TREK 4300 で行く

2012年4月、TREK 2.5 が仲間入り。
マウンテンとロード、2台のTREKを駆って北の大地を疾走します。

非公式

2017年09月26日 | 輪行

8時6分、砂川駅から列車に乗り込む。
肩には輪行バッグ。
そう、ついに懸案だった輪行に踏み切った。
輪行だけに踏切。(←初っ端から不安)
目指すは早来駅。

岩見沢駅で室蘭本線に乗り換える。
北海道のローカル線では当然のキハ40系1両編成である。
早来まで1時間少々、まったり行きますかね。
と思っていたら、小学1年生御一行様が乗車してきて、てんやわんやに(笑)。
どうやら栗山町に遠足に行くところらしい。
ちょっと前に遠足前日の小学生の気分とか書いていただけに、運命的なものを感じてしまう。
おっと、輪行バッグにぶつかって怪我をしたら困るから、ほどほどにお行儀よくしなさいね。

  • 10時8分、早来駅に降り立つ。
    ジリジリと照り付ける日差しの中、愛車を組み上げて、輪行バッグをたたんで荷造りをし、駅舎の写真を撮る。
    そんでもってスタートしたのが10時55分。
    のんびりし過ぎだって。

道道10号千歳鵡川線を西へ。
30分で厚幌ダム建設事務所に着いた。
厚幌ダムは、北海道が目下建設中のダムである。
道は完成後にダムカードを配布すると公式にアナウンスしているわけだが、いろいろ調べていくと非公式カードを配布していることが分かったのだ。
情報をキャッチしたのは7月中旬。
以来、南へ行きたいと思い続けて2か月以上の月日が流れていた。

  • 事務所の受付でカードをいただく。
    おお、貴重な「建設中」のカードだ。
    しかも2種類とは太っ腹。
    非公式ではあるが公式フォーマットに準拠しており、仕上がりも上々である。
    バージョンが0.1と0.2になっているのも、将来的に公式カードが1.0になるのを見越してのことだろう。
    ちゃんと考えていらっしゃる。

コンビニで昼食を摂り、正午のサイレンで厚真町を出る。
来た道で早来市街に戻り、国道234号を北へ。
たった3か月半前に走った道にもかかわらず、遠い昔のように感じる。
あのときは、すでに100km(前日を含むと230km)を消化しており、何だかんだで疲れていたからか。
特にこれといったものもない田舎道。
前進感を演出するために、駅を1つずつ数えながら進んでいく。

14時10分、栗山土地改良区にやって来た。
日常生活において縁もゆかりもない団体様の事業所に、恐る恐る足を踏み入れる。
階段を上り、事務所の扉の前に立ち、意を決して中の事務員さんに声を掛ける。
渡されたアンケート用紙に脂汗を滲ませながら記入。
そしてついにダムカードをゲットする。
お礼を述べていそいそと建物を出ると、汗まみれの額に秋風が心地よい。
極度の緊張から解放された瞬間だった。

ダムの名は杵臼ダム。
杵臼と書いて「きなうす」と読む。
ダムカードの公式サイトに載っていない、これまた非公式カードの1枚である。
栗山町内のイベントで配布されたという、幻のレアカードであるらしかった。
某オークションでは3,500円で落札された履歴が残っていることからも、確かにレアなのだろう。
しかし、お金にものを言わせてカードを手に入れるのは好かない。
調べ上げた結果、前述の土地改良区(ダム管理者)で配布していることを突き止めたのであった。
平日の9時から17時までの営業なので、コレクターは注意されたい。

カードをゲットしたらば、次はダムに行かなければ。
事前調査が不完全で、栗山ダムのちょっと南という曖昧な記憶でうろうろ。
最後は農家の軒先のような場所(ちゃんと公道)を通過して、やっとこさ杵臼ダムにたどり着いた。
なお、ダムサイト手前に車止めがあるので、マイカーでお越しの方は天端まで200mくらい歩くべし。

ダム湖は桜山池といった。
栗山ダムを一回り小さくしたような形状。
堤体は別軸で嵩上げされており、水位が低い時期ということもあって、その形跡をしっかり認めることができた。
そして、開放されている天端には柵がない。
輪行でスタンドを外している愛車。
自立させるのに苦労したわ。(←そこ?)

