この記事は『機動戦士ガンダム00』第22話 トランザムの後半部分の感想です。前半部分はその1をご覧下さい。
「ついに国連軍がトリニティに攻撃を行ったか…」
「ガンダムを倒す事で、世界がまとまっていく…」
「やはり、僕たちは滅び行くための存在…」
「これも、イオリア・シュヘンベルグの計画…」
ここまでは、今までのストーリー及び会話から読み取る事ができたソレスタル・ビーイングの掲げていた計画の一部若しくは過程でしょう。
「だとしたら!何のためにガンダムはある?戦争を根絶する機体がガンダムのはずだ。なのに…トリニティは戦火を拡大させ、国連軍まで。これがガンダムのする事なのか…?これが?!」
刹那の想いは、個人の思い込みも多分に含まれているでしょうが、今はこの刹那の純粋な戦争を根絶したいという想いが、事態を突破する上(あくまでトレミー組目線ですが)での原動力になりそうです。
「刹那。国連軍によるトリニティへの攻撃は紛争だ。武力介入を行う必要がある」
ティエリアでさえ忘れていますが、ロックオンのこの言葉こそが、最もこれまでのソレスタルビーイングらしい考えですね。相手の強さや、自分たちの状況など関係なく、そこに紛争があればどんな困難な譲許であっても武力介入を行う。
「ソレスタル・ビーイングに沈黙は許されない。そうだろ?刹那」
ここのところ、妙に悲観的で後ろ向きなアレルヤを尻目に刹那は一人ででも地球に降り立つ決意をします。
「俺は確かめたいんだ。ガンダムが…何のために在るのかを」
アレルヤ、ティエリアの絶望組を横目に、ラッセ、スメラギさんが刹那、ロックオンの吹っ切れ組に賛同。
ここへ来て、イオリアの存在や計画に縛られる事無く、自分たちの意思で初志である戦争根絶を行うという空気が生まれてきましたね。
強襲用コンテナにエクシアを搭載して地球へ向かう刹那とラッセ。
「行きたいなら、行ってもいいんだぜ。刹那が心配なんだろ?」
「貴方は愚かだ」
「あ?何だって?!」
何となくツンデレ化してきたティエリア(笑)
今まで感じた事のない感情を抱えて戸惑いながらも、彼も地球へ向かうのでしょう。
AEUの高軌道ステーションでは地球へ降下するGNアームズを察知します。
前回の願いを聞き入れてくれたかのように、帽子の中身を披露してくれるマネキン大佐(笑)
各陣営にとっては、トリニティとソレスタルビーイングは同義のようで、そういう意味ではトリニティはその役割(アレハンドロ目線)を十分果たしたと言えそうです。
そのトリニティの前に姿を現したのは、アリー・アル・サーシェス。
その意図が読めない為、ヨハンはネーナにスローネでの待機を命じます。
「何者だ?」
「アリー・アル・サーシェス。ご覧の通り傭兵だ。スポンサーからアンタらをどうにかしてくれと頼まれてな」
スポンサーというのは、普通に考えてアレハンドロでしょうね。
邪魔になったラグナ・ハーヴェイの殺害を命じたのも恐らく彼でしょう。
今回のビックリポイントその2。自らラグナを殺害した事を告げるのと同時にミハエルを一撃のもとに殺害するアリー。
いつかはその行いの報いを受けるとは思っていましたが、こういう形でしかもあっけなく死んでしまうとは驚きました。
「…ご臨終だ」
「貴様!!」
ソーマと同様に身体能力も高いであろうヨハンも百戦錬磨のアリーの前では赤子同然。その場で殺害するのは簡単でしょうが、戦い甲斐がないとスローネに乗せます。
そして、自らはツヴァイに乗り込み彼にとっての至福である戦闘を開始します。
本来はミハエル自身のバイオメトリクスがないと起動できないガンダムですが、アレハンドロの命により動いているアリーにとっては、その辺りも織り込み済のようで、ヴェーダによるパイロット登録の書き換えも瞬時に行われたようです。
もっと戦える場所と機体、これが彼の望みでありアレハンドロの思惑とも一致する部分なのでしょう。
当然、アレハンドロにとっては、丁度いい手駒程度なのでしょうが、今思えばアザディスタンの内戦は、アレハンドロによるマッチポンプの可能性が高く、あの場に第3勢力として介入していたアリーのバックには、既にアレハンドロがいたのかも知れません。
GN-Xの1機を割り当てられると思っていましたが、こういう形でアリーがガンダムを手にするとは思いませんでした。前回のコメントにも書かれていましたが、アリーらしいといえば、非常にらしいですね。
