書きあぐねている人のための小説入門 (中公文庫) | |
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中央公論新社 |
小林の文は本当にとらえどころがなく、理解するにはやはり
慣れが必要です。
次に小説として出題されたのは、牧野信一。
戦前期に活躍し、小林とも交流のあった牧野信一(1896~1936)。
出題された「地球儀」は小説のなかに小説が入っている、重層的な作品。
牧野信一の著作は著作権切れしています。以前も言いましたが、
青空文庫であれば無料で読めますし、
ダウンロードもできるので受験生は時間があれば、ぜひ読んでほしい。
私のKindleにも入っていますが、
まだ全部は読んでいません。
ところで、小説を裏側から裏読みするなら
今日は紹介する小説入門がいいと思います。
小説の文章がどのように背景を描ききっているか、
情景を描く視点、作者の視点の流れ、それを映画や音楽と比較しながら
小説の流れを分析的に読むことができます。
実は問題を解くには出題者の気持ちになれば、解くヒントが見つかるのと
同じように
小説を理解するにはそのバックヤードを垣間見ることも実に
勉強になります。
小説に関心有る方は、この本は面白いと思います。
私も結構この保坂さんの本は楽しみました。