山口屋~活動日誌~

私生活で主な出来事をピックアップ

電信電話 黎明期 初期 普及

2023-08-13 12:39:26 | 工学
日本の電信電話の黎明期の要素技術をメモ書き程度に整理してみた。

<重信回線>
・大正時代
・DM Quad:W. Dieselhorst, A.W. Martin が1903年に英国で特許。ツイストペア同士をさらにツイストペア。重信回線の特性を改良?
(昭和中期頃まで。径を小さくできる Star Quad に移行。)
日立評論, Vol.34, No.1, pp.276-277 (1952)によれば、市外ケーブルについて、Star Quadを星ケーブル、DM Quadを重信ケーブルとして区別している。

<搬送回線>
・G. A. Campbell ろ波器を発明(1915年or1917年)
・電気試験所鳥潟右一博士の実験(1917年or1918年)→電力線搬送電話
・東京-名古屋、1927年、ドイツ・テレフンケン式2CH裸線搬送方式
・熊本-鹿児島、1927年、ドイツ・ローレンツ式3CH方式
・東京-青森、1928年、米国ウェスタンC形裸線搬送方式
・国鉄東京-大阪間鉄道電話、1928年施設、米国ウェスタンC形裸線搬送方式
・裸線(長距離)と装荷ケーブル(短距離、伝搬遅延大のため)?

<装荷線輪>
・M. I. Pupin の発明(1899年)
・無装荷の提案(1932年)

<自動交換器>
・1926年導入

Wenner 四電極法 Schlumberger 双極子法 Sundberg Hummel

2023-07-17 21:33:49 | 工学
●Wenner法とSchlumberger法の概説
○小野吉彦:深部構造をしらべる電気探査技術(2)、地質ニュース、No.108、pp.13-16、1963→産総研地質調査総合センター(PDF)

●Wenner法
○Frank Wenner : A method of mesuring earth resistivity, Bulletin of the Bureau of Standards, Vol.12, No.4, pp.469-478, 1916→National Institute of Standards and Technology(PDF)

●Karl Sundberg
※二層標準曲線、元ネタ調査中
○スウェーデンの鉱山技師、1891-1939年

●J. N. Hummel
※補助曲線、元ネタ調査中
○J. N. Hummel : Der scheinbare spezifische Widerstand bie vier planparallelen Schichten, Zeitschrift für Geophysik, Band 5, Heft 5/6, pp.228-238 (1929)

●Schlumberger法
※元ネタ調査中
○S. Stefanesco, C. Schlumberger, M. Schlumberger : Sur la distribution électrique potentielle autour d'une prise de terre ponctuelle dans un terrain à couches horizontales, homogènes et isotropes, Journal de Physique et Le Radium Série 7, Tome 1, Numéro 4, pp.132-140 (avril 1930)→非公式(PDF)

●双極子法
○佐藤剛偉、高野善永:双極子法による大地導電率測定とその誘導予測への応用、電氣學會雜誌、Vol.89、No.975、pp.2387-2395、1969→J-STAGE

接地 構造体 建物の鉄骨その他の金属体

2023-07-01 23:44:50 | 工学
<実測値>

●外務省庁舎
○(調査予定)松尾 徹男:避雷針の設計と工事, 電設工業, Vol.13, No.6 (1967)
○(結果のみ)川瀬 太郎, 淵田 恒夫:ビルディングにおける構造体接地の提唱, 電氣學會雜誌, Vol.92, No.4, pp.343-345 (1972)
○(結果のみ)川瀬 太郎:地絡保護と接地技術, pp.77 (1977)
○(結果のみ)川瀬 太郎:現場の接地技術と接地システム, pp.47 (1993)

●総理府庁舎
○(調査予定)松尾 徹男, 佐野 義人, 村上 義雄:施工例(その1)総理府庁舎の電気工事ならびに通信設備, 電設工業, Vol.9, No.3, pp.17-32 (1963)
○(調査予定)松尾 徹男:避雷針の設計と工事, 電設工業, Vol.13, No.6 (1967)
○(結果のみ)川瀬 太郎, 淵田 恒夫:ビルディングにおける構造体接地の提唱, 電氣學會雜誌, Vol.92, No.4, pp.343-345 (1972)
○(結果のみ)川瀬 太郎:地絡保護と接地技術, pp.77 (1977)
○(結果のみ)川瀬 太郎:現場の接地技術と接地システム, pp.47 (1993)

●ホテル・ニューオータニ
○(調査予定)JECA 1003 建築電気設備の保安用接地に関する研究, 電設工業, Vol.17, No.3, pp.13-145 (1971)
○(結果のみ)川瀬 太郎, 淵田 恒夫:ビルディングにおける構造体接地の提唱, 電氣學會雜誌, Vol.92, No.4, pp.343-345 (1972)
○(結果のみ)川瀬 太郎:地絡保護と接地技術, pp.77 (1977)
○川瀬 太郎:地絡保護と接地技術, pp.132-135 (1977)
○(結果のみ)川瀬 太郎、高橋 健彦:図解接地技術入門, pp.97 (1986)
○(結果のみ)川瀬 太郎:現場の接地技術と接地システム, pp.47 (1993)