「何故だ?何故、私たちが?!」
「イケニエなんだとよ!」
「そんな事が!!」
ここのところ感じていた通りに、人間としては色々と欠けている所はありましたが、彼らも(彼もかな)また、戦争根絶という目的に対しては純粋だったようです。
その想いを利用され、必要がなくなった今、こうして葬られる彼らも、歪んだ欲望によって生み出された犠牲者なのかも知れませんね。
「馬鹿な…私たちはマイスターになる為に生み出され、その為に生きて…」
炉心を破壊されたアインは、GN粒子の華を咲かせて跡形もなく散りました。
「キレイなモンだな!GN粒子って奴は!!そうだろ?お嬢ちゃん!!」
元々、3人の中では一番戦闘能力の低いであろうネーナが、アリーに敵う筈もなく、あわや…というところでエクシアが登場。
ガンダム00は、単純な善と悪という構図にはなっていないので、敵対するグラハムやセルゲイも悪役には成り得ませんが、その中ではアリーという存在は、彼の言葉通りにプリミティブでストレートな悪を感じさせるキャラクターで、アレハンドロと比べても、とても魅力的な悪役ですね。
今のところ、刹那たちとアレハンドロが直接対峙していないので、余計にそう感じます。
刹那にとって、この世の中に神はいないと思う原因となったアリーが、今現在、刹那にとっての絶対であるガンダムに搭乗しているという事実が、彼を激しく混乱させます。
「レベル7クリア。ヴェーダを完全掌握しました」
「そうか…ついに」
今回のビックリポイントその3。ヴェーダを掌握した彼らの前に現れたのは、何とコールドスリープカプセルに入ったイオリア・シュヘンベルグその人でした。
「やはり居たか、イオリア・シュヘンベルグ。世界の変革見たさに、蘇る保障もないコールドスリープで眠りに就くとは。しかし、残念だが貴方は世界の変革を目にする事ができない…
貴方の求めた統一世界も、その抑止力であるソレスタル・ビーイングも、この私が引き継がせてもらう。そうだ…世界を変えるのはこの私、アレハンドロ・コーナーだ。ハッハッハッハ……」
そう言いながらイオリアが眠るカプセルに銃弾を打ち込むアレハンドロ。
人工冬眠技術は外伝『ガンダム00F』で874がフォンに施したように確立されているようですが、コールドスリープ技術は確立されないまま、後の世の技術革新を見越して眠りについたのでしょうか。
後のイオリアの言葉からは、あまり自らの復活を望んでいるようには思えませんでしたが…
もしかしたら、イオリアの周りの人間が施したクライオニクスなのかも知れませんね。
そして、イオリアが望んだとされる統一世界。世界制服とは、やはりニュアンスが少し違うように感じます。
アレハンドロが望んでいるのは、自らをその中心に据えた全てが自分の意のままになる世界でしょうが、イオリアの考えていた統一世界というのは、恐らく国家という垣根を越えた世界を一つとするコミュニティなのでしょう。
似ているようでその2つは大きく異なります。
アレハンドロがどこまでその計画について知り得ているかは分かりませんが、彼が抑止力だというソレスタル・ビーイングは、その過程で一時的にそういう側面を持つとは思いますが、未来永劫に強大な力の抑止によって治められる世界をイオリア及びその意志を継ぐ者たちが望んでいるとはあまり思えません。
こちらにも以前書きましたが、やはりイオリアの望む統一世界には、人類のレベルが問われるようです。
ここでいう人類のレベルとは、国家やそれぞれの枠組みに囚われず、世界を一つとして考えられる認識力とかコミュニケーション力のようなもので、決して知能や学力、身体能力、ましてや脳波で武器をコントロールできる力ではないでしょう。
現在の我々では、学校や職場でのイジメ問題や、模範とされるべき政治家も政党の壁も越えられずお互いが足を引っ張り合っているようなレベルなので、イオリアの描いている人類のレベルとは程遠いでしょうね(笑)
そして、アレハンドロの凶行を機としたように、ヴェーダのシステムが切り替わり、イオリアの映像が彼らの前に現れます。
『この場所に、悪意を以って現れたという事は、残念ながら私の求めていた世界にはならなかったようだ』
「…イオリア・シュヘンベルグ!」
「システムトラップ…」
