小さな旅を愉しむための情報PLUS

生活圏での小さな旅を愉しむために、暮らしの歴史に目を向けた情報発信を目指します。

浅草神社🙂😐😐社殿が関東大震災や第二次世界大戦の戦禍からも免れて国の重要文化財に指定されている神社

2020-05-17 23:34:26 | 神社仏閣


「浅草神社(あさくさじんじゃ)」は、台東区浅草「金龍山 浅草寺(きんりゅうざん せんそうじ)」本堂東隣に位置する旧社格「郷社」の神社だ。由緒は、約1,400年遡る628(推古天皇36)年に始まると伝えられているが、1868(明治元)年の「神仏分離令」により「浅草寺」と分かれて「三社明神社」となり、1873(明治6)年に「浅草郷」総鎮守として「浅草神社」に改称している。
◇ ◇ ◇
祭神は、創建にかかわる「檜前浜成命(ひのくまのはまなりのみこと)」「檜前武成(ひのくまのたけなりのみこと)」兄弟と、「土師真中知(はじのまつちのみこと)」で、郷土神として祀られていることから、「三社様(さんじゃさま)/三社権現(さんじゃごんげん)」と呼ばれて親しまれているという。
◇ ◇ ◇
1649(慶安2)年に第三代将軍「徳川家光」より建立寄進された社殿は、関東大震災や第二次世界大戦の戦禍からも免れて、1951(昭和26)年に国の「重要文化財」に指定されているが、1996(平成8)年には、建物全体の塗り直しが行われ、370年を経て鮮やかな色彩が現在に甦っている。例大祭「三社祭(さんじゃまつり)」は、5月第3週の金曜日から日曜日にかけて行われる。
◇ ◇ ◇
なお境内には、明治から昭和に活躍した歌舞伎役者「二代目市川猿之助(いちかわ えんのすけ)」(1888/明治21年~1963/昭和38年 隠居名跡「初代市川猿翁/いちかわ えんおう」 屋号「澤瀉屋」 本名「喜熨斗政泰/きのし まさやす」 俳号「笑猿/しょうえん」)の句碑「翁の文字まだ身にそはず衣がえ 猿翁」が、1967(昭和42)年に建立されている。孫「市川團子(いちかわ だんご)」に「三代目市川猿之助」を譲り、自らは「初代市川猿翁」を襲名した1962(昭和37)年5月に詠んだという。「初代市川猿翁」は、1963(昭和38)年5月の襲名披露興行の直前に心臓病で倒れて絶対安静となったが、千穐楽の口上だけでも務めたい願いをもって、やはり前年から病臥していた息子「三代目市川段四郎(いちかわ だんしろう)」とともに「歌舞伎座」の舞台に上ったという。最後の舞台となったこの口上は、ともに途切れ途切れで、観客の涙を誘い「涙の口上」と語り継がれることになったという。「初代市川猿翁」は、2週間後の6月12日午後12時28分に入院先の「聖路加病院」で死去、「三代目市川段四郎」も後を追うように、11月18日に死去したという。ほかに「初代中村吉右衛門」「久保田万太郎」「川口松太郎」などの句碑も建立されている。