うみーのお魚愚痴日記+case

都会のアパートお魚日記 + 日本の水辺の生き物

いんたーばる

2007-04-23 21:05:05 | 九州遠征
福岡の記事はまだまだ続くのですが、
2日目のことを書こうと、そのときのことを思い出すと
あまりにもアツい日だったため、何処かへ出かけたくなってしまって
どうにも筆が進みません。

なんとか頑張って書きますので、もう暫くお待ちください。


まずは福岡遠征のインターバル
さて、巨大カマツカに出会ったあと、晩御飯を食べに行きました。
今日は寒かったらしく(あの状況で寒さを認識してると思いますか?)
「何か暖まるものを」ということで、鍋のお店にやってきました。

お店に入ると……


いきなり俺の大好きなアジが泳いでいらっしゃる!!
水槽生簀ですよ生簀。高い店なんじゃないか……?

ドキドキしながらメニューを見ると、思ったほど高くない。
さすがに生簀のアジを掬って捌くアジの活け作りはそこそこの値段がしたが、
それ以外はそうでもなく。
とりあえず鍋は2人前ごとに頼む形になっていて、
海鮮か山の幸のどちらかが選べるようになっていました。

私の趣味で海鮮にしてもらい、ほどなくして鍋の材料が運ばれてきました。


……てんこ盛りっっ!?

いやいやいやっ、これは二人前とはいえかなりのボリュームだ。
しかもカニまで入ってやがる。これでこの値段……東京より圧倒的に安いよ!
ボリュームだけでなく、味もしっかり旨い!
山盛りの白菜をしっかり煮ると、味が染みて染みて……(*´▽`)



続いて揚げ豆腐……これもまた出汁が効いてて旨い!
これはZaccoさんが頼んだのだが、流石に旨いもの知ってる!


そして待望のアジ!!
直ぐそこで泳いでいた脂が乗って黄金に輝くアジの刺身!!
た ま り ま せ ん


お酒を勧められたのだけど、翌日のガサもあるので控えさせてもらい、
駅前のホテルへ。
しっかりと事前に予約を取っていたのだが、
こういったビジネスホテルに泊まるのは初めて。


ちなみに部屋はこんな感じ。
ベットが二つあるツインの部屋を一人締めです。これで朝食付き6000円。
高いか安いかは別としても、このあたりは観光地で、
ホテルといえば観光客向けのばかり。選択肢がここしか無いのでここでいい。
ネカフェとかじゃしっかり寝れないですからね。
さすがにこんな遠方まで来ると、しっかり寝れる場所がいい。

狭い風呂だが湯を浴びると、今日の一日の出来事が思い浮かんでくる。
Zaccoさんにお預けしたカマツカのことを思い出すと、
なんだか興奮してベットの上をごろごろと転げまわってしまう。


いまいち寝れないので、Zaccoさんからお借りした
「佐賀の淡水魚」という本を読む。
そう、明日は佐賀に向かうのだ。事前予習をというわけだ。
この辺りにもハクレンコクレンが濠の中に居たり、タナゴ類がしっかり載っていたりと
なかなか楽しい本でした。
特に印象に残ったのが次の二点。
・佐賀はアマゴではなく、天然分布はヤマメ。
 ……てっきり静岡より西は全部天然分布がアマゴだと思ってたよ。
・メダカ
 要約するが次のようなコメントが載っていた
 「他の地域では学習用にメダカを購入するような場所が多いというが、
  我が県の状況から見ると信じられない」
 ……少なくとも佐賀の上の県・福岡のメダカの状況を見たが、
 確かに言わんとすることはわかる。
 私は確かにまだ、日本の五分の一の都府県を周ってもいないが
 殆どメダカを見ない。むしろメダカを「探す」必要がある。
 しかし福岡はどうだ。三箇所行った川のうち二箇所でメダカに出会い、
 しかも最初のポイントは、もう十数年見たこともないほどのメダカの群れ!
 佐賀と福岡の状況が同じ様子であれば、確かにメダカは身近なのだろう。