映像的にはアレハンドロがイオリアのカプセルを撃った事が悪意と見なされたように感じますが、そんなピンポイントな状況に対するトラップを数百年前に仕掛けているとは思えないので、やはりヴェーダへの(正規の手段ではない)侵入が契機となっているのでしょう。その方が自然に感じます。
『人間は今だ愚かで、戦いを好み、世界を破滅に導こうとしている……』
イオリアの言葉を象徴するかのように戦うアリーと刹那。
「貴様のような男が、ガンダムに乗るなど!」
「テメェの許可がいるのかよ!!」
『だが…私はまだ人類を信じ、力を託してみようと思う』
「ガンダム…こいつはとんでねぇ兵器だ。戦争のし甲斐がある…テメェのガンダムもその為にあるんだろ!!」
「違う!絶対に違う!俺のガンダムは!!」
『人類は………変わらなければならないのだから』
イオリアの宣言と共に、エクシアのGNドライブが発光し、機体各所に赤い走査線が走り、その機体も赤く輝き始めます。
「何?どこだ?!何だ…あの動きは。そこか!!」
残像を残し、アリーの射撃をことごとくかわすエクシアの超機動。
「何……アレ?!」
エクシアの変貌を見上げるネーナ。
『GNドライブを有する者たちよ。君たちが私の意志を継ぐ者なのかは分からない……
だが、私は最後の希望を、GNドライブの全能力を君たちに託したい。君たちが真の平和を勝ち取るため、戦争根絶の為に戦い続ける事を祈る。ソレスタル・ビーイングの為ではなく、君たちの意志で、ガンダムと共に…』
イオリアの意志を、プトレマイオスにいる全てのクルーも見届けます。
イオリアによって語られる言葉は、折しも刹那やロックオンを先頭に彼らが始めようとしている事でもあります。
発現した超常の能力で、アリーの駆るスローネ・ツヴァイの戦闘力をことごとく奪ったエクシア。各部を光らせたエクシアは鬼神のようでもあります。
「トランザム…システム?これが、トランザム?!」
TRANS-AMでトランザム。このトランザムモードのエクシア登場が今回のビックリポイントその4…
のはずでしたが、前回レビューでそれを匂わすコメントをいただき、迂闊にも検索してしまったら、割りと周知の事実だったようです。
う~ん…ヘタこいた(笑)
まぁ、それでも赤い光を発しながら、画面の中で動き回るエクシアにはビックリさせられました。
これでまたGNドライブの謎が深まりましたね。
あれは単に出力のリミッターを外して高出力になったというだけでは説明できない動きでしょうからね。
重力、空力、慣性、運動エネルギー等々、様々な物理法則を無視したその動き(元々そうですが…)は、スーパーサイヤ人のようでした(笑)
エクシアがその力の全てを解放していないというのは薄々感じていましたが(それがGNアームズのキットに付属するエクシアの情報が伏せられている理由とも)、その力の発現は0ガンダムやスローネのような光の翼によるものかと思っていたので、まさかこう来るとは思っても見ませんでした。
模型的にどのように再現してみようかと、今からアイデアが溢れてきてワクテカです♪
今回は、正に予想のナナメ上を行くストーリーと演出で、だからこそ、ガンダム00は楽しいんだなと改めて実感しました。
そうそう、エンディングでティエリアとアレルヤが作っているのはカレーだそうです(マヂデ?)
世界を、人の意識を変えたかった
だが、その想いに反して今は叫ぶ
次回『世界を止めて』
絶え間ない慟哭が、漆黒の宇宙に木霊する
その機体はともかく、AEUの制服を着たアリーがセルゲイに敬礼しているので、戦う場所は国連軍に求めたようですね。
ナレーションのセリフからは、終盤に向けて多くの命が失われる展開になるのかなと感じます。
ガンダム00も残すところ3話で一旦その幕を閉じようとしています。
誰が生き残り第2部へ引き継ぐのかまったく分かりませんが、半年間見続けて良かった…そして第2部も楽しみだと思えるエンディングを期待しています。
「破壊による、再生が始まる―」
番組開始時点で掲げられたスローガンのように…
「ついに国連軍がトリニティに攻撃を行ったか…」
「ガンダムを倒す事で、世界がまとまっていく…」
「やはり、僕たちは滅び行くための存在…」
「これも、イオリア・シュヘンベルグの計画…」
ここまでは、今までのストーリー及び会話から読み取る事ができたソレスタル・ビーイングの掲げていた計画の一部若しくは過程でしょう。