水神様に帰路の安全を祈願し、ダムを発ったのは15時。
気付けば風が強く冷たくなっていた。
日没までは3時間しかない。
どこまで行けるか。

奈井江まで戻って来たところで日没の時間。
ウインドブレーカーを羽織り、アイウェアはバッグに仕舞う。
計画ではこんなに遅くなるはずではなかったのだが、どこで時間を食ったのか。
組立、昼食、間食、杵臼ダム探し、夕食…。
突き止めたところで仕方のないことを考えながら、ペダルを踏み込む足に力が入る。
幸い、体力的には随分と余裕があった。

自宅に戻ったのは18時25分。
長期懸案だった輪行を敢行し、非公式カードを3枚回収できたことに満足。
厚幌ダム(建設中)は完成してしまえば配布されなくなるし、杵臼ダムもいつまで在庫があるのか分からない。
将来的にレア化するかもしれないカードが手元にある。
コレクターにとって最高の喜びと言えよう。

ちなみに本日の支出。
交通費が1,640円、食費が699円で、締めて2,339円也。
一日遊んでこの程度で済んでしまう。
ああ、自転車は素晴らしい。

【本日走行距離】135.92km
【積算走行距離】5229.7km(4894.1+299.3+36.3)

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倶知安-室蘭

2017年06月11日 | 輪行

9時18分、倶知安駅に降り立つ。
輪行バッグを肩に担いで。
だが、外はどうだ。
雨が降っているんじゃないの?

出発前に確認した天気予報では、降水確率20%の終日くもりだったはずだ。
それを信じて最速で倶知安入りを果たすため、特急まで使ってやって来たのだ。
雨の中、自宅から滝川駅まで走り、水滴を拭き取って輪行バッグに詰め込み、高い電車賃を支払って…。
まさかのこの結果。

いっそのこと、このまま乗って来た列車で帰ろうかとも考えた。
でも、それでは距離が稼げない。
もしかしたら、愛車を組み直している間に回復するかもしれない。
一縷の望みに賭けた。

組み上がったのが10時。
しかし、空模様は変わらない。
はあ、溜息が出る。
現地調達のゴミ袋で装備を包み込み、意を決して出発する。
退路は断たれた。
時刻は10時55分。

数分後、雨脚が強まってきた。
たまたま見つけたホーマックになだれ込み、雨具を探す。
本格的なカッパは2,000円くらいで買えたが、荷物を増やしたくないのでビニールカッパで我慢する。
その10分後、2,000円のカッパにしておけば…と後悔したのは秘密である。

京極を目指して道道478号京極倶知安線を西進すると、ローディーが次々と雨の中を走ってくる。
どうやら何かの大会らしい。(←ネイチャーランドニセコ2017)
お気の毒なことでございます。

倶知安から京極に入ると、少し雨脚が弱まった。
そして、道の駅名水の郷きょうごくに着くころには太陽が…。
わはは、ビニールカッパにした私の勝ちだ。(←後悔していたのでは?)
すれ違うローディーたちの服装から予想はしていたけれども、青空とまでは思い至らなかったぞ。
羊蹄山の西と東でガラリと天気が違うなんてことは、当地では日常茶飯事なのかもしれない。

道の駅真狩フラワーセンター230ルスツと経由し、とうや湖に到着。
空模様も路面も心配なくなったので、雨装備を解く。
みすぼらしいゴミ袋レインカバーともおさらばだ。

時計を見るとすでに15時を回っていた。
本日の宿泊地は室蘭。
19時チェックインで予約しているが、こりゃ無理だわ。
予定を変更して道の駅とようらとあぷたをショートカットし、真っ直ぐにそうべつ情報館iへ向かうことにした。

左手に洞爺湖が見えてきた。
中島が美しい。
気の迷いで湖畔へ降りる道へ分岐すると、ジェットコースターさながらの下り坂。
上体を起こしていても50km/hを超えてしまい、ブレーキをかけてもろくすっぽ減速しない。
そのうちブレーキから金属的な異音が…。

生きて湖畔に着いた。
20年前の記憶とおよそ違わない風景がそこにはあった。
いつ建てられたのか「水の駅」という施設の前で、ごそごそとブレーキ調整。
ロードバイクの客が多いのだろうか、サイクルハンガーが用意されていた。
そういえば、道の駅とうや湖でも同じものを見かけた。
今日は使う必要がないけれども、スタンドレスのときはありがたい。

