『Welcomeのぶ・ろ・ぐ』A recluse in Manila

隠遁オヤジは今日もまた桜散る散る日本と陽はまた昇るマニラにて世の無常を嘆きつつ、後は野となれ山となれ。

今だから笑える思い出2(女性じゃなくて女装だったの?)

2014年08月28日 | 岐阜県、東海地方
前回書きましたような同行作戦では、エージェントの人脈の他に、外部からの問い合わせをしてきた先に対して(鮎の選定のために)エージェントと同行することもありました。
いわゆる世間で言うところの公序良俗に違反している場合がありますから一応警戒しなければなりません。

新しいエージェント(こちらも女性でした)に経験を積んでもらうように、特にプレゼン能力を付けてもらう目的で、一緒に問い合わせ客宅に同行しました。
電話で受け付けたのですが、「夜の8時頃に来て欲しい。」とのこと。まずこんな遅い時間に来てほしいというあたりから奇妙と言えば奇妙です。
あちら側の住人だったら、そそくさと帰れば良いだけですから。
まずは「実地研修」だということで、とりあえず先方に行きました。

マンションについてチャイムを鳴らします。
インターフォンから小声で「どうぞ」
「失礼します」と玄関を開けましたが、玄関だけではなく、奥の方も暗いのです。
(「あれれれ、なんかまずいかな、、、」)なんとなく不気味です。
エージェントと顔を合わせて首を傾げたそのとき、

消え入るような声で「どうぞ」。
(「あれ、女性の方かな?聞いてないな。まあいいか。」)

奥に入りますと、薄明かりの中、ソファに座っているのは女性でした。
美しい感じの、、しかも、ミニスカートですよ。
(「なんだか思わぬ展開だけど、あぁよかった、女性エージェントを連れてきて」)小生、ほっと胸を撫で下ろします。

「あ、あの、少し暗いようですが、、」
と暗に電気を明るくして欲しい旨を伝えようしましたら、

「このままでどうぞ、お願いします」
(「ひょっとして、どこかお悪いのかな??」)

名刺交換(といってもこちらが一方的に名刺を出しただけですが)して、ソファに座ります。
よく見ると、、、、

(「あれ??いや、まて、、、でも、、そんなはずは、、」)

男性が女性の格好をしている、今で言うところの女装者です。
(「エージェントと一緒で良かった!」)
こういう人がいることは知っていましたので、腰を抜かすような驚きではありませんでしたが、、、。
まさか自分がこういう形で実際に会うとは思ってもみませんでした。

電気は薄暗いままでと言われるので、薄暗い中で3人がソファに座るなか、説明などはエージェントにやってもらい、小生はこのお方の表情やら受け答えを見なければなりません。
実に奇妙な構図ですね。暗い中、プレゼンをするなんて。だいいち、こんな中で説明するエージェントも気の毒、、。でも、張り切ってやってました。

しかし、、暗い中では、男性か女性かの見分けがつかないものですね。
おもわず、、間違えてしまいそう、、。

自分から何か言うまでは、相手に余計なことを聞くまいと、暗黙のうちにエージェントと小生の中では無言の合意がなされていたようです。

しばらくして、
「びっくりされたでしょ?」
男性といえば男性の、しかし、女性の声にも聞こえる柔らかで優しい声でした。
「今日のところは、暗い中でごめんなさい」

「いいんです、いいんです、はい、はは、ははは」(小生)

うちの会社に連絡をしてきたことや、小生たちの態度で、どうやら信用できそうだと判断してくれたとのこと。
自分は性別と心が違う(同一性障害という名前で今でこそ知られるようになりましたが、当時はあまり知られていなかった)などなど、これまでの経緯などを簡単ではありますが話してくれました。
話を聞きながら、小生は「はぁ、はい、ほう、なるほど」などといいながら頷いていましたが、エージェントは興味を持ったようで、「えぇ、わかります。そうですね。」などと言ってます。
二人のうなずきには同じ肯定でも認識度においては大きな差があったと思います。
あぁ、さすが女性だなぁとエージェントに感心したのは、化粧関連の話題を切り出したら、相手も水を得た魚のように会話が弾むじゃないですか。
訪問したときから包まれていた、何とも言えぬ暗い雲間に(本当にくらい部屋と暗い雰囲気でした)一条の光が差し込み、やがて明るくなるような、そんな感じです。
やれファウンデーションのノリがどうだとか、コンシールがどうだとか、、。小生には分からない世界の話で盛り上がっていました。
これで相手のガードがすーっと下がりました。
これは女性ならではの心遣いです。

帰りにエージェントと「本日の反省会」(=別名コーヒータイムです)をしましたが、彼女は、部屋に入ってそのかたを見た瞬間、すぐに分かったそうです。
後日、再度お邪魔することになったのですが、小生はエージェントにその後のことは委ねました。

以後、普段は縁のない人々、例えば、ニューハーフと言われる人や、風俗嬢、AV撮影経験したことのある女性、あ、そうそう、『SMプレイの調教師を育成指導者』と称する人(はじめてそういう仕事があると知りました)にもお目にかかりました。
また、前職時代のお客様(奥様達)からお誘い電話があったり、、、
長くなりますから、やめておきましょう。

ともあれ、滅多に経験できない経験をさせてもらったのもこの時期でした。
仕事自体は高い生産性を求められましたので、きつかったことはきつかったですが、その分充実していました。

二度と戻らぬ黄金の日々でした。


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