「だとしたら!何のためにガンダムはある?戦争を根絶する機体がガンダムのはずだ。なのに…トリニティは戦火を拡大させ、国連軍まで。これがガンダムのする事なのか…?これが?!」
刹那の想いは、個人の思い込みも多分に含まれているでしょうが、今はこの刹那の純粋な戦争を根絶したいという想いが、事態を突破する上(あくまでトレミー組目線ですが)での原動力になりそうです。
「刹那。国連軍によるトリニティへの攻撃は紛争だ。武力介入を行う必要がある」
ティエリアでさえ忘れていますが、ロックオンのこの言葉こそが、最もこれまでのソレスタルビーイングらしい考えですね。相手の強さや、自分たちの状況など関係なく、そこに紛争があればどんな困難な譲許であっても武力介入を行う。
「ソレスタル・ビーイングに沈黙は許されない。そうだろ?刹那」
ここのところ、妙に悲観的で後ろ向きなアレルヤを尻目に刹那は一人ででも地球に降り立つ決意をします。
「俺は確かめたいんだ。ガンダムが…何のために在るのかを」
アレルヤ、ティエリアの絶望組を横目に、ラッセ、スメラギさんが刹那、ロックオンの吹っ切れ組に賛同。
ここへ来て、イオリアの存在や計画に縛られる事無く、自分たちの意思で初志である戦争根絶を行うという空気が生まれてきましたね。
強襲用コンテナにエクシアを搭載して地球へ向かう刹那とラッセ。
「行きたいなら、行ってもいいんだぜ。刹那が心配なんだろ?」
「貴方は愚かだ」
「あ?何だって?!」
何となくツンデレ化してきたティエリア(笑)
今まで感じた事のない感情を抱えて戸惑いながらも、彼も地球へ向かうのでしょう。
AEUの高軌道ステーションでは地球へ降下するGNアームズを察知します。
前回の願いを聞き入れてくれたかのように、帽子の中身を披露してくれるマネキン大佐(笑)
各陣営にとっては、トリニティとソレスタルビーイングは同義のようで、そういう意味ではトリニティはその役割(アレハンドロ目線)を十分果たしたと言えそうです。
そのトリニティの前に姿を現したのは、アリー・アル・サーシェス。
その意図が読めない為、ヨハンはネーナにスローネでの待機を命じます。
「何者だ?」
「アリー・アル・サーシェス。ご覧の通り傭兵だ。スポンサーからアンタらをどうにかしてくれと頼まれてな」
スポンサーというのは、普通に考えてアレハンドロでしょうね。
邪魔になったラグナ・ハーヴェイの殺害を命じたのも恐らく彼でしょう。
今回のビックリポイントその2。自らラグナを殺害した事を告げるのと同時にミハエルを一撃のもとに殺害するアリー。
いつかはその行いの報いを受けるとは思っていましたが、こういう形でしかもあっけなく死んでしまうとは驚きました。
「…ご臨終だ」
「貴様!!」
ソーマと同様に身体能力も高いであろうヨハンも百戦錬磨のアリーの前では赤子同然。その場で殺害するのは簡単でしょうが、戦い甲斐がないとスローネに乗せます。
そして、自らはツヴァイに乗り込み彼にとっての至福である戦闘を開始します。
本来はミハエル自身のバイオメトリクスがないと起動できないガンダムですが、アレハンドロの命により動いているアリーにとっては、その辺りも織り込み済のようで、ヴェーダによるパイロット登録の書き換えも瞬時に行われたようです。
もっと戦える場所と機体、これが彼の望みでありアレハンドロの思惑とも一致する部分なのでしょう。
当然、アレハンドロにとっては、丁度いい手駒程度なのでしょうが、今思えばアザディスタンの内戦は、アレハンドロによるマッチポンプの可能性が高く、あの場に第3勢力として介入していたアリーのバックには、既にアレハンドロがいたのかも知れません。
GN-Xの1機を割り当てられると思っていましたが、こういう形でアリーがガンダムを手にするとは思いませんでした。前回のコメントにも書かれていましたが、アリーらしいといえば、非常にらしいですね。
「何故だ?何故、私たちが?!」
「イケニエなんだとよ!」
「そんな事が!!」
ここのところ感じていた通りに、人間としては色々と欠けている所はありましたが、彼らも(彼もかな)また、戦争根絶という目的に対しては純粋だったようです。
その想いを利用され、必要がなくなった今、こうして葬られる彼らも、歪んだ欲望によって生み出された犠牲者なのかも知れませんね。
「馬鹿な…私たちはマイスターになる為に生み出され、その為に生きて…」