結局最後まで読み終わり、興奮冷め遣らぬまま、俺は眠りについた。



その他のインターバル。
こんなニュースを先日見かけた。
ブラックバス わんどで激増…大阪・淀川

要約すると、わんどにバスが激増しており、餌が全然ないらしく、
共食いすらしている状態とのこと。
淀川というのは琵琶湖から(名前を幾つか変えるが)流れ出る川である。
イタセンパラやアユモドキ、イチモンジタナゴなど、
天然記念物や絶滅危惧種に指定された魚達が住む川である。
特に琵琶湖から流れ出る河川ということで、様様な魚種がおり、
その多様性は平野に発し平野を流れる河川としては、他に類を見ないほどである。

そんなところで餌が不足するほどバスが繁殖しているということは
もはや尋常ならざる状態だということだ。
心配だ。



家の外の水槽に、エアーを入れました。
玄関内に置いたエアーポンプからエアーチューブを長く接続し、
玄関ドアの右上(わずかな隙間があるのでそこに)を通し、通路の上にある配管に
チューブを絡ませ、通路の先にある水槽にエアーを通しました。
そこに今までトリートメント槽暮らしをしていた魚達をいれました。
まだまだグリーンウォーターとしては甘いですが、
夏くらいまでには丁度よくなり、二枚貝を持ち帰れることでしょう。


福岡メダカ、産卵。
福岡から採取してきたメダカ。
採取して現地で数日置いている間と、運搬時に数匹死亡してしまい
結果として、メスが2匹しかいないという困った状態に。
ただ、23度設定のヒーターを入れておいたら本日早速抱卵。
卵を取り、産卵ケースに入れました。
うまく孵化するといいなあ……


あと、これを書いてる今
ナマズが暴れまくってます。あいつが暴れると塩ビパイプが動いて水槽に当たって
ガツガツガツガツ音がするのですぐにわかります。
ご飯のおねだりかな。あげないとだ。

“海の向こう”Zaccoさんとの共同ガサツアー~鎌柄~

2007-04-19 02:16:34 | 九州遠征

「カマツカに」そう言われて移動したのは先ほどとは別の川。
山間にある平野。田んぼの中を流れる川に到着しました。

ちょっと帰り昇るのに手間取りそうな高さのコンクリート壁を降りる。

最初に降りたポイントは、まず川幅が土砂で狭まって、水深30cm幅50cmほど。
その川を上流へ昇ると、恐らく水深はあまり変わらないだろうが、川幅が5mほどに広くなる。

Zaccoさんがまず、細くなった川に入り、網を構えて先へ進む。
私も負けじと(カマツカを捕まえたかった)隣に並ぶ。

川幅を狭めていた陸地。
堆積した土砂だが、他の川だと川に対してほぼ直角になっているのが多いのに
この川は見事に斜めになっていた。
考えてみてほしい、ウェダーを履き、川幅が狭まり流れが増した、
表面が柔泥で覆われた傾斜を「横に」歩くとどうなるか。


まあ……早い話が、コケた。


足が滑る! 慌てて右手をつき、左手に持った網を川底に付き立て身を支えようとする!
右手も泥で足と同じように滑る。網は川の流れで支えにならない!
川底にひざを付く、右手が足の方へすべり、その勢いで上半身が倒れこむ!

やべえええええええええええええええええええ!!


あわや!! というところで、左腕を力強く捕まれる!
それを支えとして、右手と右ひざを安定した場所に。
……Zaccoさんの咄嗟の対応で被害がかなり抑えられました。
ウェダーの中に多少水が入ってしまいましたが、デジカメはギリギリ(本当にギリギリ)で
濡れず無事でした。
無事、ほっと一息。でもこれで、怖くてうかつに川にデジカメを持って入れなくなりました。
生活防水とか完全防水のデジカメが欲しいですね……型が古くてもいいから
安く売ってないかなあ。


細い部分は私は諦め、Zaccoさんの後を歩きます。
網を構えて歩いていたZaccoさん、網を上げるとどうやら何かが入ったようです。

バラタナゴだ」

……はい?