16時30分、洞爺湖温泉街のセイコーマートで遅い昼食。
あんパン1個におにぎり2個。
全然足りないような…。
店内は外国人観光客が多数。
何語か分からない言語が飛び交う光景に、如何ばかりか不安を覚える自分がいた。

あんパンを食べ終えたころ、どこからともなくバットとサッカーボールを持った小学生のチャリ集団がやってきた。(←スイカ割りごっこ?)
如何にも子どもらしい、どうしようもない会話が微笑ましい。
斯様な国際的観光地にも普通のガキんちょが住んでいる。
心がほっこりとした瞬間だった。
有珠の山とともに育った彼らは、今後どんな人生を歩むのだろうか。

道の駅そうべつ情報館iを経て、だて歴史の杜へ。
閉店5分前に滑り込みセーフ。
ザ・帰れソング「蛍の光」が無言の圧力をかけてくる。
このメロディーで焦燥感を掻き立てられてしまうのも、いわゆる一つの日本の美だと思う。
無念無想、心穏やかにスタンプを押したのだった。

室蘭に入ると白鳥台へ向かう上り坂が現れる。
100km以上走ってきての登坂は堪えるのう…。
上って下ってまた上ったところの白鳥湾展望台で一休み。
恐らく22年ぶり。
夕焼けの時刻、在り来たりだが室蘭らしい写真が撮れた。

後で知ったことだが、実はこの坂、回避する方法があった。
室蘭に入る直前で右折し、海岸線を迂回して崎守駅を経由、そのまま白鳥大橋の袂で国道37号に合流できるという。
しかも、距離も近いという…。

最後の目的地は道の駅みたら室蘭。
絵鞆半島の先に位置するその駅は、白鳥大橋を渡ってすぐの場所にある。
現在地からは直線距離にして3kmといったところか。
だがしかし、皆様ご存じのとおり、かの大橋は自動車専用道。
歩行者・自転車は入れませぬ。
路線バスはあるにはあるが、本数もないし、それ以上に輪行バッグに入れるのが面倒だ。
自転車をそのまま積んで橋を渡してくれるサービスがあったらなぁ。(←タクシーを使え)

と思いながらも陸路で回り込む。
それだけで14kmもあるのかい…。
地元で例えるなら、滝川スカイパークまで行くのに滝新橋も石狩川橋もなくて、砂川大橋まで迂回するような感じである。
そら遠いわ。
みたら室蘭に着いたのは、すっかり日も暮れた19時57分のことであった。

20時20分、室蘭駅近くのホテルに到着。
「安いのには理由がある」を地で行く宿である。
それについては次の記事で紹介しよう。

1日目の結果。
道の駅を7つ制覇(当初予定は9駅)。
10時には倶知安駅を出発できる状態であって、室蘭駅到着が20時20分。
でも走行時間は6時間37分。
雨によるロスを思い知らされた一日であった。

【本日走行距離】134.32km
【積算走行距離】1876.5km

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比布駅

2016年09月04日 | 輪行

青春18きっぷを使い、人生2度目の輪行。
滝川駅を7時13分の普通列車で発ち、旭川駅で乗り換える。
輪行での乗換えは初めて。
エスカレーター完備とはいえ、輪行バッグを抱えての下りたり上ったりは一苦労であった。
バッグでエスカレーターを封鎖してしまうのも気になった。
他のお客さんのためにもエレベーターを使ったほうが良いかもしれない。

宗谷本線に乗り換え、8時30分比布駅に到着。
愛車を担いで列車を降りると乗車証明書を差し出された。
こちら、両手が塞がっておりますが…。
この日、比布駅はグランドオープンのイベントを開催。
先着500人に記念硬券の配布があると知り、何としてもゲットせねばと足を運んだ次第。

高速(むしろ光速)で愛車を組み立て、すかさず列に並ぶ。
2つ前の壮年男性は遥々東京からやって来たとか。(←鉄分濃いめ)
待つこと50分、配布開始。
ついに手に入れたぞ、シリアルナンバー1桁台を。
これまでの最若シリアル「0010」を更新し、ついに神の領域に。
シングルにどれくらい価値があるかというと、テニスの世界ランキングを想像してもらえば分かっていただけるだろう。
やや残念なのは、JR公式ではなく模擬券ということか。

