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演劇知

劇的考察譚

素材撮影にて

2009-03-26 22:14:50 | Weblog
五月公演は企画からキャスティングから基本渡辺始動ということで、フライヤー作成の素材を撮ろうということで、動物園、水族館に行って来ました。そういった芝居になるかはまだ分かりませんが、大人数で表現することに、挑戦しようと思います。

動物園も水族館も久しぶりで、時間を忘れひたすら写真を撮っていたと思います。



写真はタコクラゲ。なかなか良く撮れたのではないかなどと自画自賛。


水槽を構築してから、魚への愛着が倍増し、また少し知識が増え、水族館でグラスフィッシュを見た時の興奮は相当なものでした。グラスフィッシュは透明な魚で、骨が見えるのです。水質に敏感で水が悪いと透明な体が白くなるとか。


さて、多少婦人の切れ者、阿部恭子がブログを開始しました。多少婦人ホームページからご覧頂けます。是非。

東中野プリズン東京にて

2009-03-21 22:35:26 | Weblog
樋口義也さんのライブを観てきました。「四角シャボン」なるバンドのボーカルで、歌う直前から醸し出される格好良さ。

ノるライヴは苦手なのですが、四角シャボンはしっとりと聞ける感じでとても良かったです。感動です。

以前義也さんの歌はCDで聞いたのですが、芝居と同じで、やはり生の迫力は凄いです。

なんか感動しすぎて、前回わたしが作詞しましたしょーもない歌を歌ってもらったのが本当に申し訳なく…


「離婚

蓮根

穴あき

がら空き」


いや、申し訳ない。


是非また依頼したいです。

公演を終えて2

2009-03-20 10:36:31 | Weblog
頂いた手紙、生涯の宝です。

メールよりも手紙の方が俄然良いです。字にその人の個性が出て、視覚だけでなく触覚でも感じることが出来ます。

と言いつつも、個々人の感想をここに書こうと思います。ちなみ役名は川の名前です。鴨長明『方丈記』冒頭、「行く河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」とあるように、人間性は日々変化し流動していくものです。バロックの精神も同様、人間が不変のものでないということを昔の人間は知っていました。川の水は穏やかな清水もあれば氾濫する泥水も有り。そういった様々な変化はごく自然で当たり前のもので、その変化を恐れず、進んでいって欲しいという気持ち、そして海とは違い川には岸辺があり、流れに疲れたら一度岸辺に着いて休めばいいという気持ち、そして、物語の最後、海の象徴であるトリトン像に集まるように、いつか進んでいったらまた皆で集まるように

