goo blog サービス終了のお知らせ 

ワイワイ菜園~たんじゅん農法試行中

たんじゅん農法全国世話人のSさんと自宅が近い事からたくさんの事を教えていただき、それを咀嚼しながら畑作業に取組んでいます

霜降;秋深まる

2018-10-24 06:00:00 | 季節・暦

20181023

 二十四節季 ;霜降(そうこう)

 この日、10月23日は旧暦の九月(長月)十五日です。この日から立冬までの十五日間が「霜降」となります。

 秋が一段と深まり、朝に霜が見られる頃。朝晩の冷え込みが厳しくなり、日が短くなったことを実感できます。初霜の知らせが聞かれるのも大体このころで、山は紅葉で彩られてくる時期です。気候的には最低温度が2~3℃まで下がるようになると「霜」が見られるようになるとのこと。しかし温暖化の事もあり、当地では平年(過去30年平均)の最低気温は12月13日で3℃まで下がるようです。いずれにしてもありがたい事に初霜はまだ1ヶ月以上先となります。

 「霜」は、地表面が放射冷却で0℃以下まで下がるとみられる現象です。つまり空気中の水蒸気が0℃まで冷やされて地面や植物などに付着した氷の結晶、それが「霜」です。気温が2~3℃というのは、気温を測定している場所が「地上1.5m」で、そこよりも地表がさらに低い温度となるような場合に「霜」が見られるからです。

 夏のビアガーデンでキンキンに冷やしたビールがジョッキに注がれていると、ジョッキ表面に霜が付着して、ジャリジャリした氷になる事があります。周囲の気温は常温でも過冷却状態にある部分で霜がつくのと同じことですね。

 しかし農作物には霜は大敵です。天気予報で最低気温予想が3~4℃でも状況によっては、翌朝「霜」が降りる事があるので注意が必要です。逆に桜が終わった初春の頃でも「遅霜」が降りる事があり、当地の茶農家は新芽が出はじめた頃の遅霜には大変警戒をしています。そんな心配は「八十八夜の別れ霜」と云われる5月初めまで続く事があります。

 もう10月後半、暦にも「霜」が出てき始めますが、当地ではまだ本格的な秋らしさは感じる様な場面は多くありません。やっと秋らしいかなというヒンヤリした空気を感じるような時節です。現実にはまだ霜が降りるまでには間がありますが、寒さがやって来るのもそう遠くないことを暦は教えてくれています。北国では冬支度が始まっているのでしょう。


中秋の名月

2018-09-25 06:00:00 | 季節・暦

20180924

 この日は旧暦の8月15日、「中秋の名月」ですね。なかなか空が曇ってしまったりで見えないことが多いのですが、今年は夕方の月の出から目の前に(私に机は東向き窓際)出てきました。見出し画像は21時過ぎのお月さんです。窓の明かりは隣家の2階の窓。またお彼岸でもあり、家内と実家にまで出掛け、墓参もしてきました。

 中秋と云いますが、中秋というのは文字通りの「秋の真ん中」です。旧暦では1~3月が春、4~6月が夏、7~9月が秋なのです。8月は7月から9月までの秋の真ん中にあたります。この「秋の真ん中の満月」、つまり旧暦の8月15日の十五夜お月さんが「中秋の名月」です。

 昔のように、お団子などをお供えしてという余裕がなかなかないのですが、「秋も深まって来たなあ」と感慨深く、お月様を眺めるのも良いモノです。

 この日は、玄関前のモミジの木を剪定しました。

 2年振りでしょうか。今年は町内の役員をさせてもらっているので、10月5~7日の秋祭りにはたくさんの方々が屋台を引き回してきて、自宅前でたくさんのお子さんたちの余興踊りが玄関先で披露されるのです。そのためモミジの木、特に長くツンツンしている徒長枝と樹形の中に伸びてしまっている小枝を切り落としてスッキリさせました。

西向き剪定前

西向き剪定後

東向き剪定前

東向き剪定後

上のツンツンがまだ残ってしまっていますが剪定ばさみが届かなかったためで、高い所を剪定できる鋏を近いうちに知人から借用して仕上げを致します。この日のところは、時間切れ途中終了ということで。


