株価上昇局面になったらカバードコール系のファンドや投資信託は弱いということは以前も書いたと思うが、JEPI、JEPQの分配金の低下が限度を超えてきた。相場は高騰しているのにもかかわらず基準価格が上がらない。それなのに分配金も減るのでは何のために保有しているかわからない。
JEPIの開設当初(2020年~2022年)の月々の税引前分配金は1株あたり$0.4~0.6。平均すれば概ね$0.4後半と言ったところ。開設当初利回りは年率10%を超えていた。遅れて開設されたJEPQは開設当初は同じく$0.4~0.6。平均はやはり$0.4後半。トータルリターンでNASDAQ100には劣ってもS&P500をアウトパフォームしていた。当時は株価が低下、横這い局面であった。今は株価上昇局面でS&P500、オルカンですら20%以上上昇しているのにJEPIの上昇はほんの数%。JEPQは20%ぐらいは上がっているがNASDAQの40%と比較したらお話にならない程度だ。その上分配金に配当控除もなく避けられない米国の配当課税もある。
その状況で分配金は$0.3前後に低下。釣った魚に餌はやらないらしい(笑)。これまでもJEPI、JEPQは蛸足配当なのではないかと疑っていたがその読みは当たっていたようだ。分配金が$0.3ということは税引前利回りは年率せいぜい6~8%。株価上昇局面で持っている価値はないと言っていいだろう。今後は売却祭りになるのではないか。国債や債券ファンド、MMFの利回りに毛の生えた程度の株式ファンドには価値がない。JEPI、JEPQの場合将来の株価上昇も定期的な増配も見込めないのだから。これでは株価上昇もあり、更に増配していくVYM、DGRW、HDVに大きく劣る。投資系You-Tuberでも売却する人が相次いでいる。
取り敢えず特定口座の分を全て売却。旧NISAの分は当面残すが新NISAの対象外であるJEPI、JEPQは旧NISAの無税期間終了次第手切れとなるだろう。株式ファンドである以上債券ファンドや純金ファンドと違って株価暴落対策のリスクヘッジにもならない。暴落するときは多少マイルドな値動きであってもしっかり下落するだろうから。
それにしてもJPモルガンは他所の大手ファンド会社が似たようなファンドを作って追随してきているというのに分配金を大幅に減らすような余裕があるのだろうか?おそらくは最初から蛸足しなければこの程度の分配金だったということだろう。客を引き付けるために無理して大盤振る舞いしていたわけだ。これじゃ投資内容を詳細に公開できないわけである。追随してきた他の類似ファンドもカバードコールである以上似たような成績になるのではないか。
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