goo blog サービス終了のお知らせ 

ワイワイ菜園~たんじゅん農法試行中

たんじゅん農法全国世話人のSさんと自宅が近い事からたくさんの事を教えていただき、それを咀嚼しながら畑作業に取組んでいます

二宮尊徳に関する本

2016-07-10 06:00:00 | 晴耕雨読

20160709

今日の空 ;前夜からの雨が午前中続いた。実家は七月お盆であるため、初盆のお施餓鬼という供養がお寺さん(曹洞宗)であり、初めて参列させてもらった。雨が降り続く中での供養でした。住職の説教から、「雨もそうだが、何でも受け取る側の事情や都合で恵みだったり、不足の原因になったりする」という話。前日のSさんの畑ではまとまった雨を期待していた。

初盆の供養と雨もあり、この日は本を読みながら、比較的ゆっくり過ごした。

先日、大日本報徳社の常会という会合に参加。3分程だっただろうか、中桐万里子さんという方の話を聴く機会があった。二宮尊徳の7代子孫だという彼女ですが、なかなか興味深い話があった。それに興味を持ち、今2冊を読み始めている。

幕末の時代、吉田松陰や坂本龍馬などと同じ時代を生きていたのに、とにかく自分の足元をしっかり見て、天下国家を転覆すなどということではなく、現状を受け入れ不都合な部分を工夫して自力で乗り越えるありかたを農民たちと模索するような仕方をすすめてきた。

記録に残っている彼の逸話(二宮翁夜話462)から領主・領民の関係について。

領主(殿様)と領民(農民)は1本の木のようなものだ。領主は木の幹にあたり、領民は木の根にあたる。幹は地上にあり、花や葉、枝ぶりなどが人の目にとまり、褒められたりもする。一方、根は卑しく土の下で人の目にはつかない。しかし根は土の中で水分を吸い上げ、地上の幹枝を養い、風雨に耐えられるよう大地に根を張る。水分を実際に吸い上げるのは根のさらに細かい細根であり、領民の中でも農民にあたる。細根が木を養うように、農民が国家経理の費用の出どころである。コメ作りをする農民が国の経済を支えている。

なかなか含蓄のある話がたくさん出てきます。


希望のイチゴ

2016-05-12 09:40:00 | 晴耕雨読

20160511

今日の空 ;雨、結構な雨が降っていました。雨・雨・・・雨読!。ちょっと体調もイマイチでしたので静かに本を読むことに。

先日UPしたブログで取り上げた田中裕司氏の本を読み始めました。その際のブログはこちら

なかなか含蓄のある言葉があちこちに。

自分で解決力をつけないと、自然栽培はやっていけない。

農作業に”奇跡”はない、成功には必ず理由がある

何故成功したか判らないと、気持ちが悪い。

自分で食べる野菜に、肥料・農薬は使わない。

援助を必要としている間は、ゴールとは言えない

 


晴耕雨読とはいかず

2016-04-08 06:00:00 | 晴耕雨読

20160407

今日の空 ;朝の目覚めから雨でした。お昼前後が一番ひどい雨だったようです。しかし幸いにも天気予報で言われたほどの春の嵐ではありませんでした。こんな日は外にも出られず畑にも入れず、ゆっくりコーヒーでも飲みながら本を読む、晴耕雨読が現役時代には理想でした。

しかしこの日は家を出たまま、ほとんど外でした。午前中は音訳ボランティアの日。視覚障害の方向けに市広報などを録音し、声で確認できるようにDVDで提供します。これも単に読めばいいのではなく、正確に、違和感のない読み方で読ませてもらうよう訓練も受け、実施しています。4月から始めたボランティアです。

帰宅し、食事をするとお茶を飲む余裕もなく、師匠のお宅へ。雨で畑に出られない者同士、師匠のホームページを作り直す手伝いをさせてもらうその打ち合わせです。たんじゅん農法の情報提供を受けたり、全国のたんじゅんさん(たんじゅん農を実践している人たちの話題などにも話が弾み、ついに夕食まで頂いての帰宅。自宅に帰着したのはほぼ20時前。ほとんど12時間家を空けてしまった日となりました。

実はこんな本を読みたいと今図書館で借りている本があります。

司馬遼太郎全集66 「この国のかたち」

先月、NHKで放映された「この国のかたち」の原作です。テレビで見てその内容に感激しじっくり読みたいと思って借りた本です。司馬さんは、学生時代から好きな作家で文庫本はほとんど読んだのですが、この作品は初めてでした。しかし、日本人にとっては、思想はいつも海外から来るという話、海外への強い好奇心がこの国を明治の大国になさしめた話、大宝律令で国の土地すべてに領主が決まっていた中で、山間未開拓地を開墾し私有地としていったのが武士の始まり だったこと。「名こそ惜しけれ」と名前や自分の行状に責任を持つことで、間違ったことはしたくないという道徳が広まっていったことなどが書かれています。

この日はこんな調子でしたので、帰宅後もブログを書いたり、その他宿題を進める作業をすることになりますが、少し時間を見つけては雨読も進めていきたいと思っています。

 


木木ハウス?

