YANO塾の塾長がお送りする教育関連ブログ

塾のお問い合せは→ 452-5555(ヨイコニオール5)まで
★Pc版にすると読みやすくなります↓最下部にボタン

言葉を大切にすると学力が伸びる その1

2023年10月24日 | 国語教育

たまに保護者のお母様から次のような質問を

受けることがあります。

「国語力(特に読解力)がある人は、

他の科目の成績もいいというのは

本当でしょうか。」

 

この質問に対して、私は即座に

「本当ですよ」と答えます。

 

これはうちの生徒に限ったことですが、

ほぼ100%の確率で国語力と

他の科目の成績の相関が見られます。

 

もうご存知でしょうが、

すべての教科の基礎は国語力にあります。

建物でいうと、家の土台である、

基礎が大切なように

学力において最も大切なものは

国語力です。

 

周りで家が立っている様子を見ていると、

建物を建てる前に基礎工事をしますが、

重量のある鉄筋コンクリート造りの建物であれば、

なおさら、基礎を深く掘り下げてそこにコンクリートを

流し込みます。またコンクリートは一日も経てば

固まっているように見えますが、本当に中まで

しっかり固めるためには約1ヶ月かかります。

とはいってもまだ8割位の硬さです。

時間をかけるのには理由があって、

セメントは水と化学反応して時間をかけて

強固なものになっていくのです。

完全に固まるまでに、何十年という歳月を

待たねばなりません。

 

基礎の土台は鉄筋コンクリート構造ですが、

時間をかけて乾燥させることにより

強固な基礎が完成します。

実は、学力も建物と同じです。

 

国語の力は生まれてすぐに育ち始めます。

幼年期において、親子の会話から始まって

読み聞かせ、保育園や幼稚園の先生からの

言葉がけ、友達との他愛もない会話、

映像から流れてくる言葉、毎日のように

色んな所から言葉のシャワーを

浴び続けます。

 

小学2年生くらいから

自律的な読書が始まります。文字から

圧倒的な情報を手に入れることができます。

言葉による擬似的な経験や

素晴らしいアイデアの源泉は

書物から得ることができます。

 

実に読書というのは時間と空間を

飛び越えてあらゆる世界を目の前に

展開してくれる魔法の絨毯です。

 

一人の人間の言葉の能力を育てるために

どれほどの時間とエネルギーを

費やしているのでしょうか。

確かに大人から見れば、

子どもたちは大変な労力と時間を使って

言葉を習得しているかのように見えます。

ところが、子供から見たら

言葉の習得は遊びとなんらかわりません。

子どもたちは息を吸うように

言葉を吸収していきます。

 

言葉というのはおもちゃのブロックのようなものです。

たった1個のブロックでは何も作れませんが、

何百・何千・何万というブロックがあれば

実物大のお城でも宇宙船でも

なんでも作ることができます。

 

ブロック遊びも、一つずつ

つなげていくことで、

何かしらの形ができてきます。

その発見そのものが楽しくて

子どもたちは喜々としてその遊びに

夢中になります。

 

遊びにおいて、

真似をすることがとても大切です。

周りの人のしていることを観察して

それを真似することで、

自分なりのワクワク体験があります。

 

そのうち自分流の遊びを

作り出したりします。

今までにないものが

突然できたりします。

これが遊びの醍醐味です。

 

生まれて10年ほど、子どもたちは

言葉の海の中で泳いでいるうちに

言葉というブロック遊びも

だいぶ板についてきます。

 

小学校の高学年にもなると、

大人に匹敵するほど

豊かな言葉の世界を

持っている子供がいる反面、

貧弱な言葉の世界しか

持たない子供も多くいます。

 

建築の話に戻ります・・・。

 

基礎が一旦できてしまえば、

その上に床を貼って壁を立ち上げ

屋根を葺きます。あとは中の造作です。

 

家というのは、基礎を一旦作ってしまうと、

それ以上大きくできません。

それと同様、幼児期から4,5年生までの

言葉との関わりが大切なのです。

 

一人の子供が持っている言葉の力や発想力は

生まれてから10歳になるくらいまでの

ほぼこの10年間で決まってしまうのです。

 

器が大きければ、そこにたくさんの言葉が入ります。

でも、その器が小さいものだとすると、言葉は

こぼれ出てしまいます。

 

言葉をしっかりと吸収した子供たちは

その後、中学・高校と進んでいっても、

たじろぐことなく、

それがたとえ見知らぬ世界であっても、

自ら持つ言葉の力によって

味わうことができます。

 

こう考えると、言葉のもつ力は

とてつもなく、子どもたちに恩恵を

与えてくれることがわかります。

 

その2では国語力をもつことがどう

数学、英語などの他の教科の学習に影響するか

お話します。

 


この記事についてブログを書く
« 塾生がわかやま高校生クイズ ... | トップ | 自分にあった塾を探そう »
最新の画像もっと見る