記念品は硬券のほかにも何点かあった。
その中で一番おもしろかったのが「比布エレキバン」。
中身は本物のピップエレキバンで、外装が特別仕様となっている。
元ネタが分かる人はそれなりのご年齢と思われるが…。
来賓にピップエレキバンの会長まで呼んでしまう吹っ切れ具合は、ある意味で我が町も見習ってほしいものだ。
「徳富エレキバン」とかどうだ。(←何故にエレキバン)

1桁台をゲットしてご満悦な鉄チャリダー。
しかし、その横で何度も列に並ぶ家族連れが。
子どもが「何でもう一回並ばなきゃだめなのー」と至極真っ当なことを言うのに対し、母親が「いいから並びなさい」。
おいおい、あんたら一体何が目的なんだ。
特売のトイレットペーパーなら2回並んでも許されるだろうが、これは来場者への記念品だぞ。
恥を知れ、恥を。

ちなみに、帰宅後に某大手インターネットオークションを見てみると、やはり出品されていた。
つまりは転売。(←買ってないのに「転」なのか?)
転売については賛否両論あろうが、筆者は否定的な立場である。
売る方が売る方なら、買う方も買う方だ。
泣くのは現地に赴いたのに貰えなかった人たち。
この家族連れが転売屋かどうかは知る由もないのだが…。

9時45分、比布駅を出発。
ここからようやく自転車のお話がスタート。
「鉄の話なげーよ」とか言われても、今回ばかりは仕方ない。
だって1桁台が嬉しかったのだから。

後半に続く

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岩尾内ダム

2016年09月04日 | 輪行

前半の鉄のお話からの続き)

さてさて、いよいよ本題のサイクリングスタート。
本日の目的地は愛別ダム、岩尾内ダム、西岡ダムである。
設計距離は105km。
ダムカードが目当てなのは言うまでもない。

まずは道の駅とうまへ。
いきなり目的地と反対方向に進んでいるが、気にしないでほしい。
古いスタンプ帳2冊にスタンプをベチッ。

仕切り直して国道39号を愛別に向かっていくと、道道1136号旭川層雲峡自転車道線へ誘導する看板を発見。
指示されるままに左折すること700m、イチイ公園付近で合流した。
なるほど、なるほど…。
サイクリングロードを使うのなら道の駅から栄園橋に戻れば良かったかも。
判断ミスで栄園橋からイチイ公園までが未回収だぞ。

かえで公園で一般道に復帰。
日曜日ということで、ダムカード配布ポイントの蔵KURARAら(くらら)に立ち寄る。
店員さんに声を掛けようとすると、向こうから「ダムカードでしょ?」と反応あり。
おお、話が早い。
と思いきや、「ごめんね、先週から切らしてるの」。
残念ながら国管理ダムのように郵送対応はしてくれないらしい。
時刻は10時45分。

愛別市街を離れると旧朝日町までの45kmは山道だ。
同じ轍を踏まぬよう街はずれのコンビニで500mlペットを1本購入。
というか、輪行で荷物を減らそうとここまでドリンク不携行という…。
にもかかわらず1本しか買わない、その発想が今思えば謎。
45kmくらい余裕という慢心があったのかもしれない。(←後で何か起きそうだな)

平坦な道道101号下川愛別線を北上すること30分、愛別ダムに到着。
管理棟に誰かいるかもと玄関に突入するも、内ドアは鍵がかかっていた。
ですよねー。
ただ、親切なことに貼紙がしてあり、平日なら愛別町役場でも配布していると書いてあった。
公式サイトに書かれていないマル秘情報をゲット。
そんな情報よりもカードほしい…。

ダムを過ぎると登坂アタックである。
ターゲットは於鬼頭峠(標高523m)。
額に汗して坂を上り、頂上のトンネルが見えたときの喜びはいつも大きい。
喜びのあまりアイウェアを取らずにトンネルに突入してしまい、自主的に恐怖体験をすることに…。
トンネルを抜けると12時過ぎ。
7年ぶりの天塩川流域圏到達だ。

峠を一気に下ると、天塩川本流に沿ってのソバ畑地帯。
ダラダラと平坦な道のりが堪える。
ダム湖が見えてきたら、今度は細かなアップダウンがペースを乱してくれる。
意外に体力を使う嫌な道である。

13時、岩尾内ダムに到着。
管理支所にてダムカードをゲットする。
ちょうど管理人が外出しようとしているタイミングで、あと1分でも遅かったら危なかった。
天端の半分くらいまで走行して、さあさあ次へ向かわねば。

