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だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

ストーリーは重いけど色と音で魅せるアートな映画『WAVES/ウェイブス』

2020年07月12日 00時21分37秒 | 映画


【基本情報】
 原題:Waves
製作年:2019年
製作国:アメリカ
⠀ 配給:ファントム・フィルム

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:53/88
⠀ ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
⠀ ⠀ ⠀ ⠀ 映像:★★★★☆
⠀ ⠀ ⠀ ⠀ 音楽:★★★☆☆

【あらすじ】
高校生のタイラー(ケルヴィン・ハリソン・Jr)は、
成績優秀かつレスリング部のスター選手で、
さらには美しい恋人アレクシス(アレクサ・デミー)もいる。
厳格な父親にきつく育てられながらも、
裕福な家庭で何不自由ない生活を送っていた。

ところが、ある日肩の負傷が発覚し、
医師から選手生命の危機を告げられてしまう。
失意のどん底にある中で、さらには恋人の妊娠まで判明。
まだ高校生なのに育てられる自信も覚悟もなく、
どんどんストレスが溜まっていくテイラー。

自暴自棄になった彼は、
ついに家族を巻き込んだ悲劇を引き起こしてしまう。

一年後、兄のせいで心を閉ざしてしまった妹エミリー(テイラー・ラッセル)の前に、
すべての事情を知りつつ好意を寄せるルーク(ルーカス・ヘッジズ)が現れる。

彼の優しさに触れるうちに、次第に心を開いていくエミリー。
やがて二人は恋に落ちるが、
実はルークも心に大きな傷を抱えていたことがわかる。

そして、二人はある行動に出ることを決断する。

【感想】
「プレイリスト・ムービー」と言われるほど、
様々な音楽と共に話が進んでいく今作。
全体を通じてセリフが少なく、綺麗な色彩とシーンに合った音楽は
アートっぽい感じで、まさに「見せる」映画という印象。

だから、好き嫌いは分かれそうかな。
僕自身は世間の高評価ほどの感動はあまり感じなかったけど(笑)

ストーリー自体けっこう重いんだけど、
主人公と父親の関係など、
監督が実際に体験したことも含まれているらしい。

2部構成で前半は兄、後半は妹の話。
とにかく兄はハイスペ野郎で、家は金持ち、成績優秀、レスリング部のエース、
綺麗な彼女持ち、高校生でこれだけそろえば完全に勝ち組だろう。

そんな彼が一気にどん底に落ちてしまうのだけど、
1ミリも「ざまあみやがれ」とは思えない。
彼自信が調子に乗ったいけ好かないやつではなく、
根は至って真面目というのもあるんだけど、
父親が毒親すぎて同情してしまうからだ。

父親は自分の手ひとつで成功した経験があるからか、
息子にも「おまえもできんだろ!」とかなりハードな要求を繰り返す。
ちょっとでも息子の態度が悪いと、
「おまえ、この家は誰が仕切ってるのかわかってんのか?」と脅す勢い。

そんな父親の過度な要求に必死に応え続けてきたわけだから、
肩が故障したなんて言えやしないし、
そんなときに彼女の妊娠が発覚するもんだから、
高校生には耐えがたい出来事だろう。

どんどん余裕がなくなり、彼女にも辛く当たり、
ますます自暴自棄になっていく。

そして、あの事件。
日本だったら連日ワイドショーを賑わす内容。

もちろん、タイラーが悪いのだけど、、、
僕は父親との関係が大きな原因になってると思うから、
彼には同情しかなかった。。。

後半の妹の話はその逆で、ルークと出会うことで、
どん底から徐々に人生に光が見えて来る話。

お互いに心の傷を見せ合うことで仲が深まって行くのを見ていると、
人間はプラスの共有よりマイナスの共有の方が親密になりやすいのかなと思った。

エンタメ寄りの映画というよりは、芸術寄りの映画という印象なので、
そういうのが好きな人ならハマるかも。

【その他】
公式サイトを見ると、テイラー・ラッセルの紹介に、
「本作で共演したルーカス・ヘッジズと交際中」って書いてあって、
そんなこと書くんだとちょっとびっくり(笑)


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