ばっ……バラタナゴ!! ニホンバラタナゴです!!
胸鰭の前の部分が白く無く、明瞭な青いラインを包むようなオレンジのライン
頭だけ別パーツのようなタイバラと違って、全身が美しい曲線のラインを描く。
日本の淡水魚独特な美しい柔らかいラインがタイバラとは全く違います!!
※オオタナゴもですが、外国のタナゴはどうも頭が別パーツのような違和感を感じます。


更には……二枚貝!
フィールドでシジミ以外の二枚貝を見るのは随分と久しぶりです!
(……えーと子供の頃以来だから15年振りくらい?)
欲しかったのですが、今はryuさんの真似からご指導頂いている
屋外グリーンウォーター水槽を作成中のため、まだ準備不足で持ち帰れません。

細くなっている場所は直ぐに終わり、広い所へ出ました。
水深は10cm~30cmほど。底は薄い泥でボサも所々見受けられます。


とりあえずボサを蹴ってみます。何か居ないかな……っと
……おや? なんだか見慣れた魚が。


モツゴです。モツゴ……そう、この魚がきっかけで
Zaccoさんのブログにお邪魔するようになったのを思い出します。
全国に居るとはいえ、九州では決して数が多いとはいえない魚だそうです。
こいつも地域個体差などがあるのかな。
見慣れた私でも、ぱっと見はわからないです。残念。

カワムツやオイカワが網に入ってくるのを見ながら、
カマツカの居そうなポイントを探します。
その途中、Zaccoさんの網に何か大物が入ったようす。


網が大きいから魚のサイズがわかりづらいですが、
小さなギンブナに混ざって、25cmくらいのギンブナが入っています。
網から逃がすと、私の足に激突しつつ逃げていきました。


泥底を進むと、川底にほんの僅かな段差があり、その先は見事な砂底が広がっています。
その砂底をZaccoさんがひと掬いすると……1発でカマツカが入っている!
しかもそのサイズ……15cm以上あるサイズです!

曰く「まだまだ小さいな」 「え!?」

その「まだまだ小さい」15cmサイズすら捕まえたことが無い私にはありえない台詞。
怪我をしているカマツカだったのでリリースをしたのですが、
逃がしたカマツカを目で追っていると、上流からZaccoさんの足を避けて
下流へ泳いでいく(実際には、ただ大きい影が見えただけです)何かの姿。

反射的に網を振るうと……


で……かいっ! 30cmオーバーのゲンゴロウブナ!!
尺ブナといえばいいのでしょうか、水中でずしりと網に伝わった感触がたまりません。


逃がしてあげると、慌てて逃げていくのですが、やっぱりフナの泳ぎは
オイカワ達と違ってゆったりしていますね。
網を川底に立てたまま、逃げていくフナを見ていた私の足に、
「また何か」が当たりました。受けた衝撃が、
Zaccoさんの網に入ったギンブナがぶつかったときと繋がりました。

「またフナがぶつかって来たか」
しかもそのフナは間抜けにも、私が川底に立てていた網に突っ込んだようです、
僅かながらも、柄にその感触が伝わります。

網を上げてみます。濁った水中に移るのは、
先程のゲンゴロウブナより僅かだけ小さい影。


(*´-`)……
(*´-`)?
(;´-`)……

(; д ) ゜゜   ポーン

(; д )                          三゜゜ |壁
(; д )                 コロコロ  。... 。...  |壁
(; д )   。... 。... コロコロ
(; д )ノ゜ノ゜ ヨイショ
(;゜д゜)ノ フ…フッカツ

(;゜д゜)……ゴクリ

「ッッッッッッッッッ……!!!」


現在、遠く海を越えた、九州の川で一人の男が叫んでいます。
暫くお待ちください


かっ……カマツカああああ!!
30cm位のサイズだ! 今まで見たのとは、なんと言うか全然違う!!
これが本当にカマツカなのか……カマツカ……カマツカだああああああ!!