道道61号士別滝の上線を西へ。
旧朝日町市街は運動会なのかとても賑やかだった。
人里に戻ってきたことを実感しながら通過。
恐らくこれが良くなかった。(←待ってました)
その後の道のりは今一つスピードが上がらず、微妙に気怠い感じ。
先ほどダム管理支所で用を足した後、水を飲もうとしたのだが、機械が使用中止になっていて飲めなかったのが痛い。
ならば何故、朝日で補給しなかったのか。
後悔しても時すでに遅し。

徐々に迫りくるハンガーの恐怖に怯えながら、辛うじて上士別にたどり着く。
農協前に自販機を発見し、震える手で小銭を投入。
砂糖たっぷりのコーラ500ml缶を飲み干す。
自転車に乗るのに炭酸がベストとは思えないが、これが一番キリッとする。
時刻は14時。
ダムからたったの1時間だが、地獄を味わった時間はもっと長く感じられた。

生き返ったところで道道205号上士別ビバカルウシ線へ。(←すごい地名)
そのまま一気に全線走破してしまう。
途中、ひと山越えてしばらく行くと左手に桜岡貯水池なるものが現れた。
周辺は公園として整備され、町民の憩いの場となっている模様。
カードがないダムなのでスルーしたが、帰宅後に調べてみるとダム便覧に載っていない。
どう見てもダムなのに、謎だ。

道の駅絵本の里けんぶちに着いたのが15時。
売店で西岡ダムのカードをゲットする。
ここに至り予定より押していることに気付く。
帰りの列車は16時20分発なのだ。
愛車の解体に30分割り振ると、残された時間は50分弱。
西岡ダムまで行って剣淵駅まで戻ってくると19km少々。
ギリギリのライン。

焦りながらも剣淵町観光交流センターに立ち寄る。
何気に土木遺産カード『宗谷線剣淵・士別間鉄道防雪林』の配布場所なのだ。
カードは窓口に1枚だけ置いてあったので、そのままゲット。
1枚なくなったら1枚補充するようにしているのだろうか。
かつてここのカードは、同じ人によって何枚もオークションに出品されていた。
そのことに苦情でもあったのか、対応が取られたものと推測する。

時間がかなり厳しくなってきたが、最後まで望みは捨てない。
サイコンで距離と時刻をこまめにチェックしながら、畑の真ん中を貫く道を西へ走る。
しかし、ダムまで3.5kmの地点でついに力尽きた。
カードだけ手に入れてダムに到達できない悔しさといったら…。
来年こそはと心に誓ったのであった。

15時40分、剣淵駅に到着。
余裕をもって愛車を輪行バッグに収納し、跨線橋を渡って2番ホームで列車を待つ。
16時20分、定刻どおり列車がやって来た。
しかし…。

予想に反して駅舎側の1番ホームに入ったではないか。
どうやらこの時間帯、列車すれ違いがないため利便性のいい1番ホームに止まる模様。
駅時刻表には発着ホームが書いてあるわけで、思い込みで2番ホームに向かったのが間違いだった。
いや、今はそんなことよりもあの列車に乗らねば…。
輪行バッグを担いで全速力で跨線橋を引き返す。
火事場の馬鹿力で事なきを得たが、車内で汗だくになったのは言うまでもない。
水もないというのに。

旭川駅で乗り換えて、江部乙駅で下車したのが18時16分。
初輪行時の反省を踏まえ、1つ前の駅で降りたのだ。
誰もいないホームで愛車を組み上げる。
通過していく特急列車の汽笛と風圧に、如何ばかりかの恐怖を覚えながら。

組み上がったころにはすっかり日が暮れていた。
裏道は危険と判断し、国道12号で帰路に就く。
自宅到着は19時30分。
出発から到着まで半日以上の行程であったが、疲れたような、そうでもないような…。

本日の成果。
比布駅リニューアルオープン記念品、ダムカード2枚、土木遺産カード1枚、道の駅スタンプ2駅。
加えて、今季12回目の100km超。
取りこぼしが2つあったが、総じて満足のいく結果である。
月間目標500kmを見据えた順調な滑り出しと言えるのではなかろうか。

【本日走行距離】117.28km
【積算走行距離】3618.4km(3555.8+62.6)

