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学力を伸ばしたいなら、国語力を伸ばそう その2

2018年04月20日 | 国語力アップ

小学生にしても、中学生にしても、

受験の決め手になるのは国語力だということは、

みなさん薄々感じていることだと思います。しかし、

一言に国語力を引き上げるといっても、

その引き上げ方にもいくつかの段階があるのです。

今回はお子様の国語力の見分け方、

またお子様の国語力を引き上げるために

家でできることについてお話します。

 

まず中学生になると、

国語力は殆どの人が伸びなくなってしまいます。

これは、残念なことですが、現実です。

塾創設以来たくさんの子供さんを見てきましたが、

水準以下の読解力しかない中学生に国語を教えていても、

国語の成績が伸びてこないのです。

 

学校の定期テストはまだ範囲があるので、

学校から出されるプリントなどをすることで、

点は取れます。うちの子は国語は定期テストは

70点〜80点位取れますというお子さんでも、

塾で実力を見ると、40点くらいの実力しかないことが

ざらにあります。

 

 

一斉授業の塾に行っているお子さんは

国語を伸ばしたいと思っても、

残念ながら、国語はなかなか伸びません。

学校でも、国語の時間は一斉授業でやっていますが、

学校の授業で国語が伸びたというのは、

聞いたことが無いです。

中学においての国語指導の限界だと思います。

 

 

一斉授業では、国語は解説授業です。

正解に至る解説を聞いても応用がきかないのです。

別の文章を読んで自分で問題を解こうとすると、

まったく同じアプローチでは解けないのです。

なぜなら問題文も違うし、設問も違うからです。

国語というのは数学とは異なります。

なかなか数学の類題をやるような訳にはいかないのです。

 

そこが、国語指導の難しいところです。

国語というのは、本当に指導者泣かせの科目なのです。

 

国語力のないお子さんは、設問の半分くらいしか合わないので、

直しをするにも忍耐がいるので、途中で集中が切れてしまいます。

そのうち、あてずっぽで回答しているばかりだと、

採点してもらうと、☓ばかりで、

国語の教科の勉強が嫌になってしまいます。

 

国語の問題が間違った時は、解答の説明を

読めばいいのではと思われるでしょうが、

国語力のない生徒は、その解説さえ読んだとしても、

理解できません。

 

懇切丁寧な解説であれば、あるほど

国語力のないお子さんにとっては、意味不明。

正解に至る意味がわからないのです。

 

 

国語に関しては、

受け身の講義形式の授業を長く受けても

国語の点が上がらないのが現実です。

 

さらに、最近流行りの

映像授業もまったく役に立ちません。

見ているときは、分かった気になりますが、

やはり、これも同じ結果に陥ってしまいます。

 

それは、なぜでしょうか。

まずは語彙力の欠如です。

読書体験のないお子さんは、全く語彙力が

ありません。

だから、文章を読めば読むほど

何が書いてあるかわからなくなってしまいます。

 

国語力のないお子さんは、

ひらがなで表す和語の表現を意外と知りません。

一度 お子様に語彙チェックをしてみてください。

 

次に挙げる言葉は日常よく出てくる言葉です。

お子様はどれくらい知っているでしょうか?

1.あからさま

2.あんばい

3.おごそか

4.たどたどしい

5.つつましい

6.いとおしい

7.ぎくしゃく

8.はにかむ

9.もどかしい

10.とまどう

 

漢字の入っていない言葉です。

大人ならお馴染みの言葉ですが、

実は、国語力のない小・中学生のお子さんは

上記の10のほとんどを知りません。

 

小学生で5個以上意味を言えたら、相当語彙力のある

お子さんです。

中学生なら7つ以上言えたら、まず合格です。

高校生なら、10個説明できないと、

心許ないです。

 

言葉の意味です。

1.あからさま=かくさず、ありのままに外にだすこと

2.あんばい =ものごとのありさま、調子、加減

3.おごそか = 重々しく、近寄りがたいこと

4.たどたどしい = 危なかしく、もたついていること

5.つつましい = ひかえめな様子

6.いとおしい = たまらなくかわいい

7.ぎくしゃく = ものごとがなめらかにすすまないさま

8.はにかむ  = はずかしがる

9.もどかしい =思うようにならなくていらいらする

10.とまどう =やりかたがわからなくて困った状態になる

 

漢語・和語というくくりでいうと、上の10個の言葉は

すべて、和語なんですね。

漢語は学校の教科書でもたくさん習いますが、

和語はまとめて習いません。

 

(YANO塾では、上記のような和語や常用漢語の語彙の入った

テキストをお渡しして、知らない言葉は例文を作ったり、

覚えたりしながら、語彙力アップを図っています。)

 

ほとんどは、大人との会話の中でか、小説やアニメや漫画の

セリフに出てくるものです。

これらの言葉は、人の心の状態を表現したり、

人と人との関係性で生まれてくる言葉、

あるいは人と物事との関係性をあらわす言葉です。

 

上記の言葉と意味を丸暗記しても、実はあまり効果はありません。

なぜでしょうか?

 

国語の読解力をためすテストには、小学生から高校生まで、

小説(童話も含む)か、論説文です。

小説は人の心の状態を読み取る力がなくては、

やはり得点できません。

 

人の心を表す言葉が上記のような和語なのです。

 もし、お子様が上記の10個の言葉をほとんど知らないようでしたら、

読書を薦めてください。

読書といっても何から読ませればよいか迷ってしまいますね。

 

 

そうですね。図書館に行って、興味が有るものなら

なんでもいいですよ。

もし、お子様が小学生男子だったら、

怪盗ルパンシリーズはお勧めです。

私も小学生の時にはまりました。

 

 

もし、男女関わらず動物好きだったら、

「動物のお医者さん」全8巻 白泉社文庫 はお勧めです。

将来獣医師や医者になりたいなんて言い出すかもしれませんよ。

 

今回のお話のまとめ

国語力に強くなる、特に小説に強くなるには、

和語に注目しましょう。

人間関係をしっかり踏まえて、

言葉を文章や文脈から修得するようにしましょう。

 

 

次回、論説文に強くなるには をお届けします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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