うみーのお魚愚痴日記+case

都会のアパートお魚日記 + 日本の水辺の生き物

汽水へと繰り出す

2010-03-17 15:33:44 | 関東地方南部を徘徊
10月中旬のある日。
仕事が決まらずクダを巻いていた俺の
携帯がけたたましく鳴った。

出てみると……残念だが仕事関係ではなかった。


ガクさんが、汽水に行くから付き合えという。
先月も同じ誘いを受けて、結局断ったんだが
二度も断るのもアレだし
汽水にはあまり興味がないが参加してみるとしようか。


さて、日が暮れた後、
待ち合わせの駅へとやってきた。
どうやら、夜中に引き潮となるらしい。
目的地は神奈川県。
改めて考えると、神奈川で網を入れるのは
大人になってからは初めてだ。
※子供の頃、鶴見川で
 カニ捕ったりカニ捕ったりカニ捕ったりしてました。


やってきたのは……どこだろう。
当たり前だが海の広がる地域。
そこに流れ込む河川の一本を狙うという。

暗い中、ヘッドライトの明かりを頼りに川へと入る。
そこは、石に貝の殻がこびり付く、
海を感じさせるポイントだった。

間違いなく川として流れてきているのだが、
環境としては海。
これが汽水の河川というものか。


早速二手に分かれて網を入れだすのだが、
ボサなどもなく、イマイチ勝手が掴めない。
石をひっくり返すも、
魚がいるような感じは全く無い。


どうしたものかと顔を上げると、
川沿いのコンクリートブロックに
イソギンチャクが引っ付いていた。
しかもそれは、俺の首の高さにいる。


……つまり、満ち潮の時は、そんなところまで
水がやってくるというのか。
完全に干潮に影響されたポイント。
汽水というより、もはや海みたいなもんだ。


ということは、汽水という部分になると
もっと上流のほうになるかもしれない。
俺は上流に行ったガクさんを居って歩き出す。

歩いていると、時々物陰で何かが動く。
よく見ると……モクズガニだ。
あちらこちらで、モクズガニの姿を見ることが出来る。
さすがといえば流石だな。


さて、ガクさんと合流するも
これといった成果が無いようだ。


二人で少し上流へ歩く。
あちこちで枯草が堆積した場所があるものの
網を入れてもさっぱり生き物が入らない。
こんなに入らないというのも珍しい。

そうこうしていると、少し環境の変わった場所がある。
軟泥底のポイントだ。
特に落ち葉が多く堆積していたり、石が落ちているわけでもない。
なんでもない場所だ。

だが、そこでガクさんが網を入れると、
泥の中に、ちらほらとハゼが混じるようになった。

体の横に、ゴクラクハゼのような
青い点を見ることのできるハゼ。
スジハゼというらしい。




他にも共生するので有名なテッポウエビや
甲羅の独特なカニなど、
何種類かの生き物を採取することが出来た。
※名前は教えてもらったがさっぱり覚えていない。


俺は俺で、誰か釣り人が針にかけ
そのまま仕掛けが絡まったので放置された
針に掛かったゴンズイを発見。
海の毒ナマズである。素晴らしい。


とりあえず写真を撮って、
ハサミで糸を切ってやった。



さて、これ以上の成果は望めそうにない為
さらに移動をする事に。


大きく移動をした先は、大きく広がった泥地。
いわゆる「干潟」ってやつだ。


歩くとずぶずぶと足が沈む。
とりあえず足首くらいまで沈むが、この位なら何とか歩ける。

干潟の中に、一本の川が流れていた。
その中を二人で歩いていく。

ここでは俺の網に、まず大きなマハゼが入ってくれた。

落ちていたゴミの下には…5cmほどのボラ。
ガクさんが言うには、コボラという種類らしい。
ちなみに写真は無い。


その後、ガクさんがウナギを捕まえたりするも
途中から川が深くなったため、今度は河口の方へ。


順当にコトヒキなどを網に入れるガクさんだが
俺は、なんだか知らないが
一歩歩くごとにヒザまで泥に埋まる有様。
採取どころか……動くこともままならない……つーか助けて。

俺がずっぽりと埋まる場所を、ガクさんが平然と歩いているのを見ると
何とも悲しい気分になる……というか、本気で泣きたくなった。
体重差が30kg以上あると、こんなに違うのかね……orz


最後に、ガクさんお目当てのクロヨシノボリを探しに
川の上流の方へ行くも、

見つかったのは、トウヨシとシマヨシの2種類。
あとはウキゴリヌマチチブ。

そして、関東では初採取のボウズハゼだった。吸い付いてます。


兎に角……酷く疲れた。干潟はもうこりごりだよ。
やっぱり俺は、淡水で十分です。


●ここで出会えた主な生体(赤字はフィールド初遭遇)
ボウズハゼ
トウヨシノボリ
シマヨシノボリ
ウキゴリ
ヌマチチブ