以前、ひょんなことからあるブログを発見した。
もちろんどこの誰かはわからない。
ただハッキリしているのは、
テレビドラマの監督ということだけ。
ロサンゼルスでいろいろ修行していたそうな。
その人、クッソ忙しいのに、
けっこうブログ書いてたりするんだ。
俺はコメント欄を使って、
「テレビ局がモノを作る場かどうか」
という質問をしてみた。
そうしたら、返してくれた!!
しかも細かく丁寧に。
とってもわかりやすくて納得した。
本当に感動した。
監督さんっていい人なんだと思った。
クリエイターは変わった人が多いって思ってたから、
すっごく意外で涙が出るほど感動した。
その解答は、こんなものでした。
ブログで公開しまくってるから、
そっち見た方が早いけれど。
「おそらく、局によっても差があるでしょうが、
テレビ局というのは総合会社であって、
制作会社ではありません。
広告料という巨額のお金を動かすビジネスをし、
あるいはきちんと電波を送るシステムを構築し、
あるいはそんな集団をまとめる
人事的なことをする部署も必要で…
普通、採用の時には「現場」と「非現場」の人たちが
一緒くたに採用されます。
とすれば、
流れによってはずっと営業で仕事をすることにもなるし、
人事で給料計算をすることにもなるかもしれません。
そして、誤解なきよう、それらは重要な仕事なのです。
いっしょくたに採用すると言う手前、
ありえないことですが、
すべての部署に対応できるマルチな人材を
採用する傾向は強いです。
天才的なクリエイターならば、
最初から制作配属を年頭に採用するかもしれませんが、
「天才的」って、何をもって判断するんでしょう?
もし採用の段階で、
その人がアカデミー賞の監督賞でも
もらっていれば別ですが、
日本国内の映画祭の賞をとっていても、
海外の賞であっても、
それに価値を見いだせなくては、
特別な採用はないでしょう?
逆に自分が採用する側だと考えてください。
いろいろな部署が、
自分の部署にあう新入社員を欲します。
それを考えると…
能力的には、まんべんなく偏りのない人を
採りたくなりませんか?
だけど、現実に制作に配属される人はいます。
監督になる人も出てくるわけです。
それは運もあるだろうし、
実力もあるだろうと思います。
はっきりしていることは、採用の段階では、
「どこの部署でも働ける人」
を欲しがる、ということなんです。
理解できるでしょ?
モノだけを作りたいならば、制作会社のほうが確実です。
でも、その制作会社はテレビ局に使われることが多いです。
いまのところ、局のほうが、
プロダクションより待遇はいいです。
でも、モノはつくれないかもしれません。
作れるかもしれません。
そのジレンマに悩んでいる人はたくさんいます。
みんなそうかもしれません。
ずっと付きまとうことです、きっと。
そのあたり、年頭にうまく面接を進めて下さい。
相手があなたと一緒に働きたいとおもうなら、
採用してくれますよ!
まだまだこれからです!
いつか一緒にものづくり、しましょ!」
もっと早くからわかっていれば……。
それにしてもいい人すぎる……。