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十勝ダム

2016年05月21日 | 輪行

前半の峠のお話からの続き)

旧狩勝線ミュージアムから佐幌ダムは目と鼻の先。
10分ほどでたどり着く。
が、ダムよりカードが優先。
2kmほど上流のサホロ湖キャンプ場へ向かう。
立派な橋(佐幌大橋)を渡ると最後の1kmはダートだった。
こういう場所でもなければ、輪行、峠越え、長距離のいずれもロードに負ける。考え方次第では、MTBの花道と言えなくもない。

キャンプ場管理棟でダムカードをゲット。
「どちらから?」
「新十津川です」
「えっ?」
「しんとつかわです」
ここは新得。
「しんとくかわ」と聞こえて、それで「えっ?」となったのかもしれない。
よもや新十津川を知らないとは言わせませんぞ。

ダム堤体へ戻ってきた。
サホロ湖は水を満々と湛えている。
でも、用途は洪水調節のみだというから不思議な感じがする。
灌漑すらないのは、道東には田んぼがないからなのか。
有数の水田地帯であり北海幹線用水路などというとてつもない疎水を抱える空知とは環境がまったく違うのだ。
だからこその「F」のみと。(←着実にダムマニアになってきている)

11時10分、佐幌ダムを発つ。
最後の目的地である十勝ダムを目指し、道道718号忠別清水線を十勝川に沿って上っていく。
山奥にはトムラウシ温泉があるためか、観光バスや自動車の往来もそこそこ。
あと、乳牛や牧草ロールを乗せたトラックも。
入口とはいえ、やはり道東なのだ。

真夏のような日差しが照りつけ、蝉がフルパワーで鳴く。
そんな山道を30分くらい上っただろうか。
右手前方に盛大に放水しているダムが見えてきた。
おお、着いたのか。
ん、ゲートが閉まっているなぁ。
近くには岩松覆道と。
もしや、これが偽十勝ダムと名高い岩松ダムか!(←誰も言ってない)
糠喜びさせおって許せん。

その先、覆道内でご休憩中だった鳩と競争したり(勝った)して、正午に十勝ダムに到着。
岩松ダムが重力式だったのでこちらもそうだろうと思いきやロックフィルだった。
赤みがかった岩石が印象的であった。

管理棟にて本日2枚目のダムカードをゲット。
そのまま帰ろうとしたところ、全国のダムカードパネルを展示中だから見ていくよう、強く勧められてしまった。
時間がないんだけどなぁ…。
とりあえず、奈良県十津川村の風屋ダムと二津野ダムだけはチェックした。
このとき、肝心要のもらったカードも確認しておくべきだった。
帰宅後に裏面が傷だらけと気付くも、時すでに遅し。
果たして再来の機会はあるのだろうか。

山を下り、屈足市街で軽食をつまんだのが13時40分。
やばい、帰りの列車は14時台だったはず。
そこから新得までの7kmは無我夢中だった。
新得駅到着が14時ちょうど。
駅に飛び込み電光掲示板を見ると、滝川行きは14時21分。
なんだとー!

実績から言うと、20分あれば袋詰めできるのだ。
邪念を捨ててバラす、詰める…。
完成して駅舎に入ると14時15分。
うおお、火事場の馬鹿力万歳。

切符を買って一安心。
すっかり気が緩んでしまい、飲み物を買うのを忘れる。
キヨスクに立ち寄る時間くらいはあったはずなのに。
滝川までの2時間半、この汗ダラダラで乾ききった体で耐えなければならない。
走っているときよりもある意味過酷。
次第に意識が遠くなり…。

16時55分、ダイヤどおりに滝川駅に着いた。
しかし、改札が遠い。
改札を出てから組立スペースまでも遠い。
ついでに地元なので人目が気になる(笑)。
対処方法は「手前の駅で降りる」だろう。
根室本線なら東滝川駅、函館本線上りなら江部乙駅、同下りなら砂川駅で降車してしまえばよろしい。

愛車を組み立てながら思った。
輪行は疲れる、と。
MTBの重量感も去ることながら、圧縮・解凍が意外と体力を使う。(←データか)
電車賃もかかるわけで…。
そのへんの考察はまた後日。

【本日走行距離】104.84km
【積算走行距離】1432.5km

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狩勝峠

2016年05月21日 | 輪行

早朝4時起きで輪行に再チャレンジする。
スタンドは昨日のうちに外しておいた。
滝川駅前で輪行バッグに愛車を詰め込み、5時49分の始発に乗車。
輪行の始まり始まり~。

