まっしぐら.com

やまぎわ大志郎が政治の現場で日々感じた事を綴ります。

4月30日(月)緑の国ウガンダ

2007年04月30日 | Weblog
ユニセフ議連の出張でウガンダを訪れる。ゴールデンウィークということもあって、空港も飛行機も観光客でいっぱいである。こんなときに仕事というのも無粋だが、飛行機のチケットも思うように取れず苦労する。結局ウガンダまでにインチョン(韓国)、ドバイ、アジスアババ(エチオピア)と乗り継いでやっとウガンダに到着した。丸々一日かかる行程で、否が応にもアフリカの遠さを実感させられる。エチオピアのアジスアババを離陸して、窓から景色の移ろいを観察すると、サハラを越えてどんどんと緑が濃くなってくる。西アフリカでもサハラを越えれば同じように緑が広がり始めるが、西アフリカとの違いはその緑が人間によって開発された緑である点だ。パッチワークのように畑が延々と続きおよそ開発されていない土地は残されていないような印象を受ける。それにしても水が多く豊かな大地だ。いたるところに川が蛇行し、その川さえも緑で覆われている。アフリカを分断する第二地溝帯が水を満面にたたえたアルバート湖として現れる。さらに緑の畑地帯が続き、いよいよビクトリア湖が見えてきた。カスピ海に続く世界第二位、九州の約二倍の大きさである。乱開発による汚染の問題、マラリアや住血吸虫といった寄生虫や感染症の問題、ナイルパーチを代表する外来生物種による環境破壊の問題等々、問題を挙げれば限がないくらいに問題だらけだが、それも空から眺める限りでは湖の大きさに覆われて分からないほどだ。はるか水平線まで続く湖のほとり、エンテベ空港に着陸した。タラップから直にウガンダの大地を踏みしめる。南国特有の湿度の高い、独特な緑の匂いに包まれ、緑の国ウガンダを実感した。気温はそれほど高くなく非常に過ごしやすい。この調子ならマラリアもそう心配する必要はなさそうだ。エンテベから首都カンパラまで約一時間、車を飛ばし空から見た景色を今度は陸から確認した。やはり乱開発は進むところまで進んでいる。どこにも原生林は見当たらない。ウガンダはこの四半世紀で人口が800万人から2800万人まで、実に3倍以上急増した国だ。人間の仕業をまざまざと見せ付けられながら、アフリカのそして第三国の問題がすべてこの国に存在することを確認した。

4月29日(日)質より量?量より質?

2007年04月29日 | Weblog
ICT国際競争力懇談会の最終とりまとめが成された。ICT産業と一口でいっても非常に幅の広い概念だが、簡単に言えばコンピューターに関連した産業全てということだろう。これくらい広い概念での話だが日本のGDPの40%はICT産業によるものと算出されている。その中でやはりキーワードになるのは、国際競争力の強化だ。国際競争力を強化するために戦略をたてるわけだが、今回の最終とりまとめの中で、この分野の人材をどう育成していくかという問題に言及している。考えてしまうのは、育成される人材の量である。インドでは毎年30万人のICT人材が輩出される。中国ではさらにそれより1~2割多いとのこと。比べて日本は年間2万人。量より人材の質が大切だというむきもあろうが、この圧倒的な量の差を埋めるほどの質を日本は確保できるのであろうか。よっぽど力を注がないと国際競争力は強化できそうにない。

4月28日(土)一日一万歩歩こう会

2007年04月28日 | Weblog
地元には一日一万歩歩こう会という元気な高齢者の会がある。数百人規模の会でなかなか活況を呈している。いつも挨拶させていただくときに、「ピンピンコロリ」を目指して下さいなどと失礼なことを申し上げているが、実際に元気な高齢者は地域にとって財産だと思う。外に出て、気の合う仲間と体を動かし、良く話し良く笑う。そんな生活が普通にできる社会にしたい。1ヶ月に1回の歩こう会、1回参加すれば1万歩、本日1年間健康でたくさん歩いた方々の表彰式が行われた。元気いっぱいの皆さんの顔を見て、こちらも幸せ気分になった。

4月27日(金)労働状況の把握から

2007年04月27日 | Weblog
平成19年版労働経済の分析(労働経済白書)の骨子が厚生労働省から提示された。大筋としては良く分析されていると思う。浮き彫りにされた事実は小規模の企業(従業員数10人以下)が苦しんでいることと、非正規雇用者がこれまた数が増え低所得にあえいでいることだ。一方企業全体としての利益は着実に上がっており、なぜ富の再分配が行われないのか?と一見すると思う。再分配を妨げている要因は国際競争力強化だ。日本と比較して安い労働力を背景に力を伸ばしてきている各国企業と競争するためにはある程度人件費は抑えなければならないだろう。しかし問題はバランスだ。どこが日本国民が豊と感じながら生活できる最低レベルなのか、この分析から考えていく必要がある。少なくとも地元で聞く悲痛な叫びからは、さらに再分配をしなければいけないと思う。

