山野ゆきよしメルマガ

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体育の日と特異日

2006年10月09日 | Weblog
 今日は体育の日。
 敬老の日と同じ書き出しになるが、やはり、いくらかの逡巡を感じながらも、国旗を掲揚する。曲がりなりにも、公の立場、しかも選挙でその立場を与えていただいている者として、そのことは義務だと思っている。

 翌10日は、ハッピィマンデイ法ができるまでの体育の日。言わずとしれた、東京オリンピックの開会日。そのことを記念し、この日が体育の日と決められた。
 しかし、10月の第二月曜日を体育の日にするなんて一方的に決め付けられると、なぜ、この体育の日なるものが制定されたのか、その由来が分からなくなる。

 ところで、この10月10日が東京オリンピックの開会日と決められたのは、どういう理由からであろうか。

 以下、追っかけていく。
 
 気象学上の言葉で、「特異日」というものがあるという。その気象学的な理由は不明とされているが、統計的に毎年その日には特定の天気が現われる傾向が強いことをいうそうだ。
 典型的なものは、台風の特異日とされる、9月26日。有名な洞爺丸台風(1954年、死者・行方不明1,761名)、狩野川台風(1958年、死者・行方不明1,269名)、極めつけは、最も強烈に歴史上記録されている伊勢湾台風(1959年、死者4,697名、行方不明者401名)。もちろん、全てが9月26日だけで起きた被害ではないが、この日が大きなポイントになっていることは間違いない。

 さて、この10月10日は、晴れの特異日とされていて、そのことをもってオリンピックの開会日とされたという意見が散見される。確かに、この日は天候の良い日が多いということは事実のようである。もっとも、やはり、この日だけがそうというわけでもなさそうで、別に9日でも11日でも大勢に影響はなかったらしい。つまり、本当のところは、語呂がよかっただけなのか、偉い人のスケジュールに合わせただけなのではないだろうか。
 ちなみに、気象庁によると、秋の晴れの特異日とは「10月14日と11月3日」だそうだ。しかし、敬老の日ほどではないが、体育の日の制定も好い加減なものである。否、話しがあまり膨らまない分、こちらの方が、魅力は乏しいかもしれない。

 余談だが、この「特異日」なるものも最近の恒常的な天候不順で、曖昧になりつつあるようだ。現に、私が先にあげた台風の特異日の実例は、既に40年以上前のものばかりである。こちらの方がよっぽど深刻に考えなくてはならない。