原油の価格が高騰している。中東の紛争リスクの高まりと、サウジアラビアが原油の高値維持を狙い増産に動かないことが主因だ。
アラブの春の余波を受け民主化されていないサウジは国民の不満を抑制するため、最低賃金の引き上げや失業給付の拡充、社会保障費の増額などで歳出を増やしている。
その財源確保のため原油価格を高止まりさせている。安定しない中東、本当にアラブの春が良き方向なのか、考えさせられる。
原油の価格が高騰している。中東の紛争リスクの高まりと、サウジアラビアが原油の高値維持を狙い増産に動かないことが主因だ。
アラブの春の余波を受け民主化されていないサウジは国民の不満を抑制するため、最低賃金の引き上げや失業給付の拡充、社会保障費の増額などで歳出を増やしている。
その財源確保のため原油価格を高止まりさせている。安定しない中東、本当にアラブの春が良き方向なのか、考えさせられる。
国が300億円を超える資金を投入していた国内唯一のDRAMメーカー、エルピーダメモリが破綻した。
リーマンショックやウォン安・円高の影響もあるが、日本の製品開発能力が低下し、国際競争に勝てなかった結果でもある。
投入した公的資金は回収不能となり、日本のお家芸「日の丸半導体」も守れなかった。
公的資金の民間セクターへの投入は国民の生活・経済に多大な悪影響を与える恐れがある場合や、主たる産業を守る場合に実施する、との大義において実施されるのだろうが、本当にその大義は正しいのだろうか。
今回の破綻は国策として親方日の丸が主たる産業を選定し守っていく時代は過去のものとなったことを示している。日本社会において、公的部門が民間部門とどう関わっていくべきか、批判的精神をもって今一度考える必要があろう。
1世紀ぶりの解体修理を行っている薬師寺の東塔を題材に、大規模な風洞実験が行われているとのこと。
大きさ75分の1模型を使って、そこに扇風機で風速5mの風を当て、いくつものセンサーで風の流れや塔への影響を調べるとのこと。
8世紀前半に作られたといわれる東塔から構造の強さの秘密を探るというのだから、昔の人の建築技術の高さには恐れ入る。逆に言えばどこで私たちはその先人の知恵をなくしてしまったのだろうか。なんだか進んでいるようでそうでもないのか?とも思う。
中国で昔から心臓や肝臓に効くと珍重されてきた熊の胆(熊の胆嚢内の胆汁)が生きた熊から採取されているとのことで、動物虐待に当たらないか論議を醸している。
中国でも熊の乱獲で野生の熊からの胆汁採取はできなくなり、かわって飼育している熊から献血のように胆汁を抜き出すのだそうだ。あらかじめ腹部に埋め込んであるチューブに金属製の管をさしこんで抜き取る、と書いてある。
そこまでして熊の胆を取る必要があるのかどうか、そこからして疑わしいが、人間なんでも工夫するものだと感心もする。
アサヒビールがノンアルコールビールの「ドライゼロ」を発売した。
見てみるとスーパードライとデザインが似ていて、スーパードライになれている向きには手に取りやすい感じだ。おそらく相乗効果を狙ってのデザインなのだろう。
ここのところビール系飲料で苦戦を強いられてきたアサヒビールだけに起死回生を狙うところだろう。
これからサントリー、キリン、サッポロとどのノンアルコールビールがシェアをのばしていくのか、興味深い。
政府が「女性宮家」の創設を巡り、有識者のヒアリングを始める。
125代男系で繋いできた皇室の伝統が絡むだけに、皇位継承問題と絡めた「女性宮家」の議論は困難を極める。
そこで今回は皇位継承問題と切り離し、皇室の公務負担軽減、とりわけ陛下の負担軽減のために「女性宮家」はあり得るかとの点に論点を絞って話し合われる。
このような問題が出てくることによって、皇室、宮家について今まで深く考えなかった日本国民がより考えるようになるのは良いことだ。
皇室はわが国の国体の根本であるので、しっかり皆の考えが深まることに期待したい。
米大統領選で支持率が下がり勝利は難しいといわれていたオバマ大統領。しかし、インターネットを活用し前回選挙を勝利した経験が生きている。
2500万人いるFacebookの登録者のデータを使い、効率的に政策を有権者に訴え、支持者を確実に増やしている。
逆に、共和党の大統領候補選では、候補者同士での足の引っ張り合いが目立ち、有権者の気持ちは離れつつあるようだ。このまま行けばオバマ大統領が再選することも考えられる。米国の大統領選も要注目だ。
フランスのサルコジ大統領が次期大統領選への出馬を先週表明したが、それまで出馬の公言を避けていたため、世論調査で野党社会党候補のオランド氏にリードを許してしまった。
同氏はドイツと歩調を合わせるサルコジ氏を批判して、ナショナリズムに訴えかけている。いずこも同じ愛国心を煽る戦法だが、オランド氏が大統領になりドイツと対決路線に向かうと、ユーロ圏への影響も懸念される。
今後のフランス情勢に注目していきたい。
NECカシオがタイで防水機能つきのスマートフォン「メディアス」を市場投入するとのこと。
以前にもタイで携帯電話を販売していた同社だが、ガラパゴス携帯と言われる日本のオーバースペックな携帯端末はタイでは受け入れられなかった。
しかし昨年のタイの洪水を背景に防水機能の需要が高まった。「塞翁が馬」との諺もあるが、こうして評価されてくるのはうれしいことだ。これから各携帯メーカーに期待したい。
味の素と東レが共同で、サトウキビからナイロン繊維を試作した。
味の素の発酵技術や独自の酵素と、東レの化学合成や繊維加工の技術を組み合わせることで出来上がった繊維だ。強さは従来品と同等で、吸湿力が2倍だとのこと。
技術だけみれば完全に脱化石燃料に向かえそうなものだが、そこには製品化、コスト削減のカベが立ちはだかる。食料としてのサトウキビとの競合もある。
それでも、植物由来繊維にだんだん舵が切られていくことだろう。