●東京電業会館
○田辺 隆治, 川瀬 太郎, 渕田 恒夫:東京電業会館ビルの電気的諸特性について, 照明学会雑誌, Vol.53, No.Appendix, pp.87-88 (1969) → J-STAGE
○(調査予定)JECA 1003 建築電気設備の保安用接地に関する研究, 電設工業, Vol.17, No.3, pp.13-145 (1971)
○(結果のみ)川瀬 太郎, 淵田 恒夫:ビルディングにおける構造体接地の提唱, 電氣學會雜誌, Vol.92, No.4, pp.343-345 (1972)
○(結果のみ)川瀬 太郎:地絡保護と接地技術, pp.77 (1977)
○川瀬 太郎:地絡保護と接地技術, pp.135 (1977)
○(結果のみ)川瀬 太郎、高橋 健彦:図解接地技術入門, pp.97 (1986)
○(結果のみ)川瀬 太郎:現場の接地技術と接地システム, pp.47 (1993)

●霞が関ビルディング
○JECA 1003 建築電気設備の保安用接地に関する研究, 電設工業, Vol.17, No.3, pp.66-78 (1971)

●千葉大学工学部電気工学科
○(結果のみ)川瀬 太郎, 淵田 恒夫:ビルディングにおける構造体接地の提唱, 電氣學會雜誌, Vol.92, No.4, pp.343-345 (1972)
○(結果のみ)川瀬 太郎:地絡保護と接地技術, pp.77 (1977)
○(結果のみ)川瀬 太郎、高橋 健彦:図解接地技術入門, pp.97 (1986)
○(結果のみ)川瀬 太郎:現場の接地技術と接地システム, pp.47 (1993)

●大阪合同庁舎第3号館(1974年01月完成)
○(結果のみ)川瀬 太郎:地絡保護と接地技術, pp.77 (1977)
○(結果のみ)川瀬 太郎、高橋 健彦:図解接地技術入門, pp.97 (1986)
○(結果のみ)川瀬 太郎:現場の接地技術と接地システム, pp.47 (1993)

●迎賓館
○(調査予定)迎賓館(旧赤坂離宮)建築構造体の接地抵抗測定報告, 電設工業, Vol.19, No.3, pp.97-105 (1973)
○(調査予定)淵田 恒夫, 川瀬 太郎:迎賓館(旧赤坂離宮)建築構造体の接地抵抗, 千葉大学工学部研究報告, Vol.25, No.47, pp.61-69 (1974)
○(結果のみ)川瀬 太郎:地絡保護と接地技術, pp.77 (1977)
○(結果のみ)川瀬 太郎、高橋 健彦:図解接地技術入門, pp.97 (1986)
○(結果のみ)川瀬 太郎:現場の接地技術と接地システム, pp.47 (1993)

●東亜不動産新橋ビル
○(調査予定)杉田清, 山下幸夫, 鈴木正身, 大滝正道, 鈴木洋一:東亜不動産・新橋ビルの電気・機械設備, 電設工業, Vol.19, No.2, pp.71-92 (1973)
○(結果のみ)川瀬 太郎:地絡保護と接地技術, pp.77 (1977)
○(結果のみ)川瀬 太郎、高橋 健彦:図解接地技術入門, pp.97 (1986)
○(結果のみ)川瀬 太郎:現場の接地技術と接地システム, pp.47 (1993)

独立行政法人日本芸術文化振興会:国立劇場再整備等事業 入札公告及び入札説明書等の公表 令和4年4月12日
参考資料2-10 接地抵抗等測定結果

<規程類の変遷>

●JIS A 4201:1952(制定)

●? 電気設備技術基準の解釈第22条
○水道管等の接地極

●JIS A 4201:1972
○接地抵抗が5Ω以下の鉄骨、鉄筋コンクリート等の建物
○安全係数:3
※川瀬 太郎:地絡保護と接地技術, pp.86 (1977)

1978年時点
●【高圧又は特別高圧と低圧との混触による危険防止施設】電気設備技術基準の解釈第24条第1項(電気設備技術基準第12条第1項)
○第17条第2項第一号の規定にかかわらず、5Ω未満であることを要しない。(※当時 第18条第2項)
○第17条第2項第一号の規定により計算した値が10を超えるときの接地抵抗値は、10Ω以下であること。(※当時 第24条)

1978年時点
●【工作物の金属体を利用した接地工事】電気設備技術基準の解釈第18条(電気設備技術基準第11条)第2項
○大地との間の電気抵抗値が2Ω以下の値を保っている建物の鉄骨その他の金属体(※当時 第21条第3項)

●JIS A 4201:1981
○接地抵抗推定 等価表面積置換法 採用
※川瀬 太郎、高橋 健彦:図解接地技術入門, pp.97 (1986)

