槍平小屋ニュース 

槍ヶ岳・飛騨側登山ルートの要衝、槍平小屋から日々の出来事や最新登山道情報をお届けします。

槍平小屋ニュース 7月15日

2014年07月15日 | 日記

 

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すっきり晴れ渡った今朝は登山道状況確認のため、飛騨沢へ。仮置きしていた救急箱も標高2550m付近、千丈沢乗越への分岐地点に設置完了。標高2800m付近まで登ってから下山したのですが、柄沢クンは雪上を一眼カメラ片手に華麗なグリセードであっという間に下っていきます。プロカメラマン、恐るべし!

 

飛騨沢から中崎尾根へ続く小径には、シナノキンバイが残雪をバックに咲き誇っています。

 

こちらはタテヤマリンドウ?足元に咲く花々についつい歩みも止まりがちですが、そんなゆったり登山もまた、なかなかよいものではないでしょうか。

 

穂高連峰を真正面に眺めながら、中崎尾根の静かな登山道は槍平、奥丸山方面へと続きます。この登山道はハイシーズンでも混雑とは無縁。槍平小屋を起点に、飛騨沢から槍ヶ岳に登頂後、帰路は西鎌尾根を千丈沢乗越まで歩き、そこから中崎尾根に入って槍平へ戻って来る周遊コースは、この夏のオススメコースです。

 

奥丸山登山道の下りで出会ったイワハゼの群落。このほかにもニッコウキスゲが咲き始めていたり、クルマユリの蕾が膨らんでいたり。花に彩られた登山道は、何十回歩いていても飽きることがありません。ぜひ一度体験してみて下さい。

 

それでは本日の気象情報。

午前6時47分。

 

午後6時21分。

 

 

 


登山道情報 (槍ヶ岳・飛騨沢ルート、南岳新道)7月15日

2014年07月15日 | 日記

中崎尾根より見た飛騨沢の全景。雪解けが進みました。登山道上で雪が残っているのは標高2600m付近の一部分。そこから上部は標高2800m付近にかけて、夏道の一部に雪渓がかかるような状態で数カ所に残雪が見られます。日中の雪が緩んでいる状態で、かつ、ソールの硬いしっかりした登山靴であればキックステップで歩行可能な程度ですが、雪道に慣れていない方や荷物量が極端に多い方は軽アイゼン、ストックをお持ちになると安心です。

 

標高2600m付近。槍ヶ岳山荘のスタッフさんが立ててくれたポールがあります。

 

標高2800m付近。

 

次に南岳新道です。登山道に影響する雪渓は標高2100m付近と標高2700m~2800m付近の二ヶ所あります。南岳新道を利用する方は急斜面の雪渓通過に備えてピッケル、アイゼンを携行して下さい。標高2100m付近の雪渓については今後、クレバスやスノーブリッジが形成されてきます。雪の状態によっては雪上ではなく、ガレ場を迂回するルート選択が必要な場合があります。その際、対岸の夏道取付き点を見過ごさないように注意して下さい。なお、上部雪渓のルートについては南岳小屋のスタッフさんによって通行しやすいように雪割りが行われていることもあります。小屋ホームページなどで確認して下さい。

奥丸山登山道より南沢全景。写真中央下、雪渓の先端部が標高2100m付近。

 

標高2700m~2800m付近に残る雪渓。