この拙いブログを見てくださってる方は知っているはず、
私はカマツカが好きだ。どんな小さなカマツカでも驚きを持って、喜びを持って
ブログの記事に書いてきたと思う。
それが……それが……!!
驚くべきことは、この凄まじいサイズが「極めて珍しいもの」ではなく、
Zaccoさんが「ときどき」接することが出来るサイズということ!


九州……九州は、九州とは一体っっ!?


更に、Zaccoさんにアドバイスを頂いて川底を攻める。
私の網はちょっと柄との接続部分の強度が弱く、更に、転んだときに曲げてしまったので
多少やりづらいのですが、それでも一回で……一回でこんな成果が!!


この網に入っているカマツカ。一匹が「15cmオーバー」のサイズです。
そんなサイズのカマツカが一度に三匹も!!

小さなサイズはそれこそ無数に! 15cmサイズのものも、「特に珍しくなく」網に入ってきます!
『捕り方』がそこまで効果的なわけではない……この川そのものが、この場所が
カマツカの、カマツカのための場所なのです。
今までの常識を覆すサイズ。滅多に出会えなかったカマツカが
ここでは「川の中で最も多い」魚と言えるほどに存在している!!

ただ一言……凄い!!


この場所の成果はこんな感じ。
写真に写っているカマツカは全て15cmオーバーのサイズ。
“15cm以下のカマツカは、全て逃がして”この数です。(1匹だけ小さいのが混ざっていますが)
他に写っているのはモツゴとバラタナゴですね。
こうしてみていただくと、
中央のカマツカの大きさが際立っていることがおわかりになるかと思います。


これが巨大カマツカ。
サイズを測ってみたところ『28.5cm』でした。


ここではかなりカマツカを採取できましたが、この写真に写っているものも
写真を捕った後、大きいものを数匹残してリリースしました。
沢山持ち帰りたかったのですが「幾らなんでも、デカ過ぎ」です……こんなの何匹も持ち帰ったら後が困ります。
残念ですが、無理はしないのが一番です。

夕方になり風が冷たくなってきたので、今日はここまでとなりました。
夕暮れがあたりを包み始めたので時計を見ると、結構遅い時間になっていました。
『東京では、この時間だともう暗闇』という時間です。
同じ日本でも、これだけ距離があると日の暮れる時間も違うのですね。

ウェダーを脱ぐと、長旅とガサの疲れが一気に襲ってきます。
気分は昂揚していますが、足に力が入らないので
切り上げるタイミングは丁度良かったと思います。
戦いは明日もあるのだから……


「あ、そういえば」
??

「水槽を一つ用意するって話は??」


いやいやいやいやいや(汗


●ここで出会えた魚種(赤字はフィールド初遭遇)
バラタナゴ
・カマツカ
・モツゴ
・オイカワ
・カワムツ
・ギンブナ
・ゲンゴロウブナ



“海の向こう”Zaccoさんとの共同ガサツアー~底に住むモノたち~

2007-04-18 01:03:17 | 九州遠征

今度のポイントは、護岸工事をされているが、かなり幅広い川である。
川は浅く、上から見ると砂底まで見えるところが多い。


水の流れを弱める為のブロックの周辺は、目の細かい砂が溜まり
そこに出来た中州に生えた植物でボサが出来ている。
なかなか魚の居そうなポイントである。

しかしZaccoさん曰く。
「川底掃除されてる。綺麗すぎ」

どうやらここも、川底がクリーニングされて水草などがなくなってしまっているらしい。
滋賀もそうだったが、田植え前だからどうしてもこういうことは多いか……。


ここには九州を代表する魚の一つ、ヤマトシマドジョウに逢いに来たのだが
掃除をされてしまっては、さて逢えるだろうか。

Zaccoさんが先行し、ブロック後の砂地へ網を入れる。

ポイント到着“5秒”「いたよー」

早っ!!


