昨夜から降り続いた雨、今月に入ってから、というより、今年小屋開けしてからは一番まとまった雨となりました。7月に入ってから今日までに降った雨量が約220ミリ。今日午前0時から午後5時半までに降った雨量が103ミリ。今日の雨の激しさがわかります。
登山道を横切る沢も一時的に渡渉困難状態になりましたが、夕方には通行出来る程度に増水は治まってきました。張ったばかりのテントは、台風接近に備えて一旦外しています。
激しい雨の日には、モンシロチョウもミヤマキンポウゲの葉陰で雨宿りして、じっと動かずに天候回復を待っています。人間も、モンシロチョウも、命はひとつ。登山者の皆さん、どうぞ安全第一で計画を立て、行動して下さい。無理をしたくなる気持ちが沸き起こった時には、このちっちゃな蝶を思い出して下さいね。
午前中は渡渉困難状態となっていた南沢（槍平下部）ですが、夕方にかけ水量が落ち着いてきました。現在は石飛びをして通過出来る程度の水量。ただし、普段は一滴も流れがない場所ですので、その増水の激しさは十分認識して下さい。
滝谷架橋部。こちらも激しい増水が見られますが、架橋部は大丈夫でした。
滝谷上部の雪渓の様子。南沢やチビ谷もそうですが、この時期は降雨だけでなく雪解け水も入るため、一気に沢が増水してしまいます。また、槍平から下山の場合、最初に通過する南沢が渡れたとしても、その先の滝谷、チビ谷が渡渉困難、または渡渉不能となる場合があります。大雨時には小屋での停滞、また、奥丸山経由でわさび平方面へ抜けるエスケープルートも選択肢に入れて、絶対に無理な渡渉はしないで下さい。
今日午前、エスケープルートから下山した登山者の方からの情報で、奥丸山～わさび平分岐（中崎尾根上）に倒木があり、通行に注意が必要とのことです。
また、皆様ご存知の通り、台風8号が日本へ近づいています。予報進路のままであれば、10日～11日にかけて北アルプスは大荒れの天気となることが予想されます。絶対に無理な入山はせず、台風通過を待ち、天候が安定してから入山計画を立てるようにして下さい。
本日午前10時現在、槍平小屋下部の南沢が増水のために渡渉困難状態となっています。今後も雨が降り続く予報ですので、絶対に危険な入山はしないようにして下さい。新しい登山道情報は入り次第、このブログでお伝えします。
