山野ゆきよしメルマガ

メールマガジン目標月2回、改め、年24回

6月議会質問を終えて

2004年06月20日 | Weblog
 17日、おかげ様で、議会質問も無事終えることができた。
 事前にお送りした質問原稿のほかに、挙手を持って再質問の機会を求め、再度取り上げた点について、少し触れてみたい。

 骨太の方針第四段における「法律と条例との関係」と、景観施策に関しての光害(ひかりがい)対策との二点である。

 平成11年の地方分権推進一括法の成立により、国と地方とは上下関係から、対等になったといわれている。しかしながら、税源移譲がなされなかったことと、各省庁の抵抗により、当初の議論より自治事務が減らされ、法定受託事務が多くなったことに表わされるように、国の強い関与が残され、決して十分なものとはいえなかった。
 色々な経過はあったが、今般の骨太の方針では、「税源移譲三兆円」と明記されたことは大きな前進といえる。
 さて、実際には、税源移譲が行われても、それで真の地方分権が進んだとはいえない。骨太の方針にもあるように、「必置規制や義務付け等、国による地方公共団体への規制の廃止や大幅な緩和を図る」ことによって、「地方の裁量度を高め、自主性を大幅に拡大する改革を実施する。」ことが、絶対必要条件である。
 その代表的なものが、「法律と条例との関係」の見直しである。

 例えば、今回私が取り上げた景観施策のような、地方固有の自然や伝統に裏付けられた政策は、その地方で定められた条例に大きな権限を与えるべきである。景観緑三法が成立して初めて、条例に法的根拠が与えられるというのは歪(いびつ)である。金沢市なんか、国に先駆けて、三十数年前から取り組んでいる。
 外交、防衛、通商といった分野は国が責任を持って対応すべきだが、それ以外の多くは、もっと地方に権限を委ねるべきである。
 質問原稿にもあるように、今回の骨太の方針では、「条例で定めることができる範囲の大幅な拡大」と明記されていることは、昨年の骨太の方針第三弾において、「国の関与の縮小」とだけ記述されているに過ぎなかったことに比べれば、規制や基準など、国のコントロールの解消という点において、相当な思い切った表記をとったものといえる。

 税源移譲に、一つの方向性が見えた今、ぜひ、これからは、この「法律と条例との関係」の見直しを、議論の俎上にのせて欲しい。そのことこそが、真の地方分権、地域主権へ向けた、具体的な動きに繋がっていく。
 山出市長の得意とするジャンルでもある。また、山出市長が全国市長会会長の間に、本格的な議論を始めないと、なかなか進まない課題でもあると思う。強く期待したい。

 光害対策について。
 最近、夜の店舗の広告効果を狙って、自店舗に対してではなく、天空に向って、ビーム光線のような光が発せられている光景に出くわすことがある。中には、舞台のスポットライトのように、ぐるぐる回転させているところさえもある。これでは、静かに星空をみることもできない。鳥も、おちおち寝てもいられない。広告効果といっても、やや、度が過ぎているのではないか。夜間景観という点から、大いに問題があるだけではなく、光害という環境保全の面からも問題がある。規制を考えることがあってもよいのではないだろうか。

許文龍氏講演『八田與一技師に寄せる私の想い』

2004年06月14日 | Weblog
 本日、台湾財界の重鎮であり、大変な親日家である許文龍氏の講演が、金沢市ふるさと偉人館で行なわれた。

 ふるさと偉人館1階には、八田與一技師の胸像が5月29日に設置されたばかりであるが、それは、八田技師を尊敬する許氏から寄贈されたものである。この度、その胸像寄贈を機に、許氏は初めて、敬愛する八田技師の出身地である本市を訪れ、「八田與一技師に寄せる私の想い」と題して、講演を行った。
 それほど広くはない会場であったが、多くの方が来ていただいた。会場外には、モニターテレビが置かれ、入場できなかった方たちも、それを通して、講演に聴き入っていた。

 八田技師に関しては、私もこれまで、平成11年9月議会平成14年12月議会の2度に渡って取り上げ、また、メルマガにおいても「八田與一」という題で一文認めている。

 私はこれまでも、人物を通して歴史を学ぶことの大切さを、機会あるごとに力説しているが、その際、最も多く引用させていただくのが、八田與一技師と佐久間勉艇長(メルマガ「佐久間艇長の遺書」参照)、そして、大文豪夏目漱石である。

 近いうちに、今回の講演に関したメルマガを送らせていただければと思っている。しかし、惜しむらくは、皆さんに、今回の講演のご案内をすることを忘れてしまったことだ。選挙や議会の慌しさに紛れてしまい、当日まで、すっかり失念してしまっていた。幸い、新聞で、事前に案内されていたため、多くの方にお越しいただいたが、私がメルマガをお送りしている方の中にも、ご関心を持っていただけそうな方が多かったと思われ、本当に、残念で申し訳ない気持ちである。