そんな気持ちと想いと思索を込めました。

1、ミシシッピ
渡辺作品のおなじみキャラ、魔女の「馬路代」の孫という設定。去年の夏休み、生徒作品で、クールなキャラを演じているのを拝見し、役に当てました。物語の導入役として、そしてミステリアスなキャラを見事に演じ切ってくれました。
2、名取
授業では明るいキャラで、また演じる役も明るい感じのものが多かったので、敢えて逆の「泣く」、そして落ち着いたキャラに。3月18日、サイヤ人の日にこの公演を打とうと決めてくれた人物でも有り。
3、逆
渡辺がいつもテーマにしている「考える」を具現化したキャラ。「能動的に人生を過ごすためには考えなければならない」という思いを込めてみました。物語の謎を解くキーパーソンの1人。
4、ンギロ
「台詞少なく」の要望から「ンーと唸る」キャラクターが産まれました。台詞少ないのにしっかりと笑いと微笑みを取ったナイス演技を。物静かな人物も熱い思いを込めており、だから形見も思い切り良く手放せる、そんな人物像。
5、双珠別
そそっかしいキャラを当てたら日常もそそっかしくなったという、役が人物を包括した奇跡の女優。見事なこけっぷりは、二年前では想像つかず。立派な表現者になったと思います。
6、鶴
「言葉の当たりは強く厳しい、けれどどこか憎めない」という二重のキャラクター性を含んだキャラ。そして100回同じことが出来るプロフェッショナリズムを持った「ぶれない」演技が出来る、凄い子。
7、祇園
日々の授業を行う中で、「疑心暗鬼でビクビクしている」という役を是非演じて欲しい、きっと似合うと思い立ち、この役を当てました。「疑心~」を演じる為には確かな演技力が必要であると思っています。
8、淀
「この子を活かすにはこの役しかない!」と思い当てました。一年前の芝居ではクールで静かな役であり、普段の演技、演出も然りであり、それとは逆の役柄をと思い。結果成功。
9、宇田
「右往左往」して、一見駄目そうに見えても、物語を解く原動力になる、そんなキャラクター。決め台詞「うーづーえー」で愛される個性、そして本番直前で演技が開花したと思います。
10、小名木
普段の演技を越えて欲しく、「器用にこなす」よりもう一歩越えて欲しく、本人の希望も踏まえ敢えてやらないであろう役柄を振りました。前述の「逆」の「正しく考える」とは対極にある「狡賢く考える」キャラクター。だからそのキャラが負けるのが面白い。
11、目久尻
演技が安定しており、だからこそ「面倒見が異様に良い」キャラに。いつも傍らにいて、ペースメーカーとなる、そんなキャラ。渡辺芝居の定番「その場歩き」を誰よりも早く習得した、頑張り屋さん。
12、出水
本人の希望により、普段当てられる役とは逆の「物語を引っ掻き回す騒がせ屋」を演じてくれました。確かな演技力はピカ一。そして行間を読む演技、工夫が出来る、凄い子。
13、利根
今回の役で誰よりも笑いをとったのではないでしょうか。仲間からも信頼厚く、台詞が分からなくなっても「止まらない」のは、まさに役そのまま。しかし、ラストシーン、前向きに形見を投げるその姿が実は一番素晴らしい。
14、宇津江
「考える」とは対照的に「直感で思ったことを大切にする」がテーマのキャラクター。普段の演技がどちらかというと「強い」ので、その逆の「弱い」を演じてもらいました。結果「可愛い」の声が殺到。成功。
15、五反田
「強情さ」がテーマ、そして多少婦人第七回公演の渡辺作品「eye-xi」で阿部恭子演じた「五反田幸子」の高校時代のキャラ。多少婦人と学生さんを繋ぐキャラ。二年間見てきて、生徒さんにも「強情さ」を持って欲しいという思いから。
16、残堀
「利根」とは別の方向で笑いを取ったキャラ。皆から愛され、「雑に洋服を畳む」シーンでは100発100中の笑いをとった、演劇の神様が降臨したキャラクター。素晴らしい。
17、石狩
怒涛の長台詞は試練です。演技に対して実直に取り組んでくれました。普段の稽古で観るキャラクターとは逆のキャラクター「言い過ぎ」な、人の心にズゲズゲ入っていくというキャラクターもまた試練。見事クリアしてくれたと思います。
18、真名
高校時代の渡辺の思いの半分を反映させたキャラクター。内に秘めたる熱い思いは最初の台詞から見えました。また、「ウザイ男」の演技では、二年前、初めてみた時では想像のつかない飛びっぷりを見せてくれました。
19、隅田
高校時代の渡辺の思いの半分を反映させたキャラクター。「真名」と共に物語のラストを見事に飾ってくれました。ラストのミシシッピとの台詞の掛け合いは絶品。舞台、日常、共に素晴らしく「イイ奴」。



19人、素晴らしく多いですね。

そして僅か2回の稽古で即本番を迎え、演出の無茶な要求に応えてくれたモリさん、ドッキリに参加してくれて渡辺を涙の渦に落としたタナベさん。本当にありがとうございます。


演劇Ⅱという授業は終わります。演劇に関わるのは最後の子もいるでしょう。しかし、「人」との関わりは続き、「話す」「考える」こともまた一生続きます。この授業がそれらに対しての、何らかの「きっかけ」になれば幸いです。

一年間ありがとうございました。

公演を終えて

2009-03-19 13:28:01 | Weblog
昨日公演が終わりました。予想以上の動員数と、予想以上の上演時間の長さ。来て下さいましたお客様、保護者の皆様、先生方、先輩同輩後輩、卒業生の皆さん、本当に本当にありがとうございました。演劇もそうですが芸術は観られてナンボ、人の評価あってのものです。ご感想を是非頂ければ、またはお近くの生徒さんにお伝えして頂ければと思います。

2クラス持っているのですが、2クラス合同公演は過去あったものの、2クラス合同出演公演は11年の歴史の中でも初めてだったのではないでしょうか。授業だけの稽古だけでなく、他の時間での調整も必要であり、そして生徒さん同士の連携もなくてはならないものであり、今回の企画が出来たのはまさに生徒さんの力であったなと改めて思います。


わたし、前任の先生から引継ぎ、着任3年になるのですが、1年目の生徒さんは、前任の偉大なる先生の後を引き継いだだけで、生徒さんも既に自己の感覚や経験、知識を持っていたため、手をかけず、手を焼かず、修了公演も自発的に行っておりました。2年目は初の生徒さんということで、試し試しの授業、また企画も独立した形で行い、それぞれにあった対応で修了公演を行いました。そして今回の3年目は前年の反省を踏まえ、今までのやり方を少しシフトチェンジし、渡辺オリジナル内容も含めた授業を行ってきました。生徒さんにどう映ったかは分かりませんが、決して間違った方向に進んでない、そんな気はします。

今年の生徒さんは1年目からわたしの懐に飛び込んで下さり至近距離の中、色々な話をしてきました。2年間の中で2クラスを行き来した子もおり、2クラスの関係性も密なものでした。19人それぞれがそれぞれを知っているという状況はそう無いのではないかと。メンバーの入れ替え、授業取らない子もいたり、参加が1年の子もいたり、参加形態はそれぞれですが、それでも関係性は濃いものです。