●JIS T 1022:1982(制定)
○等電位接地

1992年
●【接地工事の種類及び施設方法】電気設備技術基準の解釈第17条(電気設備技術基準第11条)第1項
○接地極を鉄柱その他の金属体の底面から30cm以上の深さに埋設する。(※当時 第19条第3項)

●JIS A 4201:1992
○総合接地抵抗:10Ω以下
○単独接地抵抗:50Ω以下

●JIS T 1022:1996(改正1回目)

●JIS A 4201:2003
○A型接地極(放射状接地極・垂直接地極又は板状接地極)
○B型接地極(環状接地極、基礎接地極又は網状接地極)
○接地抵抗推定 等価表面積置換法 削除
※森田 祐志, 高橋 健彦:建築構造体接地抵抗の計算手法に関する考察, 電気設備学会誌, Vol.32, No.2, pp.161-167 (2012)

●JIS T 1022:2006(改正2回目)
○接地抵抗推定 等価表面積置換法 採用
※森田 祐志, 高橋 健彦:建築構造体接地抵抗の計算手法に関する考察, 電気設備学会誌, Vol.32, No.2, pp.161-167 (2012)

●2011年 電気設備技術基準の解釈第18条(電気設備技術基準第11条)第1項
○鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造又は鉄筋コンクリート造の建物において、当該建物の鉄骨又は鉄筋その他の金属体
○建物の鉄骨又は鉄筋コンクリートの一部を地中に埋設するとともに、等電位ボンディング(導電性部分間において、その部分間に発生する電位差を軽減するために施す電気的接続をいう。)を施すこと。

●2013年 電気設備技術基準の解釈第18条(電気設備技術基準第11条)第3項
○接地抵抗値が3Ω以下の水道管 削除

●JIS T 1022:2018(改正3回目)

オイラー変換 Euler

2023-06-21 20:59:52 | 工学
オイラー変換は交代級数総和の加速方法の一つであるが、解説されている文献は意外に少ない。

加速を開始する項を適切に変更させた適応型オイラー変換なるものを解説しているものはさらに少ない。
SYSTEM5:Euler変換談義、数学セミナー、Vol.22, No.1, pp.41-45(1983.01)
適応型オイラー変換のアルゴリズムは下記の文献で触れられてはいる。
Numerical Recipes in C 日本語版、技術評論社、pp.147-150(1993)

オイラー変換は収束の遅い関数の積分にも応用されることがある。
永末宏幸:テイラー級数とオイラー変換を利用した数値積分法、佐世保工業高等専門学校研究報告、Vol.21, pp.39-46(1984)→佐世保工業高等専門学校学術機関リポジトリ

SELV 安全特別低電圧 主電源過渡電圧

2023-06-13 23:42:06 | 工学
安全特別低電圧:SELV(Safety Extra Low Voltage)という用語があるが、具体的な数値は規程・規格によってバラつきがあるようだ。

<JIS C 60364-4-41:2010 414 保護手段:SELV及びPELVによる特別低電圧>
電圧バンドIの交流50V又は直流120V(JIS C 0366:1997)の上限以下。

<JIS C 6950-1:2016 2.2 SELV回路>
導体間及び導体と大地との間の電圧は、通常動作状態の下ではピーク42.4V又は直流60V。(※故障状態での値は別。)

<JIS C 9335-1:2014 3.4 特別低電圧に関する定義>
導体間及び導体と大地との間の電圧が42V以下であって、無負荷電圧が50V以下のもの。

<J60598-1 (H14) 1.2.42 安全特別低電圧(SELV)>
導体間又は導体と接地間が、交流30V(実効値)、直流45Vを超えない電圧。

<IEC62368-1:2014(Edition2.0)>
安全特別低電圧:SELVの定義はなくなり、エネルギー源クラス:ES1が該当する。

この他、労働安全衛生規則の適用除外の対地電圧で50Vが定められている。(電気設備技術基準では60V?)
<第1編 通則-第4章 安全衛生教育-(特別教育を必要とする業務)第36条>
<第2編 安全基準-第5章 電気による危険の防止-第6節 雑則-(適用除外)第354条>

<参考>
電気製品のEMC/安全適合性:用語解説
株式会社フジセーフティ・サポート:IEC/EN 62368-1を適用する製品における部品の間の連携

また、主電源過渡電圧というものも JIS C6950-1 で定められていて、2.10.3.2 主電源過渡電圧、2.10.3.6 交流主電源からの過渡電圧 のところに関係する内容の記載があるらしい。
コロナの最中、IEC60950-1 は IEC62368-1 に統合されていたんだ・・・。JISC62368-1:2021/AMENDMENT1:2022 もあるし、早速反映されたのかな。
過電圧カテゴリのほかに、JISC60364-4-44に定められたインパルス耐電圧カテゴリ(過電圧カテゴリ)、JISC1010(-2-33:2015付属書に詳細)に定められた測定カテゴリというのもあるようだ。

<参考>
Electrical Information:『主電源過渡電圧』とは?空間距離の算出に必要となります!
アナデジ太郎の回路設計:【IEC62368-1対応】空間距離・沿面距離の求め方