4月26日(木)児童虐待防止法改正

2007年04月26日 | Weblog
児童虐待防止法を改正した。平成16年から3年ぶりの改正になるが、今回の改正では児童の安全確認のための立入調査をより強化するとともに、保護者(親)への措置を厳しくした。児童虐待は常に子供の命を守るという視点と、子供の健全育成の見地から親子を引き離すべきではないという視点がぶつかり合う難しい問題だ。その中で子供の命を最優先するという観点に立って改正を行った。これにより子供の命が救われることを願う。しかし残念ながら今改正でも解決できない問題が残る。それはマンパワーの不足だ。法律という仕組みは作っても、運用する人員が充分に確保されなければ実効性は上がらない。できる限りを尽くして子供の命を守っていきたい。

4月25日(水)日本発展の名残り

2007年04月25日 | Weblog
電気通信調査会にて携帯電話の国際競争力についてソフトバンクの孫さんからヒアリングを行った。「国際競争力をつけるためにはまず国内において各企業が切磋琢磨し国内競争力をつけなければだめだ」「携帯電話の分野においては国内にまだ同じ条件で競争できる環境が整っていない」との指摘があった。説明された資料の内容を鵜呑みにするわけにはいかないが、本質は言いあてていると思う。日本の社会構造は未だ官がひっぱってきた名残りをひきづっている。公平な競争環境を創ることが現代に活動する日本の政治家の主題だと痛感する。

4月24日(火)カコの清算

2007年04月24日 | Weblog
カネミ油症事件に関して、長く裁判でも争われてきた。日本の高度成長と発展にともなう負の局面といえるこのような問題において国の責任を問うことが、正しいあり方かどうかは別として、長きに渡り苦しまれている方々には心からお見舞い申し上げたい。今回裁判中に、和解に基づく国から患者に支払われた仮払い金の返還を免除する法案が提出された。問題の性質上今回の措置は正しいと信じるが、カコの清算がまだ行われていない日本の状況を改めて確信した。先般判決の出た原爆症に関する裁判もそうだが、カコのキズを直すのに時間がかかりすぎている気がする。行政も司法ももう少しスピード感をもって事にあたるよう働きかけていきたい。

4月23日(月)公務員制度改革自民党突破

2007年04月23日 | Weblog
公務員制度改革が自民党で了承された。今回の改革案は全体の改革プランの中で第1弾としての位置づけだ。昨今の公務員バッシングの影響を受け、中央省庁をはじめとする官公庁に優秀な人材がすでに集まらなくなっている現実がある。放置しておけば10年後には公務員制度どころか、「公」そのものが質の低下を招き崩壊する。そんな危機感をもって、とにかくやれるところから第1歩を踏み出そうということで走ってきた。当然第2、第3弾と中身の議論をしていかなくてはならない。勉強と研究を重ね、能力とやる気の高い公務員が、その力を充分発揮できる環境を創り、日本社会の安定へと繋げていきたい。

4月22日(日)一勝一敗

2007年04月22日 | Weblog
沖縄・福島で行われた参議院補欠選挙の結果である。昨秋行われた県知事選挙と変わらない結果となった。これをどう分析するか。ひいき目では安倍内閣への支持は落ちていない、世の中の流れは変わっていない、というものか。逆に内閣や自民党への支持率はほとんど関係なく、地元での知名度の問題だというものか、はたまた候補者次第というものか。いずれにせよ結果としては無難なものに落ち着いたと思う。まさに一勝一敗、可もなく不可もなくだ。私も沖縄、福島ともに応援に入った。日本の地方の現状を見させていただき、非常に勉強になった。他人の選挙は自分の選挙、真実だと思う。

4月21日(土)弱者

2007年04月21日 | Weblog
地元川崎は他地域に比べて社会的弱者のうちホームレスの数が特に多い。そのホームレスの支援を地道に続けている「水曜パトロール」という団体を窓口に、ホームレス問題のごく端緒を見せていただいた。ホームレスといっても多種多様であり、十把一絡げにはできない。今回視察させていただいただけでもそれぞれ置かれている状況が大きく違った。共通しているのは社会的弱者であるということだけで、それだけに各々に適した個別の支援はとても行政ではできない。「水曜パトロール」のようなボランティア団体が現場においてきめの細かい支援をする、行政はきちんとバックアップできる環境を整備する。こんな連携ができないか、これから研究を重ねたい。