を振っているおじ様が渡邊ひかるの「おじさん」である。この人のひょうひょうさは目を見張るものがある。昨日のピーナツもそうだ。

しかし、今日はしっかりと背負っている。

と神輿振りが始まる。


「おじさん」、横にそっと抜ける





あれ、「おじさん」居なくなった!

後日渡邊ひかるに聞くと、疲れると家に帰っちゃうそうだ。流石「おじさん」。神輿でもひょうひょう。





カメラ担当であった尾崎君も神輿に参加させていただく。気が回る「ウチダ」さんの
計らいである。流石「ウチダ」さん。尾崎君は10分程の時間であったがその肩は完全にボロボロになっている。蚯蚓腫れが出ている。これが体型の差なのか。これがミコシストとしての才能の差なのか。






無事次の町内に引渡しが出来た。



これにて渡辺と尾崎の祭り参加日程は終了。お礼を述べ東京へ帰還。この後ちょっとした祭りシックというか町内シックというか、そういった今までに無い心持ちに襲われることとなる。それはまた次の話。

祭りとは~第四章「最終日・前編」~

2013-06-27 07:21:35 | Weblog

さて、まず簡単に言うと嘔吐したいのである。3ヶ月振りの嘔吐危機。ただ、嘔吐と書くと何か生々しい響きがある。

静岡での吐き気、頭は意外と冷静で何故かその時もやはり、20世紀美術界最大の異端児マルセル・デュシャンの「泉」が思い出された。便器にサインをしただけのレディメイド作品。便器→水→泉なんてシャレてるじゃない。

というわけでこの文章においてはわたしの嘔吐をデュシャンと呼ぶことにする。



「ヒデコ」の誘いを上手くかわし、寡黙な青年「ヒロシちゃん」さんの近況を聞き、渡邊ひかるの胸中も聞き、ただひたすらビールを煽り初日の夜は終わった。就寝は1時くらいであろうか。翌日は「浜降り」という海水を取りにいく行事。6時00分起き。なんとか寝られるか。

用意していたヘパリーゼ(肝機能を高めてアルコールを分解するドリンク剤)を摂取。これでなんとかなる。




ならない




朝起きるとぼんやりした違和感。湯船に浸かりアルコール飛ばそうとするもやつらはなかなか出て行かない。


そして浜降りに行く。田子の浦に行く。歩いてはいけるわけもなく車に乗っていくのだ。

ホテルからまずは集合場所の会所に向かう。当然車で向かう。


あれ、デュシャンの予感?


運転手の竹田氏にその旨報告すると車から放り出すとの回答。




正解。




会所に集合。



そう、トラックに太鼓を積み込みお囃子しながら向かうのである。粋だ。無論警察には届け出はしてある。

子どもたちのためにジュースも積み込む。ジュースを冷やすためにバケツを入れる。先日そこに入れてあったビールを取り出す。それを見た瞬間胃がビクンとする。かつて液キャベを飲んだ瞬間と同じ身体感覚。

あー







デュシャンしちゃう
デュシャンしちゃう
デュシャンしちゃうよぉぉぉー




己の想像力の逞しさに呆れてしまう。ビールを飲むところを想像しちゃったんだね。

こみ上げるデュシャンをグッと飲み込み乗車。







竹田氏に問ふ。

「車の乗車時間とはなんぞや」と

氏曰く

「一時間なり」




うな垂れるしかない。

でもうな垂れるとデュシャンしちゃうから手を車の天井に付け少しでも胃を浮かせる努力を。



瞑想。




田子の浦に到着。




なんかフロリダの西海岸ぽくない?




やっぱりね。ジャマイカンスタイル「アキト」さんとクールアメリカン「ジョン」さんが揃えば駿河湾もフロリダに。




無事に海水を回収。


その後石飛ばしをしたのだが、クールアメリカン「ジョン」さんがまぁ飛ばす飛ばす。逞しいその腕から繰り出される回転した石は田子の浦を渡っていく。


善意の塊「シモジョウ」さんも挑戦。



波に飲まれた!



田子の浦から朝食を取るためにデニーズへ。20人が一度に入るのだ。店は軽くパニックになるだろう。


モーニングビールを注文し軽快に煽る「コジキ」さんと「ゴラム」さん。ジャマイカンスタイル「アキト」さんは朝食2食喰い。

一方わたしは雑炊。

…デュシャンぽいなと想像。




あー







デュシャンしちゃう
デュシャンしちゃう
デュシャンしちゃうよぉぉぉー



宿に帰り3時間睡眠。なんか回復した。腹減った。食べる。



つけナポリタン。ご当地グルメいくつか食べてきたがその中でもかなりの美味しさを誇る。酸味と深いコクの融合が素晴らしい。なんでも六軒町の青年長さん家が経営する喫茶店が開発したとかなんとか。昨晩に引き続き、いいぞ、六軒町。

