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槍平小屋ニュース 

槍ヶ岳・飛騨側登山ルートの要衝、槍平小屋から日々の出来事や最新登山道情報をお届けします。

槍平小屋ニュース 20180726

2018年07月26日 | 日記

2018年シーズン営業中!

小屋宿泊の方はホームページよりご予約をお願いします(1名様~)

※テント泊の方はご予約不要です。

槍平小屋ホームページ はこちら。http://www.yaridairagoya.sakura.ne.jp/ 

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滝谷渡渉部水量観測


キッチンの窓から、午前4時半過ぎの穂高連峰。朝焼けの美しい空ですが、これまでの高温続きの天気傾向がガラリと変わる予兆にも思えます。昨日お伝えしたツキノワグマ出没情報も、天候悪化を前に餌を探しに出てきた熊だったのかもしれません。スマホ画面に映る日本列島と、その上に描かれた予報円を眺めるだけではない、リアルな天候の変化を感じながら暮らす山の生活は、きっと、縄文時代くらいの人々が自然への畏怖とともに暮らした日々に少しだけ近づけているのかもしれません。

 

さて、今朝のカナメ君は、入山してくる4代目小屋主人と合流して、食材ボッカへ。登ってくる姿を滝谷ライブカメラで確認していましたが、もっとも画(え)になる荷物を背負って戻ってきたところを撮るの忘れてました。いやぁ~、あの荷物、20kgくらいあったんじゃないかなぁ~。どうだったかなぁ~。途中で足がツリそうになった話は内緒にしておきますね(笑)。

本日午後に更新した、台風12号関連の登山道注意情報。明らかな天候悪化が予測される場合にお伝えしたいことは、いつもほぼ同じです。この6月から気象庁は従来の10倍の速度で予報を計算するスーパーコンピューターを導入して予報精度を上げていますが、情報を受け取る側の人間(登山者)がそれに比例して冷静、かつ、客観的に情報を分析して安全な行動をとれているかについては疑問です。「せっかく休みを取ったし・・・」、「とりあえず、行けるところまで行って・・・」という誘惑は、スーパーコンピューターの出す予報結果さえ捻じ曲げかねない勢いです。くれぐれも、ご用心下さい。更新担当、本当に心配していますので!

 

それでは本日の気象情報。

 

午後6時。

 

 


登山道注意情報(台風12号関連)20180726 15:00

2018年07月26日 | 日記

接近する台風12号ですが、本日26日午後の進路予報のままであれば週末の28日(土)、29日(日)の両日とも北アルプスへの影響は避けられない見通しです。画像は本日午前11時20分の滝谷渡渉部。水量は少なく、渡渉に問題はありません。

こちらは2016年8月の大雨による増水時の滝谷渡渉部です。降雨量にもよりますが、渡渉不能となる流れが出来るまで、早ければ2~3時間程度。入山口で雨が小降りでも、登っている間の時間で渡渉不能となることもあります。また、普段は涸れ沢である白出沢、チビ谷、南沢についても同様の増水が起きる危険があります。

また、滝谷に関しては先日の7月豪雨の際に上部より大量の土砂が流出し、今後の大雨の際には登山道に影響する新たな土石流の恐れもあり、非常に不安定な状況であることもお知らせいたします。

週末に山行を計画されている方も大勢いらっしゃると思いますが、この週末に関しては槍平小屋から「十分気をつけてお越しください」とは残念ながら申し上げられません。台風通過後、7月30日以降への計画変更を提案いたします。また、台風通過後も、それまでに降った雨量が多ければ半日~1日程度は渡渉困難・不能状態の水量が続く場合もあります。沢の水量の十分な減水が確認出来た後に入山するように注意して下さい。

滝谷渡渉部水量観測

昨シーズンの小屋閉め時のブログでも申し上げておりますが、槍平小屋では”安全に”登山できる状態の時にたくさんのお客様にお越しいただきたいと考えております。”どんな悪天候だろうと行動出来る”ことが優秀な登山者の証ではありません。例えば、大リーグの大谷選手であっても、ドロドロのグランドコンディションであればプレーすることはありません。冷静に、客観的な天候判断をして頂き、無謀な登山をする方がないように願っています。