さて、私が最近多摩川で見ている普通のシマドジョウとどう違うのだろうか……

「太っ!?」
太い……でかい!! シマドジョウというから小さく細い魚というイメージがあったが
シマドジョウとは全く受ける印象が違う。

写真のものよりも、さらに大きな個体も次々Zaccoさんの網の中に!
フルサイズのドジョウと遜色ないサイズ。圧倒的な存在感。
模様もシマドジョウとは違うのがはっきりわかる。


私も負けじと砂地に網を入れる。
アドバイスを受けて、砂をゆっくり蹴り上げるように網へ放ると……俺の網にも入ってる!
私が最初に捕まえたのはいくらか小ぶりなサイズ。上に載せている写真の個体です。
更にZaccoさんが捕まえているような10cm以上の個体も網に入ってくる。
10分程度で、持ち帰るのに充分な数が採取できてしまいました。
本当にあっという間でした。
一体どれだけ沢山生息しているのか……恐るべし、恐るべし九州。

こうなると湧き出す悪戯心。砂地の近くにあったボサをちょっと攻めてみると……


おやぁ……?
数匹のメダカと一緒に、なんだか妙に見慣れた姿……ウキゴリか!!
まさか九州でも逢うとは……縁があるのかもしれないなあ。


少し上流へ歩くと堰があるので歩いてみることに。


網を構えながら歩くと、大小さまざまなオイカワとムツが勝手に網に入ってくる。
ここは最初にタナゴを採取したポイントよりも上流なので
ヌマムツではなくカワムツがいるようです。
また、小型(?)のタカハヤも網に入りました。
小型といっても10cm~12cmほどのサイズですがっ。

水も比較的綺麗なため、深みでなければ魚の動きが目で追えます。
網に突っ込んでくる魚の姿が見えるというのも面白い体験です。

川の端には10cm以下の稚魚が濃集していました。
写真を撮ろうとしてみるが、上手く写せない……近づくとパニックを起こして
あたり構わず逃げ惑うのでどうにもこうにも。
面白いのが足にぼかぼかあたる事。深みにいた大き目のサイズの魚達が
時々突っ込んでくるようです。

中にはでっかいギンブナも居るらしく、Zaccoさんが颯爽と網を振るって捕まえていました。


魚が見えるというのが楽しく、子供のように私が追いかけていると
背中に掛けられるZaccoさんの声。
「お、カマツカ入ったよ」

(_)!! カマツカだとっ!?

振り返った私の目に飛び込んできたのは……


でっ……

でかっ!!!


以前滋賀で出会った(別に私が捕まえたわけじゃないんですが……)カマツカは
「(片)手に余る」サイズだった。15~17cmくらいだったでしょう。
しかしコイツはそれ以上! 20cmはある!!
フィールドでも水族館でもこんな大きなカマツカは見たことがない!!

これが九州の実力か!!

興奮する私に対し、Zaccoさんは言う「まだまだ小さい。30cmくらいのカマツカだって居る」と……


「30cm……?」そんなサイズは見たことが無い。
私の頭の中では、カマツカは大きくても15cm強くらいという認識があった。
その認識を超える今回のカマツカ。これこそフルサイズと思っていた。

なので私はこう返す。
「いあいあ、そんな化け物なんてそうそう居ないでしょう。そんなの居たら、水槽一個与えてやってもいいですよ」

そしてZaccoさんは言うのだ。


「それじゃあ、次はカマツカ行ってみましょうか」




●ここで出会えた魚種(赤字はフィールド初遭遇)
ヤマトシマドジョウ
・ギンブナ
・メダカ
・オイカワ
・カワムツ
・ウキゴリ
・カマツカ
・タカハヤ(写真なし)

“海の向こう”Zaccoさんとの共同ガサツアー~タナゴ~

2007-04-17 03:20:33 | 九州遠征
3月16日
仕事が終わった私はコインロッカーにしまっていた荷物を出し
東京駅へ向かいます。
ここから夜行バスに乗り……遠征に、出かけるのです。
揺られる時間は13時間!!
三時間おきにトイレ休憩で起こされるも
こまめに寝つつ……日が出てからもずっと進んで行き……
下関の海を渡り……俺は遂にたどり着いた。


九州遠征の開始です!!