そしていよいよ神輿の時間。

祭りとは~第三章「初日・後編」~

2013-06-26 00:03:44 | Weblog
15時半になりビールが進んでいる公会堂。

「よし行くか」と立ち上がる竹田氏。この後各町内会が集まり宮太鼓を競演するのである。各町内会の青年長が集まる、ある種のメンツを掛けた闘い。

流石の竹田氏も緊張の様子。



しかし、ここに更に緊張している人物が。

そう、善意の塊「シモジョウ」さん。




会場は各町内会の若者と観客とで異様な雰囲気。竹田氏曰く、チョロい太鼓演奏をするとヤジが飛ぶらしい。


うな垂れる善意の塊「シモジョウ」さん。いつでも笑顔を振りまいていた「シモジョウ」さんの顔から笑顔が消えた。


そして「シモジョウ」さんがZONEに入る。その姿は打席前のイチローに見えなくもない。




ただ単に凹んでいるだけに見えなくもない。




六軒町さんは、女子を引き連れ華やか。六軒町さんの粋でいなせな彼女たちをわたしは心の中で「ロッケンガールズ」と呼ぶ。

いいぞ、ロッケンガールズ。

実際声に出ちゃったんだけど。わたしを汚いものを見る目で見つめる尾崎君。






各町内趣向を凝らした演奏。同じリズムパターンなのだが町内でその演奏が全く異なる。


そしていよいよ竹田氏とZONEに入った善意の塊「シモジョウ」さんの番。




他の町内に負けてないぞ。アイコンタクとで良い感じだぞ。








無事に終わる。安堵の表情を浮かべる竹田氏と「シモジョウ」さん。良かった良かった。


そして夜の山車引き回し。ここでわたしは運命的な経験をすることとなる。

まずは出発。





すぐに暗くなる。山車は子どもの時間から大人の時間となる。




「ジョン」さんが格好良い。なんでも最初はてんでだったが、どんどん実力をつけていったそうだ。リズムに国境はないのだ。そして注目すべきは隣に座る「シオリ」さん。ロッケンガールズもそうだが、祭りの女性は良い。そこには歌舞伎の起源「阿国歌舞伎」に通ずるものがあるのだ。

そう…夜の山車は女の時間なのだぁぁ!!!






子どもたちが叩くのとはまた違った風情がある。というか良いねぇ

他の町内も良い。






出た、ロッケンガールズ!





いいねぇぇぇぇ!!!



運命的な出会いと閃き。祭りと女性の性美の関連については後日改めて考察するとして、今は、ただただこの余韻に浸る限りである。


そして我らが渡邊ひかるも…






孤独。



後ろで鉦の練習。華やかさの裏にこの努力。シャッターを押す指が思わず濡れた。


というか雨が降ってきた。


山車引きの疲れと雨とビール疲れでヘトヘトのわたし。休憩に相変わらず振舞われるはい、ビール


と、渡邊ひかるの「おじさん」が握り拳を作ってこちらに向かってきた。

活を入れられるか、または先ほどの渡邊ひかるの写真が不服か。一瞬緊張が走る。



その握り拳がわたしの目の高さに。





「おじさん」の手が開く。












ピーナッツ落ちてきたよ。




まさかのおつまみ出してくれた「おじさん」。握り締められたピーナツは温かい。後日話を聞いたらばこの時のことを「おじさん」は全く覚えていなかったそうだ。酩酊にも程がある。ひょうひょうを絵に描いたようなこの「おじさん」。翌日もこのひょうひょうさがわたしを苦しめてくれる。

雨からカメラを守らねばなので夜の山車引き撮影はここまで。



21時になり再びしまわれる山車。明日は夜の山車引き前に帰還せねばなのでわたし達が見るのは本日が最後。名残惜しい。




というおセンチな気持ちになる余裕もなく再び公会堂ではい、ビール


祭りとは~第二章「初日・前編」~

2013-06-25 00:56:03 | Weblog
目を開けるとそこは知らない天井だった。





そりゃそうだ、静岡の天井だ。


寝ぼけ眼と二日酔いの頭を抱えたまま、起きる。隣では後輩尾崎君が安らかに寝ている。和室でカーテンの無い窓からは容赦なく日差しが入る。寝られないよ。よく寝られるね、尾崎君。

尾崎君も起き、昨夜の反省会。というかほぼ記憶のないわたしの行動を思い出す対話。自分で自分が怖い。




「お前らのためだ、朝食を食らえ」と竹田氏が朝食券を持って来る。

朝食を頂く。


「おら、モーニングビールだ」と竹田氏がビールを持って来る。

モーニングビール。聞いたこと無いぞ。夜飲みビールは楽しく、昼間飲むビールは贅沢、朝飲むビールは死ぬかもしれない。そんな想いで早速ビールを頂く。

祭りに燃える吉原の民は朝9時と同時にお囃子を奏でる。時報並みの正確さ。


二日酔い治らぬ体で動き出す。まずは朝設置された会所に集合。





腹ごしらへに蕎麦を頂くようだ。



ここで早くも「ヒデコ」の洗礼。昨夜の飲みの際、テンション高い人だなぁと思ったが、朝から早くもテンションが高い。


ヒデコ「ねえぇぇー…よるはちゃんとー…ねられましたかぁぁぁ??








