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だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

最後まで観ないとわからないけど、最後まで観るとさらにわからない『くれなずめ』

2021年05月13日 20時39分57秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:58/86
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ヒューマンドラマ
青春
佐々木、イン、マイマイン

【あらすじ】
優柔不断だが心優しい吉尾(成田凌)。
劇団を主宰する欽一(高良健吾)と役者の明石(若葉竜也)。
既婚者となったソース(浜野謙太)。
会社員で後輩気質の大成(藤原季節)。
唯一地元に残ってネジ工場で働くネジ(目次立樹)。

高校時代の帰宅部仲間がアラサーを迎えた今、
久しぶりに友人の結婚式で再会。
満を辞して用意した余興は、
かつて文化祭で披露した赤フンダンス。
赤いフンドシ一丁で踊る。

そして迎えた披露宴。
まさかのだだスベりで終わった。
こんな気持ちのまま、二次会までは3時間。
長い、長すぎる。

そして誰からともなく、
学生時代に思いをはせる。
でも思い出すのは、
しょーもないことばかり。

「それにしても吉尾、お前ほんとに変わってねーよな。
 なんでそんなに変わらねーんだ?まいっか、どうでも。」

そう、僕らは認めなかった、
ある日突然、友人が死んだことを─。

【感想】
個人的には、親近感わく設定だった。
なぜなら、僕も大学時代のゼミの同期の結婚式では、
赤フンで踊るし、
なんなら一度だだすべったこともあるので(笑)

内容としては、
亡くなった友人を軸に話が進んでいくので、
昨年公開された『佐々木、イン、マイマイン』
に似た雰囲気の映画かなと。
同じ藤原季節が出ているから余計にそう感じる(笑)

男同士の友情。
しょーもないノリ。
昔を懐かしむおっさんになった仲間たち。
あー、これこれ。
この感じ。

30代ってそういう年頃なのかね。
60歳を過ぎて、
学生時代を懐かしむっていうのはあまり見ない気がする。

仕事も板についてきて、
人によっては結婚もして、
子供も生まれて、
ライフステージが変わる頃。
現実的なことが増え、
楽しいことばかりじゃない。
そんなときふと、
何も考えずはしゃいでた昔を思い出す。
あのときの些細な日常は、
今となっては映画や小説に出てくるような
ファンタジーの世界になり替わる。

こういう懐古的な行為というか現象自体に
共感を得る人は少なくないだろうなー。
こういうのがおっさんの青春なのかもしれない。
昔を懐かしむということが。
歳を取りすぎると、
ただの思い出になるけれど、
30代だと手を伸ばせば戻ってくるんじゃなかろうか
って思える絶妙な年頃。

こういう、何か目的があるわけでもなく、
難題を乗り越えるわけでもないんだけど、
誰もが感じるであろうアンニュイな部分、
モヤッとした部分を描くのが上手だなと思った。

松居大悟監督と今泉力哉監督は、
30代らへんの人たちが抱える、
心の中にある言葉では言い表しづらいものを、
作品とそこに生きる登場人物を通じて、
観客といっしょに体験していく作品が多い印象。
同世代の身としては、
自分を見ているようで気恥ずかしく感じる部分もある(笑)

役者さんの演技もよかった。
特にメイン6人よりも、
ジャイアン感しかない城田優と、
男勝りすぎる前田敦子のキャラクターの方が印象的だったなー。
終盤、畑で感情をむき出しにしている若葉竜也の演技にも泣いたわ。

いい映画だったけど、
個人的な順位があまり高くないのは理由がある。

前半は内輪ネタが多いから、
第三者から観ると置いてけぼり感あるんだよね。
他人の内輪ネタほど冷めた目で見てしまう
僕の性格ゆえかもしれないけど(笑)

あと、終盤の展開がいろいろぶっ飛んでて謎すぎたこと。
蕎麦食ってたら、
いきなり激辛麻婆豆腐を
つゆに流し込まれた感じでむせた(笑)
これは好みが分かれそう。

映画『くれなずめ』オフィシャルサイト

忘れてやる 思い出にするくらいならー/監督・脚本:松居大悟/出演:成田 凌 高良健吾 若葉竜也 浜野謙太 藤原季節 目次立樹 

映画『くれなずめ』オフィシャルサイト

 


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