バスから降りて、目的地の駅までノンビリ電車に揺られます。
天気は快晴。

青空に菜の花の黄色が気持ちよく冴えます。
初めて見る九州の光景に気持ちが踊ります。
※ちなみに私は本州を出るのが初めてです。

目的の駅に着くと、改札の向こうで一人の男性が手を振る。
お会いするのは初めて。しかし……まあ、大荷物で髭でメガネといったら
一発でわかるでしょうな(==;

お会いしたのはブログでずっと前からお世話になっていたZaccoさんです。
遠征の計画を始めてもう半年以上経ちましたが、やっとお会いできました。

元々この時期にお会いするという話だったのですが、
Zaccoさんもこのすぐ後に仕事の都合で引越しをしてしまうので、
丁度いいので、この機会にめいっぱいガサをすることになりました!

積もる話は山ほどありますが、
タバコの優しい薫りに包まれる車に乗って、早速ガサへと向かいます。



初日・第一ポイント


まずは九州を代表するタナゴであり、
最低でもこれだけは出逢っておかないと帰るに帰れない
カゼトゲタナゴに逢いにきました。


フィールドはここ。ある程度護岸工事はされていますが
水は比較的綺麗で、川の上からでも魚影を見ることが出来ます。

「あの岩の周りに見えるのは、ヤリタナゴですね。小さいのは多分カゼトゲ」
目が悪い私にはそこまで細かくは見えないのですが、
そう聞いてしまっては止まりません。
早速ウェダーに履き替えて、二人で川にダイブイン!!

一斉に逃げてしまう魚達、とりあえず網を振り回してみると
小さな小魚が網に入っています。

ムツ……ヌマムツですね!
茨城でも滋賀でも逢える魚が、
海を渡った九州でも逢えるというのが何となく不思議です。

さて、カゼトゲは……と探していると、早速Zaccoさんがタナゴを捕まえたとのこと。

ヤリタナゴ!!
しかも私が今まで捕まえたようなごま塩や金色とは違い
見事なまでに鱗の整い、(写真ではわかりづらいですが)ほんのりブルーがかった身体に
顔の周りは昂揚した頬のように赤く染まった見事なヤリタナゴです。
しかし、うちにいるヤリタナゴとはちょっと受ける印象が違います。
具体的に言うと、身体が細長い。うちの滋賀で採取した子達は
もっと体高があり、全身が大きく見えますが、ここのヤリたちはスマートな感じです。

丁度ここは二本の川の合流地点(といっても、片方は完全に田んぼ横の用水路ですが)で
合流地点に行くと、カワムツの稚魚が黒い塊となって泳いでいます。
その塊は比較的水深のある場所にしか見られないのですが、
泥が堆積して浅くなった場所にも小さな魚の姿が。
網で掬ってみる。


めっ……めだかっ!!
九州のメダカだ!! 九州のメダカ!!
丸々太ってとても可愛らしい。そうか、浅い場所にいるのはメダカか。

……

……浅い場所にいるのは、みんなメダカか。
確かに、私の視力で確認できる範囲にいるのはみんなメダカのようだ。

……みんな、メダカ。

数百匹は居るぞ

な、なんだここは! メダカって本当に絶滅危惧種なのか!?
いや確かにそうだ、正直逢うのはかなり大変だ……でも、ここはなんなんだ!!
「メダカの学校」なんてレベルじゃない。こんな光景は俺はみたことない!!