ヒデコ「イエィイエーーーィ!!!!


・・・






文字で伝えられないのが本当に悔しい


朝からテンションが高いのではなく、どうやら朝からビールを飲んでいるようだ。恐ろしい。
そんな我等にもはい、ビール。どうやら何かアクションが起こる度にビールが振舞われるらしい。

「ヒデコ」を余所に蕎麦とビールを頂く。そして宮参りへ。






竹田氏が青年長を務める町内会のあるこの地区は9団体で運営されているらしい。

周りを見ると武闘派のイカつい兄さん方ばかり。どうやら竹田氏の町内は穏健派のようだ。考えてもみると、他所者がパッと入ってチャっと山車や神輿に触っていいものではないはず。武闘派の皆さんだったらぶっ飛ばされるはず。度量が高いです、穏健派。

境内付近に神輿が見える。ここに明日、ナキサワメノミコトを移し、我等が背負うのである。ナキサワメノミコト。この段階ではそこまで意識はしていなかった。しかし、明日は違う。わたしは明日ナキサワメノミコトを愛してしまうのだ

宮参り後散歩。





里帰りしているひかるさんと対面。彼女も同じ町内会で、一緒に山車引きをする。世間は本当に狭い。



そしていよいよ昼の山車引き。昨晩は外から撮るだけだったが、本日は綱がついたのでわたしも引かせて頂く。先頭で引っ張るのはナイスガイ「ムコ殿」。






この臨場感。それもそのはず。引きながら撮るという荒技をしているのだ。外からではなく、中から撮れる。このような機会を持てたことに本当に感謝します。




昨晩も思ったのだが、山車の舵取りをする「ナカヤマ」さんは本当にカッコいい。彼がいないとこの山車はキチンと動かないのだ。






休憩がてらに子どもたちのお宮参り。




昼でも山車同士すれ違えば競演が始まる。



前半戦も終わり休憩。子どもたちにはアイスが配られる。




大人たちにははい、ビール。

見て、揚々とビールを配る竹田氏を。目がおかしいよ、あいつ


さて前半戦で早くも左肩甲骨周りに違和感を感じる。左手で右綱を引っ張っていたものでじわりじわりとダメージが蓄積しているようだ。カーブが特に難しく、始めは足手まといになってしまった。カメラなんて構えている場合ではない。カーブは命がけなのだ。カーブ終わりには確かな重みを背中に感じる。

そんな休憩中、ためしにダメージを竹田氏に訴えてみる。

竹田氏は言う。

竹田「今度は右手で左綱を引っ張れば大丈夫。」



そっか、大丈夫なんだ。

例えばダメージを「-5」としてみよう。




左肩甲骨「-5」+後半戦の負傷予定右肩甲骨「-5」=全身「-10」



あれ、大丈夫じゃなくない?

