20161126
午前10時前、たんじゅん農法を初めて2年というMさんの畑に参加メンバーが集まってきた。ここは掛川市大渕、掛川駅から南へ16km(車で約30分の距離)ほど、遠州灘海岸にほど近い場所である。予定時刻に集合したのは約20名、静岡県内 浜松市から藤枝市までのエリア内の方々だったと思う。女性の参加も結構多かったように思われる。
Mさんの畑を彼の案内で巡回。昨年夏、近所で同じ作物を栽培する人から教えを受け、今年は彼なりに、精一杯マンジョッカ栽培に取り組んだ。すると長くマンジョッカを栽培していた人もビックリするくらいの出来だったという。マンジョッカ芋は太いものは二の腕ほどの太さのいもになり、更にたんじゅん農が故の柔らかい畑の土だからこそ、株をユサユサすることで太い芋を数本もつけた株が抜けてしまうのにはビックリする。

すでに今年のマンジョッカ収穫は数日前に終了し、芋の収穫量は1トンほどになったという。
このマンジョッカ芋、ブラジルの人たちにはなじみの深い芋だということで、ブラジルから来ている日系ブラジル人を中心に食べられるという。この場所周辺にも日系ブラジル人が多いので街道沿いにある畑の脇で無人販売店を出している。この芋、実はあまり日持ちがしないといい、そのために収穫から消費まで時間がかかるあまり、日本人の中では知る人は多くないらしい。そのため付近のブラジル人にもアピールしようと大きな看板代わりに水を搬送するタンクをポルトガル語の看板にしている。何とも味がある看板だ。

マンジョッカは1kg800円で販売しているようだ。もし収穫した1トンもの芋をこの価格で販売したなら80万円。Oh!!Grosso!
今年の収入だけでは、マンジョッカ御殿はちょっと夢のまま来年へ持ち越しかもしれない(笑)。
ダイコン・オクラ・チンゲン菜などの畑をMさんの説明を聞きながら見て回る。見出し画像は、白菜とキャベツが植えられているエリアで話を聞く参加者たち。
ここでは1本の1m50cm程の支柱をズブズブと畑に突き刺すと、支柱は見事に潜ってしまう。少なくとも畑の中(土の中)は1m50cm以上は団粒化して微生物群はいい比率で共存というか棲み分けしていると思われる。

ここでオヤッと注目したのは、足元のキャベツとハクサイだ。上の画像手前はキャベツで奥の緑が濃いのがハクサイだ。ハクサイは巻き始めているがキャベツは虫の害が見られる。しかし同じ畑のすぐ隣にあるハクサイには虫の食害が見られない。
下はキャベツの葉。よく見ていただくとアオムシ3兄弟が並んでキャベツを食べているのが見受けられます。キャベツの葉ではないと見えるほど食害され見違えています。

しかしハクサイはしっかり成長している。球も巻き始め締まっている。

この同じアブラナ科が並んで植えられている。すぐ隣り同士なのに、片方が食べ放題に食害に遭い、片方は虫の様子は見られない。なぜだろう。下の画像、右がハクサイ、左がキャベツだ。

この辺りの事情をSさんの仮説を聞くと、まだキャベツの苗が届く、地表から深いところには、腐敗部分があり嫌気性菌が大部分を占めているのだろうと。
1時間半ほど畑を巡回した後、借用手続きをしてあった地区公民館に移動。もうお昼になることから、食事をとりながら、Sさんの講義が始まった。Sさんは食事をせずに話を進める。参加者から質問項目を挙げてもらいそれに沿って話を進める形だ。
支柱が1m以上もスルスルと入る土の中はどうなっているのか。
竹チップと竹パウダー、畑に入れる場合の使い分け方法は。
廃菌床を入手できない場合、どうすればいいのか。
水を抜くための溝掘りについて 等々。
参加者は「仮説だから信じるな」とか言われながら、なんとか自分の常識と照らし合わせながらSさんの話を聞いたのでした。
14時目途に終了しましたが、解散後も多くの参加者が残り、さらに1時間ほど個別の質疑応答時間となりました。参加者も質問を投げかけて、更に詳しく考え方を教えてもらおうという意欲を感じました。
以上、報告はワイワイファームでした。