炉心を破壊されたアインは、GN粒子の華を咲かせて跡形もなく散りました。
「キレイなモンだな!GN粒子って奴は!!そうだろ?お嬢ちゃん!!」
元々、3人の中では一番戦闘能力の低いであろうネーナが、アリーに敵う筈もなく、あわや…というところでエクシアが登場。
ガンダム00は、単純な善と悪という構図にはなっていないので、敵対するグラハムやセルゲイも悪役には成り得ませんが、その中ではアリーという存在は、彼の言葉通りにプリミティブでストレートな悪を感じさせるキャラクターで、アレハンドロと比べても、とても魅力的な悪役ですね。
今のところ、刹那たちとアレハンドロが直接対峙していないので、余計にそう感じます。
刹那にとって、この世の中に神はいないと思う原因となったアリーが、今現在、刹那にとっての絶対であるガンダムに搭乗しているという事実が、彼を激しく混乱させます。
「レベル7クリア。ヴェーダを完全掌握しました」
「そうか…ついに」
今回のビックリポイントその3。ヴェーダを掌握した彼らの前に現れたのは、何とコールドスリープカプセルに入ったイオリア・シュヘンベルグその人でした。
「やはり居たか、イオリア・シュヘンベルグ。世界の変革見たさに、蘇る保障もないコールドスリープで眠りに就くとは。しかし、残念だが貴方は世界の変革を目にする事ができない…
貴方の求めた統一世界も、その抑止力であるソレスタル・ビーイングも、この私が引き継がせてもらう。そうだ…世界を変えるのはこの私、アレハンドロ・コーナーだ。ハッハッハッハ……」
そう言いながらイオリアが眠るカプセルに銃弾を打ち込むアレハンドロ。
人工冬眠技術は外伝『ガンダム00F』で874がフォンに施したように確立されているようですが、コールドスリープ技術は確立されないまま、後の世の技術革新を見越して眠りについたのでしょうか。
後のイオリアの言葉からは、あまり自らの復活を望んでいるようには思えませんでしたが…
もしかしたら、イオリアの周りの人間が施したクライオニクスなのかも知れませんね。
そして、イオリアが望んだとされる統一世界。世界制服とは、やはりニュアンスが少し違うように感じます。
アレハンドロが望んでいるのは、自らをその中心に据えた全てが自分の意のままになる世界でしょうが、イオリアの考えていた統一世界というのは、恐らく国家という垣根を越えた世界を一つとするコミュニティなのでしょう。
似ているようでその2つは大きく異なります。
アレハンドロがどこまでその計画について知り得ているかは分かりませんが、彼が抑止力だというソレスタル・ビーイングは、その過程で一時的にそういう側面を持つとは思いますが、未来永劫に強大な力の抑止によって治められる世界をイオリア及びその意志を継ぐ者たちが望んでいるとはあまり思えません。
こちらにも以前書きましたが、やはりイオリアの望む統一世界には、人類のレベルが問われるようです。
ここでいう人類のレベルとは、国家やそれぞれの枠組みに囚われず、世界を一つとして考えられる認識力とかコミュニケーション力のようなもので、決して知能や学力、身体能力、ましてや脳波で武器をコントロールできる力ではないでしょう。
現在の我々では、学校や職場でのイジメ問題や、模範とされるべき政治家も政党の壁も越えられずお互いが足を引っ張り合っているようなレベルなので、イオリアの描いている人類のレベルとは程遠いでしょうね(笑)
そして、アレハンドロの凶行を機としたように、ヴェーダのシステムが切り替わり、イオリアの映像が彼らの前に現れます。
『この場所に、悪意を以って現れたという事は、残念ながら私の求めていた世界にはならなかったようだ』
「…イオリア・シュヘンベルグ!」
「システムトラップ…」
映像的にはアレハンドロがイオリアのカプセルを撃った事が悪意と見なされたように感じますが、そんなピンポイントな状況に対するトラップを数百年前に仕掛けているとは思えないので、やはりヴェーダへの(正規の手段ではない)侵入が契機となっているのでしょう。その方が自然に感じます。
『人間は今だ愚かで、戦いを好み、世界を破滅に導こうとしている……』
イオリアの言葉を象徴するかのように戦うアリーと刹那。
「貴様のような男が、ガンダムに乗るなど!」
「テメェの許可がいるのかよ!!」
