６ 玖珠警察署の実況見分調書（甲４２）（争点６）
(1) 被控訴人の主張（被控訴人準備書面(1)の１・２頁）
（被控訴人準備書面(2)第２の２・５頁）
（被控訴人準備書面(3)第１の１(2)(3)・２～３頁）
本件の争点は浅香らの違法行為の有無であるところ，警察の作成する実況
見分調書の作成に浅香らが関与できる立場にない。また，本件実況見分調書
（甲４２）は控訴人が送付嘱託を申立，所持者の検察庁から送付され，別件
訴訟で甲号証として提出したのである。すなわち，本件実況見分調書に控訴
人主張の虚偽記載があったと仮定しても，浅香ら別件訴訟において内容虚偽
の証拠を提出したわけではないから，本件実況見分調書が，浅香らの違法行
為を基礎づける事情となることはいかなる意味においてもありえない。よっ
て，本件実況見分調書を批判する控訴人の主張は，その前提において失当で
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ある。
本件実況見分調書（甲４２）は適正に作成されている。控訴人は別件訴訟
において，同調書に添付されている写真が，本件事故当日に撮影されたもの
でなく，ねつ造・改ざんされたものである旨主張はしたが，作成日に対する
不審，作成の真正に対する疑義その他動調書の作成経緯については何ら主張
しなかった。（なお，控訴人は，現在においても，本件実況見分調書を堀部
警部補が作成したこと自体は争っていない。）
(2) 控訴人の主張（控訴理由第６点）
（控訴人準備書面(4)）（控訴人準備書面(5)第３の６）
原判決は，争点に対する判断（判決書第３の２争点(1) ・１９頁）として
一番目に，争点(1)玖珠警察署の実況見分調書について判断している。
当審でも，裁判長が被控訴人に，調査嘱託に対する玖珠警察署長等を前提
に被控訴人の責任の有無についての準備書面の提出を求めている。
７ 草地に移動された自衛隊車（甲６７-5-6-12-13-14）(甲３２-5～9)（争点７）
(1) 被控訴人の反論
沈黙
(2) 控訴人の主張（控訴人準備書面(6)第２・２～４頁)
上記準備書面(6)に記載のとおり。小野寺の証言（甲２２・２５～２６頁）
本件自衛隊車は，事故後道路外の草地に移動されなかった。
８ ＫＰ３４．９の里程標（甲６７-1・甲６７-8,甲３３・甲３２-11）(争点８)
(1) 被控訴人の主張（被控訴人準備書面(3)第１の３の(3)・７頁）
この点については，既に原判決が正当に判示しており，控訴人の主張は，
結局，何ら客観的な根拠を示すことなく，自らの主張に反する事実はすべて
ねつ造であると主張するにすぎない。
(2) 控訴人の主張（控訴理由第１５点）（控訴人準備書面(6)第３・４～８頁)
控訴人は，原判決に対して，不服があるから，当裁判所に審査してもらう
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ために不服を申し立てているのである。被控訴人の意見を聞くためではない。
控訴理由第１５点（理由書５１頁）での控訴人の主張及び提出した書証は，
-1 事故当日，事故現場見取図（甲２３）のＫＰ３４．９の位置に里程標は
存在しない。（甲６６）。
-2 警察及び自衛隊が撮影したＫＰ３４．９の写真と控訴人が平成１３年１
０月３０日に撮影した写真に写っている同里程標とは，地上高及び設置さ
れている位置が異なる。（甲３２，甲３３・甲３４-1，甲３４-2，甲３５
-1-2，甲８０，甲８１）
-3 事故当時，本件道路の里程標は，キロメートル標（ポスト）と１００メ
ートル標では形状寸法が異なっていた。ＫＰ３４．９の里程標は１００メ
ートル標で，事故現場見取図（甲２３）のＫＰ３４．９の位置の地点より
４５メートル前後別府よりにあった。警察，自衛隊の写真には，キロメー
トル標と同じ形状の１００メートル標が写っている。間ノ瀬巡査部長はＫ
Ｐ３４．９の里程標は交通事故担当者告知表」よりも若干小さいくらいの
