20181023
二十四節季 ;霜降(そうこう)
この日、10月23日は旧暦の九月(長月)十五日です。この日から立冬までの十五日間が「霜降」となります。
秋が一段と深まり、朝に霜が見られる頃。朝晩の冷え込みが厳しくなり、日が短くなったことを実感できます。初霜の知らせが聞かれるのも大体このころで、山は紅葉で彩られてくる時期です。気候的には最低温度が2~3℃まで下がるようになると「霜」が見られるようになるとのこと。しかし温暖化の事もあり、当地では平年(過去30年平均)の最低気温は12月13日で3℃まで下がるようです。いずれにしてもありがたい事に初霜はまだ1ヶ月以上先となります。
「霜」は、地表面が放射冷却で0℃以下まで下がるとみられる現象です。つまり空気中の水蒸気が0℃まで冷やされて地面や植物などに付着した氷の結晶、それが「霜」です。気温が2~3℃というのは、気温を測定している場所が「地上1.5m」で、そこよりも地表がさらに低い温度となるような場合に「霜」が見られるからです。
夏のビアガーデンでキンキンに冷やしたビールがジョッキに注がれていると、ジョッキ表面に霜が付着して、ジャリジャリした氷になる事があります。周囲の気温は常温でも過冷却状態にある部分で霜がつくのと同じことですね。
しかし農作物には霜は大敵です。天気予報で最低気温予想が3~4℃でも状況によっては、翌朝「霜」が降りる事があるので注意が必要です。逆に桜が終わった初春の頃でも「遅霜」が降りる事があり、当地の茶農家は新芽が出はじめた頃の遅霜には大変警戒をしています。そんな心配は「八十八夜の別れ霜」と云われる5月初めまで続く事があります。
もう10月後半、暦にも「霜」が出てき始めますが、当地ではまだ本格的な秋らしさは感じる様な場面は多くありません。やっと秋らしいかなというヒンヤリした空気を感じるような時節です。現実にはまだ霜が降りるまでには間がありますが、寒さがやって来るのもそう遠くないことを暦は教えてくれています。北国では冬支度が始まっているのでしょう。