『だが…私はまだ人類を信じ、力を託してみようと思う』
「ガンダム…こいつはとんでねぇ兵器だ。戦争のし甲斐がある…テメェのガンダムもその為にあるんだろ!!」
「違う!絶対に違う!俺のガンダムは!!」
『人類は………変わらなければならないのだから』
イオリアの宣言と共に、エクシアのGNドライブが発光し、機体各所に赤い走査線が走り、その機体も赤く輝き始めます。
「何?どこだ?!何だ…あの動きは。そこか!!」
残像を残し、アリーの射撃をことごとくかわすエクシアの超機動。
「何……アレ?!」
エクシアの変貌を見上げるネーナ。
『GNドライブを有する者たちよ。君たちが私の意志を継ぐ者なのかは分からない……
だが、私は最後の希望を、GNドライブの全能力を君たちに託したい。君たちが真の平和を勝ち取るため、戦争根絶の為に戦い続ける事を祈る。ソレスタル・ビーイングの為ではなく、君たちの意志で、ガンダムと共に…』
イオリアの意志を、プトレマイオスにいる全てのクルーも見届けます。
イオリアによって語られる言葉は、折しも刹那やロックオンを先頭に彼らが始めようとしている事でもあります。
発現した超常の能力で、アリーの駆るスローネ・ツヴァイの戦闘力をことごとく奪ったエクシア。各部を光らせたエクシアは鬼神のようでもあります。
「トランザム…システム?これが、トランザム?!」
TRANS-AMでトランザム。このトランザムモードのエクシア登場が今回のビックリポイントその4…
のはずでしたが、前回レビューでそれを匂わすコメントをいただき、迂闊にも検索してしまったら、割りと周知の事実だったようです。
う~ん…ヘタこいた(笑)
まぁ、それでも赤い光を発しながら、画面の中で動き回るエクシアにはビックリさせられました。
これでまたGNドライブの謎が深まりましたね。
あれは単に出力のリミッターを外して高出力になったというだけでは説明できない動きでしょうからね。
重力、空力、慣性、運動エネルギー等々、様々な物理法則を無視したその動き(元々そうですが…)は、スーパーサイヤ人のようでした(笑)
エクシアがその力の全てを解放していないというのは薄々感じていましたが(それがGNアームズのキットに付属するエクシアの情報が伏せられている理由とも)、その力の発現は0ガンダムやスローネのような光の翼によるものかと思っていたので、まさかこう来るとは思っても見ませんでした。
模型的にどのように再現してみようかと、今からアイデアが溢れてきてワクテカです♪
今回は、正に予想のナナメ上を行くストーリーと演出で、だからこそ、ガンダム00は楽しいんだなと改めて実感しました。
そうそう、エンディングでティエリアとアレルヤが作っているのはカレーだそうです(マヂデ?)
世界を、人の意識を変えたかった
だが、その想いに反して今は叫ぶ
次回『世界を止めて』
絶え間ない慟哭が、漆黒の宇宙に木霊する
その機体はともかく、AEUの制服を着たアリーがセルゲイに敬礼しているので、戦う場所は国連軍に求めたようですね。
ナレーションのセリフからは、終盤に向けて多くの命が失われる展開になるのかなと感じます。
ガンダム00も残すところ3話で一旦その幕を閉じようとしています。
誰が生き残り第2部へ引き継ぐのかまったく分かりませんが、半年間見続けて良かった…そして第2部も楽しみだと思えるエンディングを期待しています。
「破壊による、再生が始まる―」
番組開始時点で掲げられたスローガンのように…
ツヴァイですよ。(最後の方、ドライってなってますよ)
イオリアのカプセルですが~、私は見たとおりに、
カプセルへの銃撃=悪意というトラップだと思います。
それまでは、リボンズがうまくヴェーダを掌握して行ったのでしょうが、
レベル7を掌握して、全てを手中にしたと、
慢心したアレハンドロが、カプセルを銃撃、
最後の最後で、CBを手中に収める事に失敗したと。
トランザムシステムの発動と同時に、
ヴェーダは活動を停止したのではないかと思います。
アレハンドロらにすれば、ヴェーダの掌握=CBの掌握への近道でしょうから~
アニメ誌にも、得たモノよりも、失ったモノが大きいと有りましたし(NGだったら御免なさい)
しかし、アリーのツヴァイ、よくセルゲイが受け入れますねぇ~
(まぁ、AEUの外人部隊のヤツが奪ったと来たんだから、OKなんですかねぇ?)
