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音楽と数学の共通点 その2

2022年08月01日 | 音楽

前回の「音楽と数学の共通点 その1」は

わたしのブログ記事の中でも上位10位以内に入っている

よく読まれているブログ記事の一つです。

 

タイトルが音楽と数学ですから、

関係ないといえば、関係ない分野です。

ところがこの2つの分野、

意外と共通点が多いのです。

 

たとえば、高校の数学に「漸化式」という数列の分野が

あるのですが、これは隣り合う2つの数列で、

一定の連鎖の仕組みをつくることで、

どんどんと鎖状に数列が出来上がっていくという

数学の分野の一つです。

(大学入試において頻出の重要単元です。)

 

実は音楽もこの数学の漸化式のような

仕組みをもっています。

この仕組みを音楽理論では

ドミナントモーションといいます。

 

クラシックの和声でいうと

ⅤーⅠという動きのことです。

楽譜を参照できるように載せましたが

あえて不完全なものにしています。

この楽譜はビル・エヴァンスというジャズピアニストが

作曲しました。わたしが最も敬愛しているピアニストの一人です。

 

この楽譜のなかにたくさんのドミナントモーションが

入っていて、つぎつぎと音楽がつながっていきます。

このブログでは音楽理論の解説はあえてしませんが、

その繋がり方には彼独特のセンスを感じさせます。

数学の漸化式も一定の論理性を持って前に前につながっていき、

音楽も同様に一定の法則を持って前に前につながっていきます。

 

音楽が大きな建築物のように一つの世界がそこに出現するように

数学も同様にひとつの精緻な世界が広がっていきます。

数学は本質を理解できるようになれば、こんなにおもしろい

教科はありません。しかしわからないままやっていると、

まったく楽しくない科目に成り果てます。

 

数学は複雑に絡み合ったガラス細工のように

一本が抜けるとすべてが崩壊するほどに

緊密な世界を作り出します。

だから数学は難しいと言えますが、

理解できるようになれば

これほど楽しい科目はありません。

 

ところで、わたしはいまバッハの

インベンションをジャズ風にアレンジして

ライブ等で披露しています。

 

バッハの音楽のすごいところは、

縦糸と横糸で布をつくっていくように

和声的(横糸)な流れを考慮しつつも

縦列(縦糸)の音階の調整をしているところです。

そして旋律はブロックを回転するように

あらゆる角度で組み合わせながら、音楽を

作り上げていきます。

 

バッハの作曲方法は数学と大変似ています。

数式の変形はまさに一定の旋律をブロックのように

逆さにしたり、順番を入れ替えたり、

一定の法則を持って形を変えて並べていきます。

 

子供がブロック遊びを無心にするように

数学にも無心で取り組みましょう。

そうすれば、かならず数学が得意になってきます。

 

ピアノを習い始めたら必ずバッハを通るように

算数も小学校の内容からはじめて徐々に

難しくなりますが、ピアノの練習と同じで日々練習する中で

数学は熟練することができます。

毎日少しでもいいからこつこつ練習していきましょう。

 

ピアノを弾いていると、誰でも必ずミスをします。

また数学の問題を解いているとき、思わぬミスで

とんでもない答えが出ます。

人はどうしてミスをするのでしょうか?

その3ではミスをしない方法論について

語ります。

 

 

 


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