愛知県を離れる

旅を終え帰国してもうすぐ３か月。
就職活動で東京と大阪を行き来して、久しぶりに会った友人たちと酒を酌み交わし、ご飯がおいしくてついついお代わりを繰り返していたらビックリするくらい太ったりしていたら、あっという間に過ぎてしまっていた。
明日、上京します。

いよいよ、という感じ。
あと10日もするとサラリーマンとして社会復帰することになるんだなぁとしみじみ考えてしまう。
今日は、中学校時代からの友人の運転する車に乗り、愛知県もしばらくの見納めということで、木曽川のあたりをうろうろドライブしていた。
僕の通っていた高校は濃尾平野のド真ん中にあって、部活の練習で木曽川までマラソンとかをよくしていた。
部活の後輩の女の子に好きだと言われたこととか、友人の恋の話を聞いてみたり、木曽川沿いに座りながらの夕方にオナニーを一日何回までがんばったことがあるかで盛り上がったりだとか。
ああ、休みの日の校舎に無断侵入して家庭用ビデオカメラで映画を撮ったりしたこともあった。長良川河口堰を一年間かけて調査して発表する授業もあったなあ。
図書館にこもって、受験勉強をするふりをしながら、太宰治やらウィトゲンシュタインやらを読んでいたこともあった。
授業が終わった３時から夜の９時までぶっ通しでトランプの大富豪で遊んで、用務員さんに電気を消されたことや、罰ゲームで真冬に下駄履いて登校したりとか。缶ビール飲んだりとかね、校内で。
なんかすべてが懐かしい。
そんな昔の思い出を噛み締めながら、少し肌寒くなった空気を胸いっぱいに吸い込んだ。


さて、上京しよう。
故郷に錦を飾る気はないけれど、とりあえずがんばってこないとね。
働くために、日本の社会に再び組み込まれるために、僕は帰国したんだから。