唖然とした。恐るべしは九州……というか、しょっぱなからこれで
俺の精神はもつのか!?


あまりにあまりの数に圧倒され、殆ど網を振るわず
川の奥へ進むZaccoさんについていく俺。
途中、ひっくり返せそうな大きな石があったのですが
そいつがとてもひっくり返してほしそうだったので、ひっくり返してみると……


モクズガニだ!! しかもなかなか大きいサイズ。
我が家の藻屑よりは小さいものの、これだけのサイズが捕まると嬉しい。


川をのぼると、足首くらいまで埋まる泥底となる。流れはゆるやかで、ボサも点在している。
早速ボサを攻めると……えび! エビ! 海老!
多種多様多色のエビが入ります、何だコリャ!


スジエビにテナガエビ、ミナミヌマエビです。
テナガエビは今まで見た事の無いようなスペシャルサイズ。
ミナミヌマエビも黒・緑・赤と同じ種類なのに色は様々でした。
……どうみても別種だったんですけどね。


エビに驚きつつボサを攻めると、私の網にもヤリタナゴと……
カゼトゲタナゴが入ってきます!!

これがカゼトゲタナゴ……婚姻色が良く出ており、おなかは黒く染まり
身体に見事なブルーのラインが!!
こんなに美しくはっきりしたラインが出るタナゴも珍しい!!

しかし、カゼトゲは多く入るものの、サイズが余りに小さいものばかり。
そういう子は逃がしていくので、なかなか持ち帰り分が増えません。
頭を抱えながらガサを続けます。

「お、ツチフキ」
(ツチフキですか。めずらしいですね……このカゼトゲも小さいな。大きいの来な……ツチフキ!?


底モノ三人衆ツチフキです。カマツカよりずんぐりむっくり感があり、可愛げのある子です。
ツチフキまでいるのか、この川は……。

他にはギンブナが入りました。

黒点が、浮いています。……不思議だ。
霞ヶ浦で釣るギンブナには黒点ないのに滋賀より西では黒点がみんな付いている。
静岡遠征が今後待っている。そこでもギンブナに出会えるだろうか……


更に遡ると、川の様相が変わります。川に障害物が無くなり
均等幅のまっ平な川となります。右側は直角2.5メートルのコンクリート壁。
左側は川の上にせり出したササの葉で陰になっています。
その変化の境目に小さなボサがあったので何かいないかと攻めてみると……


( ゜_゜)……?



(;゜д゜)!!

どっ……どんこ!? どんこだ!! でかいぞ!!
確かに事前打ち合わせをしているとき
「ドンコってハゼなのに20cmオーバーになるんですよね、見てみたい」
「ドンコそのものはいますが、フルサイズは運次第ですね」というやり取りがありましたが……

でっかいの、キター!!


口がものすげえ!! 歯が……歯が凄まじい!!

ちなみに他にもドンコは何匹か網に入りましたが、

サイズ的にはこんな感じです。どれだけでっかいんだ、こいつ……



さて、川の様相が変わったところでは、私がコンクリート壁のある左側を
Zaccoさんがササの下を大きな網を構えて歩きます。

……歩きます。

歩いているだけです。

先行する私の網には何も入りませんが、Zaccoさんの網には、あげるたびに大小あわせて
十数匹の魚が!! オイカワとヌマムツが沢山入っています。

どうやら「私が歩く」「驚いた魚が物陰の方へ」
「直角に一気に泳ぐ修正があるので、逃げようとして網に突っ込んでくる」らしい。
私だけ何も入らないのが悔しいので、場所を交換してもらったら、私にも沢山入ってくれましたウレシイ。

そうこうしていると、「コイが入った」との声。
10~20cmくらいのコイが入ったと勝手にイメージして振り返ると……網に入っていたのは
滅茶苦茶巨大なコイ!!
カメラが車の中なのが悔しい!
私の手でサイズを測ってみると(人差し指の先端から親指の付け根までで15cmなのです)
なんと60cmオーバー!! こんなデカイ魚、ガサどころか釣ったことも無いよ!!