秋の彼岸

2018-09-15 06:00:00 | 季節・暦

20180914

 「暑さ・寒さも彼岸まで」とはよく云ったモノだ。「今日は35℃に届くだろうか」という話をしながら、暑い暑いと何とか乗り切ってきた夏が懐かしい。こんなに夏が良かったら、まだ暑い内にもっと楽しんでおけばよかったのに、と云われそうだが秋を感じられる季節になったかあらこそ、そんな余裕も出てきた。

 あと1週間もすれば彼岸となる。今風にいえば「秋分の日」だ。昼と夜の時間が同じといい、これ以降はドンドン昼の時間が短くなっていく。あるいは「9月の祝日」という認識かも知れない。

 農耕民族だった日本人にとって、暦や季節は大切な情報だった。いよいよ季節は冬や冬至に向かっていくのかという感慨だけではなく、季節や暦はこの時期にすべき作業を思い出されてくる、のがお百姓さんだ。私のような家庭菜園ファーマーは、「彼岸」でこの時期の農作業をマニュアルや家庭菜園のハウツーブックを確認する作業となる。

 彼岸と云えば「彼岸花」である。毎年、春と秋の彼岸の頃に忘れずに赤い花を付ける。子供の頃には良く土手や畦に彼岸花が咲いているのを見たものだ。どうもいろいろな話を見ていると、あれは偶然ではなく、昔の人がこの花の根茎は強く根を張って、土壌自体を強い土壌にするために植えたのだという。彼岸花には更にお百姓さんに支持されていたのは、彼岸花の根には毒があるという。その毒が、ネズミやモグラの侵入を予防するのだという。そのために畦や川の土手に彼岸花が咲くように植えたという。私の畑にはミミズも少なくモグラもいないので今のところ安心です。

 土手一杯に咲く彼岸花を以前見に行った。愛知県半田市の新美南吉記念館周辺の彼岸花は見事だった(新美南吉はここが生誕地)。自宅からは2時間程でしょうか。

詳しくは半田市観光協会のHPをっどうぞ。

開花期は十日余りと短く、この花が枯れるころには急に肌寒くなり、本格的な秋がやってきます。

 


二十四節季 処暑

2018-08-24 08:30:00 | 季節・暦

20180823

23日は二十四節季の「処暑」。処暑について辞書には「二十四節季の1つ。暑さがやむの意で、朝夕しだいに冷気が加わってくる。」(大辞林)とある。実際には既に畑でトンボを見かけるようになってしばらく経つ。蝉の鳴き声もヒグラシやツクツクボウシの声に代わり、日によっては朝晩は涼しさを感じることもある。しかしまだまだ夏の後半という感じで、秋の始まりのような感じはちょっとまだ早いかなあという印象。「暑さがやむ」という感覚ではないですね。しかし二十四節季ではそのように意味づけられた「処暑」になっている。この時期から涼しさを感じる日も出てくる、という表現なら納得もできるのですが。

暦などでいろいろな表現が使われるのですが、本当だろうかと思う事あります。台風で畑に出られないので手元のデータ(最寄「菊川牧之原」アメダスデータを使用)で確認してみようと思いました。

※7月気温月間データの8年間の推移

今年は記録的な暑い年で40℃を越えた場所もあったとニュースになっていましたね。月間平均気温では地元のアメダスだし、そういった象徴的なデータは出て来ない。グラフからは「平年通りの暑い夏だった」と云事でしょうか。

最高気温は2013年から35℃前後が定着してしまったようですが、今年は34.6℃でした。最低気温はここ2年は20℃を下回らなくなっているともいえます。ただ2012年は20℃以下には下がらない年でした。あまり記憶にはありませんが。最低気温が上昇しているのと併せて平均気温(平均・最高・最低)も上昇傾向です。ただ平均気温が0.5℃上昇するということは月間積算温度が15℃上がることで、けっこうインパクトのある気温上昇です。ここ3年ほどはそういった傾向が確認できます。