あの機動はF91(と、クロスボーンガンダム)の分身を彷彿とさせるもので格好良いですね。
あの色はやはり、物理法則をある程度無視するGN粒子の定着を強化した結果、とかなのかもしれませんね。
「感情を持ってしまった」トライアル担当者が実在する以上、(トライアルシステムを発動させないと言う)危険性を考慮して「封印」がされていた、と言うことなのでしょうか。
シュヘンベルグ卿のトラップ関連ですが、少々疑問が。
もし不正侵入を感知できるヴェーダと、システムを掌握できるリボンズが対峙してあの状況になったら、「ほとんど乗っ取られてから予定通りの最後っ屁をかますシステム」か「実はほとんど相手の予想程度の掌握しかできない人」と言うことに…
やはりポイントはカプセルの意味ではないでしょうか。
CB関係者にとって、全てが終わるまであのポッドに用事は無いはずです。と言うか、登場人物は軒並み用事が無い代物です。
ポッドへの攻撃を含めて「わざわざカプセルを露出させたにも関わらず、不自然な行動をする」、例えば蘇生作業をしない、など。
そうした行動をキーにすれば、独立したシステムからコマンド発信くらいはできるのではないでしょうか?
乗っ取られても、「機能開放のコマンド発信」に限定し、ガンダムが無条件で受け付けるコマンドをそれ1つにすれば問題ないわけですし。
マヌケを引っ掛けるブービートラップとは、疑心暗鬼になるくらい疑わなければ見抜けないものだそうです(て言うかそれを誘う目的の物だそうで)。
この1件に関しては、私なりの考えをまとめて見たので、よろしければご覧頂き、意見を頂ければ、と思ったりしています(宣伝w)。
難しい内容なのに、無粋なケチを付けて申し訳ありません。
それでは、失礼します。
HGの特別仕様エクシアはトランザムモードで決まりですかね?
倉庫で誰知られる事なくみんな赤くなってるのかな。
僕の中での謎はいつからサーシェスとアレハンドロが繋ったって事ですかね…1クールではそんな描写は無いし少し出てきて無い間にラグナに接触してるし…
絹江姉さんに情報提供した兵士殺ったのもサーシェスなんですかねぇ…?
トランザムモードはなんかユニコーンのデストロイモードとF91のフェイスオープン時を足した感じがしました(笑
そしてサジ君…本当に危険な感じがしますね…ルイスが側に居てあげれば良いのだけどそのルイスも…後3話でどうなるのやら!?
今回、初めてツヴァイの顔のアップを見て、「ZZ?」と思ってしまいました。いろいろな時代のデザインが混在していて、それだけでもお腹いっぱいのアニメですね。
ところで、ひとつ疑問に思ったことが。
スローネを造ったのが、アレハンドロなのか、彼にそそのかされたラグナなのか、どちらにせよ、もしアレハンドロが噛んでいるなら、ヴェーダを掌握しなくても、ツヴァイのパイロット登録の書き換えは可能なのでは...元々、アリーのような人間に明け渡す予定だったのなら、なおさらスローネにそのようなプログラムを組み込んでおくはずなのでは、と考えてしまいます。あくまで、想像の域ですが...
それでもあえてというなら、12G(あるいはそれ以上)に耐えるための慣性制御機関と捉えるとどうでしょうか?Gの軽減といった方が適切でしょうか。
フラッグとしての特徴を維持したまま、粒子消費とパイロットの吐血は抑えられそうです。
エイフマン教授の秘蔵っ子カタギリが、量産化するためのデータ収集とかいってゴリ押ししたら通りそうな気がしました(笑)
今回もいい感じで絶望させてもらいました、ティエリアは自分自身に絶望してましたが・・・・
本編について言いたい事はいつも通り艦長が的確に述べていますので今回は「人として軸がぶれているキャラ」を独断と偏見で挙げさせていただきます。
1、ノリスケ(アレハンドロ)
2、ひろし(サーシェス)
3、中華おっぱい(わんりゅうみん)
あれ、以外に少ないんですね?トリニティも前回までなら入ってましたが、結局彼等もいい様に利用されただけなので除外しました、逆に彼等の死(ネーナは生きてますが)でアレハンドロとサーシェスの軸ぶれ度が上がりましたけど。
あとはグラハムのGNドライヴ搭載型魔改造フラッグに期待してます、GNドライヴを積んでもフラッグはフラッグです、今度は神をも凌駕して欲しいですね。
注:「人として軸がぶれている」とは、神谷浩史さん主演のアニメ「さよなら絶望先生」の主題歌です、歌っているのは鬼才大槻ケンヂ氏と絶望少女(の声優さん)達であります。
まだ観ていない方は是非観て下さい、神谷さんの絶望っぷりが悶絶するほど最高ですから。
次回も激しく絶望するぞ!