騙されている。これが山車商法だ。





この頃、ひかるさんとその親戚「シオリ」さんが到着。ちゃっかりアイスを食べやがって共に後半戦に臨む。




メイン通りを進む。




先ほどひかるさんが散歩させていたソラもメイン通りを進む。





昼の山車引きが終了。一旦スタンバイ。




その後大人たちが太鼓の練習を開始。



真ん中、ジャマイカンスタイル「アキト」さんと、クールなアメリカン「ジョン」さんの練習姿。



さて、公会堂に戻ると…




はい、ビール。




祭りとは~第一章「前夜祭」~

2013-06-24 00:28:54 | Weblog
青年長から、特徴的な人物の名を出しても大丈夫という、他人事な許可を頂けた故、ようやく書き始め。



PDFパンフレットには19時から前夜祭として山車を引くという記載があった為、新宿を14時に出発し、鈍行で3時間掛け吉原へ。




到着すると外は雨。

ちなみにパンフレットには雨の場合は公会堂でひたすら飲み続けるという、それはそれである意味危険な行事が待ち構えている。



タクシーを拾い、とりあえず宿に向かう。

タクシーから見る街の眺め、なんだか思っていた以上に商店街がしっかりしている。

というか北千住とおんなじくらい。


というかイカついお兄さん方が祭りの準備をしている。


かつて来た時と雰囲気が違う…まぁ、その時は街の一面しか見なかったわけだが…そしてPDFパンフレットからにじみ出ていた、あのアットホーム感がない。

怖い。


情報が必要だ。情報からシステムを作るのがわたしの行動パターンだ。今ある情報源は運転手しかない。



渡辺「あの、祭り…どんな感じですか?」

運転手「山車が二十台くらい出て…まもなく着きます、どちらに寄せますか?」








情報が少ない

どちらに寄せるか…こっち側から行くの初めてだから分からないよ。

とりあえず宿前でというわたしの視界にはわたしの到着を待ち構えている竹田氏の姿が。着く時間を伝えていないのに来るのが分かっていたかのような仁王立ち。

祭りは既に始まっているのだ。


しめ縄張りの作業から合流させていただく。現場に到着して「祭りが大好きで今回取材として記録を撮る東京の人間」という急遽な肩書きを頂いたので、その設定で会話行うことに。つまり、2泊3日のエチュードをするのだ。これは結構大変だよ。


しめ縄張りをしている方々は三人。

皆優しそうな人ばかり。イカつさがない。これはなんとか役割を演じつつ、空気として溶け込むことが出来そうな予感。

この内の二人、気が回る「ウチダ」さん、善意の塊「シモジョウ」さんであったが、この段階では人柄や名前が分かる訳もなく、ただただ付き添いとしてしめ縄張りを見守る。ちなみにしめ縄張り最後の一人は3日間終始山車の最上に乗っていたヒゲさん。



しめ縄無事張り終わるも雨のため一旦公会堂で待機。





太鼓準備の「ウチダ」さん。


雨も止み、山車を出す。ここでようやく記録担当設定のわたしの出番だ。皆もわたしのことを「写真屋さん」として認識しだしてくれている様子。初めての場では役割を早々に決めるのが溶け込むコツである。

山車のエンジンを掛ける。



山車に魂が宿る。



乗り込む子どもたち。彼らが魂を奏でる。



お囃子を伴い、魂が宿った山車が動き出す。押すのは町内の人々。山車は町内の魂である。

竹田氏は「押せー」という眼力をかけてくるが、写真屋設定のわたしが町内の魂をおいそれと押せるわけもない。何を考えているんだ、あの眼力お化けは



山車が進むと行く手に別の町内の山車が。ここで山車は停まり、お囃子での対抗競演。つまりは対バンである。





二台、三台と山車は集まる。前夜祭ではあるが、早くも祭りの勢い。「日本人の血」という血液成分が存在するのであれば、今まさにその血が疼く感覚がする。



山車は倉庫に戻り前夜祭が終了。



いや、終わらない。ここからだ。公会堂に戻り怒涛の飲みが開始。緊張するわたしに気軽に話しかけてくれる「ヒデコ」さん。良い人。しかし、彼女が翌日からの台風の目になろうとは前夜祭のわたしには分かるはずもなかった。雨はやんだが、「ヒデコ」台風は吹き荒れるのである。




公会堂での飲み最中。竹田氏は翌日の宮太鼓の練習を。共演するのは善意の塊「シモジョウ」さん。




その夜、やはり鈍行で駆けつけた尾崎君と合流。宿でビールを飲むが、すでに4リットルほど飲んでいるわたしは、緊張、疲労、アルコールで完全に出来上がっている。尾崎君がビールを飲んでいるのにも関わらず、おもむろに立ち上がり、おもむろに電気を消し、一人寝た…そうだ。

記憶がないからさっぱりなのだ。はーさっぱりさっぱり。

祭りとは~前章~

2013-06-10 08:41:52 | Weblog



10


祭りに行く。先輩の竹田氏のお誘いを受ける。

昨年も呼ばれたのだが時間の関係で行けず。当時は、昇華、祀る想いがあったのだがその一年後、祀る想いも沈下してきたこのタイミングで再び召集が掛かるとは正直驚いた。

というかPDFファイルのパンフレットを勝手に送りつけてきやがった竹田氏に驚くわ。





週末ということで色々予定はあったのだが、なんやかんやでこの祭りに行くことにしたのも、心のどこかで「祭り」という儀式に携わりたいという気持ちがあったのだろう。



そして今帰ってきて、思考が非常に混乱している。まじめな思いと凄くふざけた思いが混濁とし、初めての環境、初めて会う人たち、初めての儀式に演算処理が追いつかず、そしてここが何よりも重要なのだが圧倒的な酒量で頭が混濁としている。


というか二日酔いじゃない?と思うところも、まぁなくはないがそこは置いておく。

祭りの夢幻性に完全にやられ、日常生活に若干の支障をきたしてるが、少しずつ落ち着けここでゆっくと振り返ってみようと思う。


写真は交通の名捌きを見せる竹田氏。



さて、最初の数字。あれは今回の旅でわたしが飲んだ酒の量。


10りっとる


3日ででかいペットボトル7本分っておかしくない?