新しいホイールが到着したらすぐに走りたい。
今のうちに壊れたホイールを分解しておこう。
工具は、いつもイベントに誘ってくれる先輩からお借りした。
いつも嫌な顔一つせず貸してくださり、ありがとうございます。
分解といっても、スプロケットを外すだけ。
清掃時間を含めても10分で終了だ。
それだけでは詰まらないので、ハブの分解にチャレンジしよう。
専用工具なしでどこまでいけるだろうか。
17mmのスパナと15mmのハブコーンレンチ(自前)を用意。
厚手の手袋に履き替えて、フルパワーでトルクをかける。
丸12年の固着は生半可ではない。
手のひらの肉が抉れるかと思うほどの痛みが走った。
工具の柄がもっと長ければなぁ…。
グリスは真っ黒になっていたが、乳化することなく粘性を保っていた。
しっかり密封されていたことの証だ。
ベアリングボール(9個×2組)と玉受けはピカピカ。
一方、玉押しナットには、右は180度、左は240度にわたって傷が刻まれていた。
評価の別れどころではあるが、12年もノーメンテでこの程度のダメージなら不満は何もない。
そもそもがエントリーモデル『TREK 4300』のデフォルト装備ということを、今一度思い起こすべし。
玉受けの先に、フリーボディの心臓部へつながる扉があった。
これを突破しないことには、主役のラチェットには辿り着けない。
そのためには専用工具『TL-FW03』が必要なのだが、悲しいかな絶版とのこと。
オークションで入手しようにもお宝価格であり、新品のフリーのほうが安いという…。
ばらしたところで修復できる当てもなく、単なる興味本位で終わるのだ。
ふむ、分解は諦めよう。
フリーの分解は諦めても、まだ作業は残っている。
フリーとホイールの分離だ。
10mmの六角レンチ(これも借り物)を手に、フリーの中心を貫通しているナットにチャレンジ。
ホイールを立ててレンチに体重をかけると、ガクッとネジが緩んだ。
これにて、フリーホイールは融合解除され、単体のフリーとホイールに戻った。
新しいフリーボディを用意すれば、このホイールはまだまだ使える。
再び活躍する日が来ることを信じて、大事にしまっておこう。
分解作業はこれにて終了。
さあさあ、準備は整った。
新しいホールよ、早く来い。