オリオンビール

　金持ちはオリオンビールに注目する。

　沖縄で最も愛されているビール、それがオリオンビールである。そのオリオンビールの面白いマーケティングを今日は紹介したい。

　オリオンビールは東京にも出荷しているという。アサヒビールやキリンビールが主流の東京で、はたして誰がオリオンビールを買ってくれるのだろうか。社員に聞いてみた。彼が言うには、うちなーんちゅが東京にたくさんおり、彼らが主な消費者であるという。東京に行って、故郷を思い出させてくれるものがあれば、ついつい買ってしまうものである。

　オリオンビールはアメリカにも出荷しているという。主な消費者は二つに分かれる。１つは沖縄の基地に来たことのある兵隊。やはり、彼らも沖縄で飲んだオリオンビールを懐かしむあまりについつい買ってしまうのだろう。もう１つは金持ち層であるという。アメリカのビールより比較的高いが、日本のビールのほうがおいしいから、彼らは買うのだという。

　イギリスにも出荷しているのだという。しかし、その戦略を聞くのを忘れてしまったので、なぜイギリスに出荷しているのかはわからない。

　面白いのはここからである。なんとアメリカとイギリスではラベルが異なるという。アメリカではFROM OKINAWA 、イギリスではMADE IN JAPAN であるという。なぜ、このような違いが生まれたのだろうか。答えはこうだ。「アメリカ人は沖縄をよく知っているがイギリス人は沖縄を知らない。」何とも単純な理由だが、私は深く感動した話であった。

注）上記の情報は全て雑談の中で聞いた話なので、誤った情報や重要なところが抜けていたりするかもしれない。