本日の予定は、輪行で幾寅駅→狩勝峠→佐幌ダム→十勝ダム→新得駅から輪行。
使った切符はラベンダーフリーパス。
滝川-幾寅間が乗降自由の企画乗車券である。
不足する区間は普通乗車券で。
合計3,290円となる(普通に切符を買うより1,040円お得)。

8時11分、ダイヤどおりに幾寅駅に到着。
早速復元作業に取り掛かり、所要20分で完成させる。
作業中、駅舎内からは映画『鉄道員』のものと思われる音楽が延々と流れてきていた。
しかし、駅舎には一歩も入らずに完全にスルー。
私、芸能関係にはまったくと言ってよいほど無関心であります。
コンビニでおにぎりを調達したり、身支度を整えたりして、実質的スタートは8時50分となった。

峠までは20km。
最初の10kmは平地で、落合を過ぎると傾斜がついてくる。
といっても平均すると2%もないので全然である。
国鉄旧狩勝線に併走しているのだから、傾斜が緩いのも当然か。
右に大きくカーブするといよいよ坂が急になる。
登坂車線の存在が、5%程度の坂道であることを教えてくれる。
しかし、それとて問題ではない。
ハンカチで汗を拭いながら走れるくらいの余裕はある。
で、2kmも登れば頂上だ。

9時50分、狩勝峠(644m)に到着。
スタートからわずか1時間であっさり攻略とは…。
著名な峠なだけに拍子抜けしてしまう。
これなら初心者でもピクニック気分で挑戦できよう。
期待していた頂上からの景色も霞んでいてイマイチであった。
最近ずっと好天なのが裏目に出ている。
軽く雨が降ってくれれば空気も澄んでくれるだろうに…。

峠を越えれば新得町だ。
TREK 4300に乗って10年。
初めて道東へ踏み入れる。
実に感慨深い。

遅咲きの桜を眺めながら束の間のダウンヒルを満喫。
ただし、注意すべき点がある。
車道外側線(白線)の外側にランブルストリップスが切られており、これを踏むとゴリゴリ、ブルブルする。
ドライバーには有益な設備でも、チャリダーにはトラップでしかない。
中途半端なところを走ると罠に嵌まることとなるので、ハンドル操作にはご用心。

行きがけで旧狩勝線ミュージアムへ立ち寄り、土木遺産カード『狩勝峠鉄道施設群』『狩勝信号場跡』をゲット。
どちらも旧狩勝線関係のものだが、認定年がバラバラのため連番ではない。
なお、後者は所在地が新得町となっている(カードにもそう書いてある)が、南富良野町が正解。
間違えてまっせ。

峠のお話はここまで。
後半のダムめぐりへ続く。

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大失態

2016年05月14日 | 輪行

輪行に初挑戦。
朝4時に起き、身支度を整え、5時49分の始発に間に合うように滝川駅に向かう。
風弱く快晴。
絶好のサイクリング日和となるはずだった。

愛車を解体して輪行バッグに詰める。
予習してきたので戸惑うこともない。
チャキチャキと作業を進め、さーてチャックを閉めますかね、という段階になって何かが目に付いた。
おっと、スタンドが付きっ放しだ。
これを外さないとバッグに入りきらないもんね。
…、…、工具がない!?(←南無)

最後の最後、この土壇場で4mmのアーレンキーがない。
5mmはあるけど、4mmがない。
フォークやブレーキシューやボトルケージに使う5mmはあるけど、スタンドを外すのに必要な4mmが…ない。
ぬおおおおおぉぉぉ。

工具を取りに戻るには30分は必要。
始発まであと20分。
間に合わない。
始発が無理なら2本目に乗れば良いのでは、というのは都会人の発想であろう。
なぜなら、次の列車は9時40分なのだ。
4時間もロスしては、輪行先で走る時間が無くなってしまう。

失意のうちに帰宅。
時刻はまだ6時。
普通に遠征に行ける時間帯ではあったが、気力をすべて失っており何もできず。
4時起きの反動で不貞寝する。

本件、4mmのアーレンキー云々の問題ではない。
スタンドを家で外してこなかったことに根本原因がある。
支払った授業料は大きかったが、いい勉強になりました。

コメント
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