2016-03-28 06:00:00 | 晴耕雨読

20160327

今日の空 ;朝は快晴で眩しい朝日が射し込んできたが、午後からは雲が空を覆いはじめてきた。今年の桜は静岡市で今日27日にやっと開花宣言が出た。名古屋19日、東京21日と例年だと静岡と同じ、または静岡より少し遅い地区での開花がすでに発表されており、静岡はいつ開花するのかと気をもんでいた。やっと開花してくれた。そういえばこの1週間霜注意報が出たり出なかったりの低い気温が続いていた。

軽井沢の尾台さんの「発酵熱を利用したスーパーハウス」、以前、たんじゅんさんの間で「木木ハウス」としても話題になっていた記事を農文協「現代農業」(2012年12月号)で読んだ。

概略はこうだ。

長野・御代田町の尾台さんは造園業。仕事で大量(年1500~2000t)に出てくる枝や根からでる木材チップの有効利用を考えていた。8年にもわたり実験を繰り返しある有効利用を完成させた。生木は発酵すると発酵熱と炭酸ガスを出す。当初は発酵熱で冬場の暖房の代わりにできないかと考えていたようだが、熱をハウスに取込む際に炭酸ガスも引き込んだ。ハウス内は高濃度の炭酸ガスで満たされたが、これによりハウス内は様々な作物が、無肥料であるにも関わらずよく育ち、大きな実を付けているということだ。作物の根は浅く、いずれも短く発達していない。トマトなどは気根が発達し、空中に白い根を伸ばしている。

発酵をさせている場所は屋外。地面に50㎥の窪地(発酵槽)を作り、カラマツのチップで満たし含水量70%の状態にして、上をビニールシートで覆う。発酵槽からビニールパイプで熱と炭酸ガスをハウス内に取込んでいる。ハウス内は外気の炭酸ガス(平均380ppm)に比べ5000ppmと桁外れに濃い濃度になっている。

ハウス内はマンゴー・サンクランボ・ナス・トマト、ピーマン、キャベツ、ブロッコリー、レタス、アスパラガス、カボチャ・・・と多くの種類の作物が茎葉や実の大きな野菜が育っている。発酵槽から炭酸ガスと共に水蒸気が入り湿度は90%にもなり、結露した天井から滴がポタポタ落ちてくるというのに、病気も見られない。

驚いたことに普通の栽培と比べ、ナスは1本の木で数十倍採れ、庭木は半分の日数で大きくなるといい、ナス、ピーマンはもう1年以上同じ樹に実をつけ続けているという。更に発酵で出た炭酸ガスと普通の化石燃料などから出た炭酸ガスを比べると普通の炭酸ガスではこういう状況が再現できないらしい。

どういう仕組みでこういうことが可能になっているのかは説明できない。発酵槽のチップやハウス内の野菜に聞いてみるしかない。面白い

 


自然農ってどう考えます?

2015-11-27 23:00:00 | 晴耕雨読

20151127

今日の空 ;きれいな青空、強い西風、肌寒い日でしたね。見出し画像はこの日夕方、自宅からの東空。天気は良かったのですが前日の雨もあり畑はお休みでした。

この本を読み始めています。

杉山修一著 「すごい畑のすごい土」 ~無農薬・無肥料・自然栽培の生態学~

映画「奇跡のリンゴ」で取り上げられた木村秋則氏の農法について書かれたもので、慣行農業や有機農法との違いが非常によく整理されて判りやすく解説してくれています。奇跡のリンゴ栽培は農学では説明しにくく、生物学の一分野、生物と環境の関係を研究する生態学からアプローチするべきだといいます。

まず農業の歴史というか栽培技術の流れの説明がおもしろい

人類が食べるものを収穫する農業の形になるのは1万年前。場所は今のシリア北部、ユーフラテス地方でのことだそうです。時代は下り、ギリシャ・ローマ時代、そして中世を通じて、この時代の農業の大きな関心地力の維持だそうです「地力」とは作物生育に必要な栄養素を供給する力だそうで、どうしたらまた次の収穫が得られるか。この地力を維持するため昔はムギを栽培したら翌年は土地を休ませる、2年1作の栽培法だったようだ。こうして地力は①畑を休ませる、から始まり時代の流れの中で、②マメ科作物を栽培する。③堆肥や糞尿などの投入 など方法で地力を維持してきた。もちろん生産性は低く1haで1トン未満、現在の1/5ほどらしい。

長くそういった栽培が続いたようだが、これが大きく変わってきたのは、150年程前。植物が養分を根から吸収するしくみが解明され、窒素が工業的に製造される。これを契機に有機物を土地に入れずとも化学肥料で作物生育が可能になり、地力問題は一気に解決へ向かう。さらにこの頃、ボルドー液など効果的な農薬も開発された。第2次大戦後、一連の農業技術(化学肥料製造・作物品種改良・合成農薬開発・灌漑等の農地整備)が組み合わさり、現在の慣行農業技術による栽培が定着し、収量も大幅に改善されてきた。戦後の農業で作物には多くの窒素が取り込まれ、その影響で茎や葉には虫の被害病気発生が増えた。

化学肥料大量投入農業では化学合成農薬(殺虫剤・殺菌剤・除草剤など)が必要な状況を生み出し、作物以外の生物を排除する慣行農業の定着である。

この慣行農業の反省(きっかけは「沈黙の春」「複合汚染」などでの意識変化)に立ち、有機農業が生まれてきた。有機栽培は慣行農業の負の側面に目を向け、化学肥料・合成農薬を否定し、昔の農業に戻ろうとする試みである。

この本では慣行農業・有機農業・自然農業を以下のように説明・区分している。

 <慣行栽培>化学肥料と合成農薬を使った通常の栽培

 <有機栽培>化学肥料・合成農薬を使用しない。許可された有機資材だけで虫や病気から作物を守り育てる栽培

自然栽培>化学肥料・合成農薬を使用しない。生物の自然の力を使い、連携させ自然に近い形で行う栽培。

説明が難しいのですが本では例えを使い判りやすい説明している。もう少し読み込んで自分で説明しきれるようになりたいですね。