ご指摘ありがとうございました。誤記は訂正させていただきました。慌てて更新するとダメですねぇ…
トラップについては、というか記事そのものが私個人の視聴感想なので、全部が全部皆様の好みに仕上がるとも限りませんので、その辺は笑って読み飛ばしてください(笑)
自分にとっては、個人的な恨みでイオリアの死体(あえてこう書きます)に無駄な銃撃を加える事で人類のレベルを量っているとは、初見の段階では思えなかったという事です。
>百期扇さん
トラップについてはM2さんへのコメントに書かせていただいたのと重複するのですが「実はほとんど相手の予想程度の掌握しかできない人」これがリボンズの事なら、自分がリボンズについて感じた印象とほぼ同じです。
カプセルについてはイオリア本人の意思なのか、外野の意思なのか判断つかないので、それがキーになっているかどうかも判別つかないのですが、ヴェーダが外部の人間に乗っ取られた場合には、GNドライブを有している者に後の全てを託す。
これがイオリアのメッセージにもある、CBに捉われずに自らの意思で戦争根絶を目指せという事かなと。
そういう意味では、「ほとんど乗っ取られてから予定通りの最後っ屁をかますシステム」とも言えますね(笑)
全ての方に対するコメントに言える事ですが、自分がここに書けるのは、自分の書いた記事についての補足説明だけで、それがオフィシャル的な正解かどうかはまったく別の話なのでどうかご了承下さい。
>ジャアさん
あそこで人類に絶望して裁きの鉄槌をという展開もあったかも知れませんが、GNドライブを有する者、ガンダムマイスターに選ばれた者に全てを託すという選択肢を最後の緊急避難に選んだイオリアの心が感じられるシーンでしたね。
完成見本はまだ見ていませんが、特別版のエクシアはほぼ間違いなくトランザムモードでしょうね。
>ぬこさん
光ってた…かどうかは分かりませんが(笑)
エクシアという個体に施された物ではなく、あくまで正規のGNドライブを搭載している全てのガンダムが発動できるのではないかと思います。
>YUさん
これは謎ですよね。
本文中にも書きましたが、接点がありそうなのはアザディスタンでの一件ですが、アレハンドロ経由でラグナに接触したのか、その逆なのかはよく分かりません。
アリーには、自分の欲求を満たしてくれるモノに対する嗅覚が備わっているのでしょうね。
>153さん
何度も脚を運ばせてすみませんでした。
あくまで個人的な考察ですが、スローネの建造自体はラグナが中心となって行われたのではないかと。
但し、元になるGNドライブ周辺に関する情報はアレハンドロからの提供がなければできませんよね。
パイロット認証の書き換えについては、一旦はヴェーダの配下に収まっているので、やはりヴェーダを通してと思うのですが、月にある本体を掌握するまでもなく、以前から一部データを改ざんしたり、トライアルシステムを解除したりしていたので、さほど難しい事ではないように感じます。
>ナギさん
フラッグへのGNドライブ搭載については色々と疑問に思うところもありますが、そんな事をいってもキリがないので、どのような姿に生まれ変わるか自分も楽しみにしています。
GN-Xの動きと中のパイロットの様子を見ていると、仰る通りのGの軽減という効果は見込めそうですね。量産化するためのデータ収集というのは納得です。GNドライブの技術を利用した自国開発のMSは必須でしょうね。
>糸色望(いとしきのぞむ、本当はパエリア)さん
いつも見ていただいてありがとうございます。
パエリアさんだけという訳ではなく、コメントをいただくのはありがたい事ですが、個人的なご意見を発信するのは、ここじゃななくて相応しいところが他にあるのではないかと思います。
◆
ここで改めて皆様に申し上げたいのですが、このブログ及びそれに付随するコメント欄は『ガンダム00を語るスレ』ではありません。
内容は、私個人が番組を見て感じた事を書き記しているだけなので、ご自身の意見を主張したいという場合は、ご自身のブログ等で展開していただくか、それに相応しい場所でお願いします。
記事に関するご質問は私の分かる範囲でお答えさせていただきますが、あくまで私はこう思っていますというだけで、オフィシャル的な回答を示すというものではありませんので、その辺りはどうかご理解いただけると幸いです。
皆さんとてもご丁寧で、荒れている訳では決してないのですが、根本の主旨の部分が伝わっていないのかなと感じましたので、あえて書かせていただきました。
小うるさいジジィですみません。
確かに例え荒らしではなくても、コメントが艦長の主旨から外れていればそれは指摘されてしかるべきモノです、ここは「白い彗星の艦長のひとり言」という彗星艦長のブログなのですから。
特に最近の自分のコメントは絶望先生ネタが多かったので明らかに主旨から外れていましたね、わざわざ御指摘ありがとうございました。
こういう言い方は変でしょうけど、今後また方向を間違えたら指摘して下さい。
勿論そうならない様に気をつけますが、どうかよろしくお願いします。