槍平小屋ニュース 

槍ヶ岳・飛騨側登山ルートの要衝、槍平小屋から日々の出来事や最新登山道情報をお届けします。

槍平小屋ニュース 6月29日

2014年06月29日 | 日記

なかなかお天気が安定しません。昨夜は激しい雨音を聞きながら眠っていたのですが、観測データによると午前0時20分に98.4ミリという猛烈な雨を計測していました。幸いなことに強い雨は長時間は続かず、小屋周辺の沢の増水などはみられませんでした。日中も雨が降ったりやんだり。今朝はコンビニで買える透明なカッパを体に巻きつけた登山者が槍ヶ岳へ向かおうとしていました。ピッケル、アイゼンの装備はあるか尋ねると、アイゼンは持っている、との返答。失礼ながら、挙動からしてお持ちではないと感じたので「どんなアイゼンをお持ちですか?」とさらに確認すると、ザックの中を少し探した後、「あれ、途中で落としたかな・・・」と。そのまま標高を上げ続けることの危険は丁寧に説明させて頂きましたが、残念ながら聞きいれてもらうことは出来ませんでした。今回は無事だったとしても、今後の山行でも同じような感覚で行動するのだとしたら、やはり心配になってしまいます。

 

激しい雨に打たれながらも、ミヤマキンポウゲの蕾からは真っ黄色な花びらがのぞいています。槍平へ続く小径を鮮やかに彩ってくれる、夏の使者です。


槍平小屋ニュース 6月28日

2014年06月28日 | 日記

夏山スタッフ募集中!


 

さらっさら!に干した畳も食堂に敷かれました。営業準備完了。

 

本降りにはならなかったものの、霧雨が降ったりやんだりの一日。本格営業前ながら、素泊まりでご利用のお客様もあり、乾燥室の薪ストーブにも火が入りました。

今日午前中にはランニングシューズで槍ヶ岳へ登ろうとする登山者もあって、やはりこのシーズンならではの心配は尽きません。幸い、この登山者と仲間の方(両名ともピッケル、アイゼン不所持)はこちらの忠告を聞き入れて下さり、奥丸山へ登った後に下山されました。登山計画中の皆様は、くれぐれも、万全の装備でお越しください。槍ヶ岳・飛騨沢ルートの残雪状況詳細については、標高2550m付近への救急箱設置作業時にお知らせする予定ですので、今しばらくお待ち下さい。


槍平小屋ニュース 6月27日

2014年06月27日 | 日記

夏山スタッフ募集中!


 

 

一昨日から小屋に遊びにきてくれた、元・小屋スタッフのモカちゃん。

 

キッチン仕事も、トイレ掃除もしっかり手伝ってくれて、今日下山していきました。モカちゃん、ありがとう!小屋ではオジサンから執拗な”ギャグ・ハラスメント”(無理やり笑いを強要すること)を受けていたけど(笑)、懲りずにまた遊びに来てね。

 

さて今日は珍しく、男子スタッフがなにやら細かな作業中。

 

今シーズンから使用する、新しいキャンプ届出証の作成。広い槍平のキャンプ場は、槍ヶ岳登山の格好のベースキャンプ。夕方たどり着いて、「張る場所がない・・・」ということはありません。

 

散ったミネザクラの花びらを受け止めたのは、エンレイソウ。また少し、季節が進みました。


槍平小屋ニュース 6月26日

2014年06月26日 | 日記

夏山スタッフ募集中!


※昨日よりネット接続が不安定のため、記事更新が遅れております。

 

朝露を湛えた、開きかけのキヌガサソウ。このくらいの時期の花もまた可憐です。小屋から南岳方面へ2分ほど歩いた場所。

 

では、本日のビフォーアフター。今日は奥丸山登山道、標高2200m付近の登山道切り替え作業。冬の積雪で山肌が削られ、トラバース用のハシゴが流されています。同じ場所にかけ直しても再び壊れる危険があるため、崩壊箇所を迂回するルートを作りました。

 

壊れたハシゴは分解して、使えるモノは使います。

 

午前中はルート選定と伐木、刈払。午後はハシゴ取り付け作業。午後3時前から雨も落ち始めましたが、雷雨とはならず、本降りになる前になんとか作業終了。

 

奥丸山は標高2500mに満たない山ですが、その急な登りにはいつも鍛えられる思いがします。山頂からの穂高連峰大パノラマも魅力ですし、足元にもいろんな花が咲き誇ります。イワカガミ、可愛い花です。

 

 


登山道情報 (飛騨乗越~標高2400m付近)6月26日

2014年06月26日 | 日記

休暇下山で小屋に立ち寄ってくれた、槍ヶ岳山荘スタッフ・沖田拓未君より飛騨沢上部の残雪状況の情報提供がありました。詳細な雪面状況のコメントも含め、山行計画に役立てて下さい。

(標高2700m付近から飛騨乗越方面)

 

(同じく、槍平方面)

 

(標高2400m付近から千丈乗越分岐方面)

 

 

 

(同じく、槍平方面)

 

沖田君コメント:雪渓上はスプーンカットで氷板・クラスト・ザラメの混じった雪質で、氷板やクラストの上に乗るにはまだ軽アイゼンでは心許ない感じです。