※処暑前後1週間ずつの気温比較

 処暑(8/23)前1週間と後1週間の平均温度の比較をしたグラフ。見出し画像にも使用。

「処暑前後の平均気温変化」とは、8/16~22と8/23~29の平均気温を比較しました。データはこれも最寄りのアメダスポイント「菊川牧之原」のもの。2,010~2018年の8~9年のデータを比較。毎年6本の棒グラフがあり、薄いグラフは処暑前の気温・濃いはっきり見えるグラフは処暑後の気温っを示しはっきり見える棒グラフは処暑以降の平均値、棒を薄く表現しているのは処暑以前の平均気温です。処暑前・処暑後の平均・最高・最低気温を表示するために毎年6本のグラフで表示しています。

グラフを見て処暑の前後で比較すると、処暑前>処暑後(処暑を過ぎて平均気温が下がった)の年は、2010・2012・2013・2014・2015・2016の6回。逆に処暑前<処暑後の年は2011・2017の2回でした。

今年2018は処暑前のデータしかありません。今年の処暑後の気温はどうなるのでしょうかね。


立秋 寒蝉鳴

2018-08-13 06:00:00 | 季節・暦

20180813

二十四節季 ;立秋

七十二候  ;寒蝉(ひぐらし)鳴く(8月12日 ~ 16日)

暑さも、いよいよ暦ではピークを越えて少しずつ秋の気配が感じられるようになる時期、のはずです。七十二候では蝉もやっとヒグラシが出番になる時期だというのですがどうでしょうか。

ヒグラシ;カメムシ目・セミ科に属する中型のセミ。「カナカナ」と鳴く事から「カナカナ蝉」とも云われる。蝉のシーズンの終盤に出てくることから「終蝉」と書いたりして、秋の季語になっている。オスの鳴き声は甲高く、「カナカナカナ…」などと聞こえる。日の出前・日の入り後の薄明時によく鳴くが、曇って薄暗くなった時、気温が下がった時、または林内の暗い区域などでは日中でも鳴く。夕方の日暮れ時に鳴くことから、「日を暮れさせるもの」としてヒグラシの和名がついた。テレビなどでも「夏の夕暮れ」を表す効果音としてこの鳴き声がよく用いられる。(Wikipediaより抜粋)

 ※見出し画像は、最寄りのアメダスポイント(菊川牧之原)の<6/1~8/11>の気温データをもとに作成したグラフです。今年の最高・平均・最低気温を1日毎に記録しています。一方でそれぞれの直近30年間の平均値(平年値)もグラフにしています。平年のグラフはなめらかな曲線になり、今年のグラフは日毎に大きくぶれています。グラフを下に再掲載します。

※平年は6月上旬から7月中旬まで梅雨がありますが、今年は梅雨期間はずっと短く、少し早い梅雨入りでした。梅雨明け後から暑い日が続いています。

平年の最高・平均・最低気温は、7月末から8月中旬頃に年間最高値がでています。それぞれの数値をみると、最高気温は7/30~8/15の期間、最高値29.9℃。平均気温は8/3~17が25.5℃の最高値。最低気温は8/6~19で最高値は22.5℃でした。(グラフは8/11迄)いずれにしても平年同様の傾向があるのなら、今年も旧盆が開ける頃から少しずつ、気温は少うしずつ気温は下がり始める(気温低下傾向)のではないでしょうか。ヒグラシも気持ちよく鳴きはじめるといいのですが・・・。

7月月間気温(平年と今年の比較);最高気温は平年24.2℃、今年7月26.4℃。平均気温は平年28.5℃、今年7月30.6℃。最低気温は平年21.3℃、今年7月は23.5℃。どの数値も今年7月は平年に比べ2℃前後高い気温となっている。

(コラム)

先日、たんじゅん農を志向する方々がSさん宅に集まり、月1回の情報交換が行われました。その際にメンバーの一人が8月8日時点ですでに朝晩が涼しくなっているということだった。私はたまたま上の気温事情を確認していたので「アメダスの平均気温と比較しても涼しくなっていることはないはずだ」という指摘をしてしまった。

彼は私と立地が違い15Kmほど離れている。アメダスデータではそういう状況は見られないが、涼しい・蒸すなどは間隔の話で受止め方には個人差がある。それをデータを根拠に否定することは、すべきではない。いろいろな立場や考え方、意見が違って当たり前であることを念頭に置けば、こういった否定は意味がないと後になって気付いたのです。いろいろな微生物が混然一体となって調和する話を前から聞いていたのに、全く恥ずかしい話でした。