標板であると述べている。（甲５・１４～１５頁・甲８２）
原判決には，上記-1～-3の控訴人主張を無視した，判断遺脱・理由の不備
がある。
第３ 浅香らの故意・過失の有無
１ 被控訴人の主張（被控訴人準備書面(3)第２・７頁）
(1) 浅香らには，別件訴訟において何らの違法行為も存在もしなかったから，
浅香らに故意・過失があったとの控訴人の主張は，その前提を欠く。
(2) 東京法務局訟務部付検事浅香幹子については，控訴人準備書面(5)第２（２
ページ以下）の記載によっても，別件訴訟の指定代理人となった事実しか指
摘されておらず，陸上自衛隊西部方面総監部法務課賠償専門官古澤秀一につ
いては，平成１１年１０月１５日，控訴人に「昨日で自衛隊の調査が終わっ
た、」と述べたこと，本件事故当時駐屯地業務隊に所属する防衛庁事務官で
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あったこと及び別件訴訟の指定代理人となった事実しか指摘されていないと
ころ，これらの事実からなぜ，「自らの不正な行為を認識していたことは明
らか」といえるのか，全く不明である。
２ 控訴人の主張 （控訴人準備書面(5)第２）（控訴人準備書面(6)第１）
(1) 不当訴訟における不法行為責任の要件事実のうち，違法性の内容は規範的
要件と解されるから，その評価を根拠づける具体的事実が主要事実となる。
控訴人は，本書面で，浅香らが証拠をねつ造し，虚偽の事実を主張し，違
法な応訴及び訴訟追行を行った事実を推認させる事実のうち８個を争点とし
主張している。
(2) 浅香ら国の指定代理人には，「応訴及び訴訟追行が相当なものか（違法な
ものでないか）検討，吟味すべき義務」がある。過失の評価根拠事実と違法
性の評価根拠事実は重なり合う。
被控訴人は，浅香らが指定代理人になっただけでなぜ，「自らの不正な行
為を認識していたことは明らか」といえるのか，全く不明であるという。
控訴人は，なぜ被控訴人が全く不明であるというのか，全く理解できない。
３ 控訴人の立論（証拠写真の撮影日時の偽装）
(1) 浅香らが証拠をねつ造し，虚偽の事実を主張した事実
(2) 浅香らが事故当日撮影したとして提出した書証（甲６７）に，事故当日撮
影していない写真がある。
(3) 下記の物体は事故当日事故現場に存在しないから，同物体が写っている写
真は事故当日に撮影されていない。
-1 誤った角度に設置された警戒標識（甲６７-1）（争点１）
-2 徐行の道路標示（甲３２-7）（争点２）
-3 ホイールナットに傷のない炊事車（甲６７-13）（争点３）
-4 草地の上の本件自衛隊車（甲６７-5-6-12-13-14）（甲２２）（争点７）
-5 ＫＰ３４．９の位置の里程標（甲６７-1・甲６７-8）（争点８）
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(4) 上記(3)をまとめると，事故当日撮影されていない写真は，甲６７-1-2・
-5・-6・-8・-9・-12・-13・-14の９枚である。（甲６７-2には，控訴人車線上
のひし形マーク（控訴理由第１４点）があり事故当日撮影されていないので，
これを加える。）
第４ 終わりに
１ 調査嘱託申立書（平成１９年９月１０付け）調査嘱託先・玖珠土木事務所
控訴人は，上記（争点８）ＫＰ３４．９の位置の里程標を，重要な争点とし
ているので，立証に資するため採用願いたい。
２ 証拠申出書（平成１９年１０月１９日付け） 人証５名
控訴人は，上記（争点５）自衛隊の実況見分調書及び（争点６）珠警察署の
実況見分調書を重要な争点としているので，立証に資するため採用願いたい。
３ 充実した証拠調べをすることによって真実を発見するために，間接事実及び
証拠力の整理にあたり裁判所のアドバイスを期待する。
以上
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