公演終了後、生徒さんからの最大のサプライズ、400人収容の講堂で、観客、わたし1人の最高に贅沢の舞台を観せてくれました。初めは「何々~小癪な~」と楽しく観ておりましたが、始まってみると、もう涙止まらず、引き笑いに聞こえるほどの嗚咽を吐きました。紙の、そして声の手紙を頂きましたが、人が人のことを思い伝える力、劇作家として考えさせられるものがありました。

しかし大合唱、ズル過ぎ。「旅立ちの日に」はわたしにとっても最高の卒業式です。




27歳でこんな気持ちになれる人間は、そしてこんな体験を出来た生徒さんはそうはいないんじゃないかと思います。

打ち上げは一転、ひたすら笑い、楽しい時間が過ぎました。時間過ぎるのが本当に早く、帰宅中、そして今もぽっかりと寂しい気持ちです。

この環境に居れたことを本当に、感謝し、誇りに、名誉に思い、この関係性をくれた皆に本当に感謝しております。教師として、先輩として、同士として、これからもどうぞ宜しく御願いします。

少し落ち着き、個々人の感想を書きたいと思います。

まずは本当にありがとう、いわもとさんおださんきくちさんささきさんせがわさんにしわきさんはぎはらさんふじわらくんまつうらさんやまがみさんあおきさんおざわさんかわもりさんこばやしさんすずきひとみさんすずきめぐみさんにへいくんはなしろさんもりしまさん


月島 スプーンハウスにて

2009-03-18 13:50:58 | Weblog
本番です。

生徒さんよりも緊張しています。公開へのお客様の反応の不安とオペレーションミスへの不安です。


そんな時は気持ちから立て直そうとカレーです。もんじゃの町月島のもんじゃストリートの一角にあるカレー屋です。ありがたい。

味は普通においしかったのですが、とりわけスプーンが良かったです。一段と美味しく感じたというか。手触りから、口に運んだ感触もまた良し。

食器の良さを感じました。やはり我々は五感で、感覚で食事をしているのです。豊かな感覚経験を積み重ねたいです。

そんな豊かな感覚経験になると良いな、本番。生徒さんもそうですが、己にとっても。

住吉 yujinにて

2009-03-15 19:55:54 | Weblog
頑張った自分にご褒美です。最近のベスト3に入る程の作業。

趣味が最早作業です。

カレー屋でも作業。

住吉にあるカレー屋yujin。プラウンサグ頼みましたが、ナンがヒョロヒョロのしっとり。くてーんという風体。




しかし、これが美味い!初感触もっちもちです。

カレーも、多々ある甘い行儀の良いプラウンサグにあらず、スパイシー攻撃的にニンニクとタマネギのみじん切りを後入れしたのか、サクサク歯触り良く。

東大島、池袋に続き、ベスト3に入る渡辺が好むカレーでした。



パソコンいじってましたらインドの方とおぼしき店員さんが気さくに話しかけてきてくれました。

「118回目の桜咲く」を観て

2009-03-13 19:19:11 | Weblog
演劇部の卒業公演を観に行きました。

わたし足かけ11年観てきていますが(観てない年も有り)その中でも一番の仕上がりだったのではないでしょうか。

若い部分多々ありでしたが、その若さが素晴らしい、自身の同時期を思い返すと、圧倒的に今の子の方が良かったのです。

今の子たちが一年の頃から観てきてますが、その中でもしっかりしていました。

男の子役の子はラストの感情高ぶりで一つレベル飛び抜け、女の子役の子はぶれなくしっかりと愛される女の子役をしており、オカマ役の子はキャラクター性抜群で、アンドロイドはわたし一番の
好感で全役の中で一番役でありました。
DJの二人も、ミスを見事に埋めたそのチームワークに感動。

スタッフも良質。わたし提供の音も上手に使ってくれました。



下手に大学で料金取る芝居より、おもしろいです。

この子たちがまた集まり芝居すればよいのにと心から思うのでした。

先々週末の芝居 One on Oneを観て

2009-03-10 23:58:05 | Weblog
夜は同じ池袋シアターグリーンでOne on Oneを観ました。

アイズなる芝居で、実は大学時代に観ていまして、再演を再び観ることに。

劇作演出の浅井さんも「初演を超えなければならないというプレッシャー」と仰っておりました。

拙いながらも劇作をしている身として、再演は確かに考えものです。芸術で「再演」なる命名がされるのは演劇系統のものだけではないでしょうか。同じ曲を扱うオーケストラも、形は同じですが「再演」とは言わず。




ビッグツリーシアターの環境の良さ、そして役者の質の良さ、動員数、初演を超えるには充分な内容だったのではないでしょうか。

拙いながらも演出をする身として、環境が整うことで表現の幅が広がることはとても羨ましいです。



お知り合いの千田さんはコーラス、歌担当として幕越しの出演。もっと見たかっただけに残念でしたが、その魅力は布越しにも充分伝わりました。