放浪日記

刮目せよ、我等が愚行を。

金八っつぁん!(モグモグ隊名古屋遠征番外編)

2005年08月19日 | アジアな日々
♪くれ~なず~む まちの~

金八が好きだ。
ウザかろうが、クサかろうが、関係ないもんね。
シリーズ全作見てるもんね。
主題歌全部歌えるもんね。
桜中学の校歌が入ったオリジナルサウンドトラックももってるもんね。

そんな自称金八フリークの僕のもとに、モグモグ遠征を敢行する前日、父親から電話があった。
「今、御園座でやってる金八先生の舞台のチケットが手に入ったがほしいか?」
即答。
「よろしくお願いします」

ということで、モグモグ遠征当日、僕はチケットを握り締めて御園座の前に立っていた。
横には、モグモグリーダーの「をきな」氏が(これについては氏のブログに詳しく書かれてあるので、要チェック。ブックマークより「スキャターブレイン」へ飛べ!)。
そして手には、「天むす」「味噌カツ」「エビフライ」が入った紙袋をしっかりと握り締めていた。
チケットを見せ、御園座に入場。チケットに書かれた席に向かうと、そこは2階ながら最前列という「鉄矢見放題」のすばらしい席だった。さすが招待券だけある。
開幕までまだ30分はあった。
我々は、まずはこれからと、缶ビールを開封。プシュッという小気味いい音が御園座に響く。
「モグモグ隊の成功を祈って、乾杯!」
グビグビグビッと喉の仏さんがグルグル唸って、シュワシュワ~と叫ぶ。
「プファ~」「うまいっすねぇ~」
頬の緩みきった三十路直前の男二人。
「じゃあさっそくいきますか!」とおもむろに紙袋から「天むす」を取り出したそのとき、

会場内でのご飲食はお断りさせていただいております

という上品この上ないお声のアナウンスが会場内に轟いた。よく見ると左前方のデジタル時計下にある電光掲示板でもその旨の注意書きが右から左に流れていた。
隣の席のマダムたちも、我々のモグモグ行為を見て、明らかに表情を曇らせている。
しかし、そこは百戦錬磨のモグモグ隊。
「関係ないもんねっ!」
リーダーをきな氏はそう言い、「天むす」をつまむと、ポイッと口に放り込んだ。
そう、我々にルールはない。なぜなら、我々がルールだからだ。
食べたいものを目の前にして、なぜ我慢ができようか、いいえ我慢できるわけがない(漢文調で)。
「ど、どうっすか?」
一応地元の僕が、リーダーの顔色をうかがう。万が一リーダーの機嫌を損ねてしまったら、どんなひどい仕打ちをされるか、たまったものじゃない。
しかし、リーダーは、たった数回咀嚼しただけでゴクリと飲み下し、
「ま、まいう~」と一言。
続いてもうひとつ。付け合せの「きゃらぶき」もポリポリと食べていた。
とりあえずスタートダッシュは成功したようだ。

そしていよいよ開演がせまる。
場内が暗くなり、名曲「人として」(金八第2シリーズの主題歌。代表的台詞「腐ったミカンじゃねぇんだよ!」by加藤)が流れるなか、金八光臨!
舞台設定は夏休みらしく、休み中に万引きで捕まった少年少女に、金八が桜中学のデイケアセンター内で特別授業をすることに。
そんな感じで物語は順調に進んでいくのだが、金八先生、生で拝見すると、ものすごくアクが強い。強すぎです。台詞まわしが臭すぎます。歌舞伎っぽいオーバーアクションは「刑事物語」の影響ですか!?
そんなアクにも負けず、金八は悪ガキどもを前に授業を始める。その瞬間、奇跡が起こった!
いままでさんざん鼻についていた金八のくどい台詞運びも、過剰気味の演技も、まったく気にならなくなったのだ!
盗みはいけないことなのか、と生徒たちに、観客に、そして僕に問うてくる金八先生。アダムとイヴだって盗みを犯した。けれどその盗みは君たちが犯した本を盗んだということと違うことがある。戦争の極限状態のなかで生きるために食べ物を盗んだ人がいる。同じ盗みでも、本屋で本を盗み新古書店に売りさばいて小遣いかせぎをするのと何が違うのか。
さすが金八。広い御園座の会場が、一瞬にして桜中学3年B組の教室に早変わり。わかる人いますか? なんて客に手を上げさせるサービスもあり。
ああ、惜しむらくは僕の隣に広島美香(第4シリーズ。小嶺麗奈)や鶴本直(第6シリーズ。上戸彩)はおらず、感動しまくっているマダムたちか、「天むす」の残りを口の横にだらしなくつけて半眼で虚空を見つめているような姿勢で舞台を凝視するモグモグリーダーしかいないということ!
とりあえず、石倉三郎が幕間に飲酒をし、「金八先生」と言わねばならない台詞を「鉄っちゃん!」と呼んでしまったことくらいで、第一部の劇は無事幕を下ろした。
僕は感動した。
生金八授業を受けたのだ。グレーのスーツに赤いネクタイという金八ファッションも、いつもと同じだった。とにかくよかった。
おっと、いけねえ。いまでも思い出すだけで涙がでてくらぁ。

そして、二部の海援隊トーク&トークwithライブでは、いきなり鉄矢が津軽三味線を弾いてい(るように見え)た。ここもくわしくはをきな氏のブログを読まれたし。
音楽はズブの素人の僕だが、これだけは言っておきたい。
海援隊のライブに行くときは、「思えば遠くへ来たもんだ」は覚えておくこと! 会場内にマイクが向けられるぞ!

そして、あらかじめ買っていた「味噌カツ」と「エビフライ」は幕間の数分間であっというまに完食ペロリ。野菜類一切ナシの油ギッシュなランチに、隣で幕の内弁当を広げていた老年夫婦は完全にヒいていた。


「まだまだ余裕だな」と咥え楊枝で御園座をあとにし、ネクストステージに進む我々であった。

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2 コメント

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天むすおかわり (をきな)
2005-08-20 23:41:50
うまかったな、あの天むすは。また食べたく

なっちゃったよ(フゴッ)。



でも僕の心に一番残っているのは石倉三郎が

鉄也に本気でしばかれていたことかな。しば

かれた直後の石倉のばつの悪そうな顔を僕は

一生忘れません。素敵な思い出をありがとう

金八先生。(ゲフッ)
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腹2分目 (にいや)
2005-08-22 16:28:45
をきなさん>

ども。

天むす、いい感じでしたね。

小さい海老の天ぷらを揚げるとき、衣にそうめんのつゆを入れ、それをアツアツのおにぎりの具にすると、あ~ら不思議、それなりにうまい天むすのできあがり。おためしあれ!



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