川は更に続く。今度は底に岩肌が見え、砂溜まりが出来ている。
この砂の中には小型のカマツカが沢山!!

近づいただけで殆どが逃げていくが、その様が見えるのが面白い。
逃げて岩肌の間に隠れた(つもりなのだろうが丸見え)カマツカを素手で捕まえるということも!!

このすぐ先には小さな堰があり、その周りはヌマムツの稚魚でいっぱいだった。
堰があるのでガサはここまで。
次の川へ向かいますっ!!


●ここで出会えた魚種(赤字はフィールド初遭遇)
カゼトゲタナゴ
・ヤリタナゴ
・ヌマムツ
・オイカワ(写真なし)
ツチフキ
・カマツカ
・コイ(写真なし)
・ギンブナ
・ドンコ
・トウヨシノボリ(写真なし)
・メダカ

色々でした

2007-04-15 20:53:39 | おさかな
ご無沙汰しております、うみへびです。
遠征日記を書いてない言い訳をこの一週間何かと忙しく
疲れも一気に吹き出たため、殆ど何も出来ず時間が過ぎてしまいました。
何しろ仕事が終わって家に帰ったらバタンキューというのが珍しく
疲れているんだなと心底思いました。
※でもそれを予測して早朝に目覚まし掛けて魚の世話する私も私。

疲れていたのは遠征や仕事だけじゃありません。
実は……先日少し書いたピラニアが、死んでしまいました……。
このピラニア。去年の夏に5cmもないサイズのものを300円で買い、
余っていた23度のオートヒーターでノンビリ飼育をしていました。


ピラニアというのは本来臆病な魚で、私の姿を見ると直ぐに水作の影に隠れ
最初は殆ど全身を見せてくれませんでした。
餌を与えても、私が見ていると食べないんです。
目を離したら直ぐに出てきて食べるという臆病っぷりでした。
ミミズ、メダカ、時には金魚や捕まえてきた小魚を与え
「食いちぎる」という、日淡にはあまり見られないパワフルな食事を
見られるようになったのが、2ヶ月も経ってからでしょうか。
その頃になると、私が近づくと食事だということがわかるらしく
興味津々で私のことを見ています。もちろん餌を落とすとあっという間に喰らいつき
水槽の奥にの方で食べていました。

ピラニアはどんどん成長し、4ヶ月も経つと倍の10cmを越えました。
私が半額で買ってきた刺身で一杯やっているときに、
それをちぎって与えてやると食べるという、一緒に晩酌が出来る子として
他の魚達とはちょっと違った目で見ていました。

すくすくと育っていくピラニア。
15cmも越え、そろそろ大きな水槽に移してやろうと思いつつ
静岡遠征から戻ってくると……皮膚のあちこちが爛れたようになっていました。
見事にボロボロなんです。
両目は白く濁りもう見えていない様子。泳ぐことはできていましたが力なく、
水槽の壁や水作などに身体を寄せて倒れこむのを防いでいるようでした。

遠征2日前に水替えをし、遠征当日まで元気だったのに
朝出かける前に与えた餌をいつもどおりに食べていたのに。


ただもう、帰ってきてその姿を見たときに「ダメだ」と思いました。
多少のダメージなら何とかなるでしょう。でももう手がつけられない状態でした。
やれることはやりましたが、でも結局、三日後……

魚は死にます。ペットの中でもかなり死にやすいほうでしょう。
グッピーやネオンテトラなどは一年でサクっと死にますし
運搬時に死んでしまったり、水槽導入して環境になれず暫くして死んでしまったり
他の魚に突付かれ死んでしまったり、病気になってしまったり……
とにかく他にペットとして飼われている動物たちよりも弱いです。
私だってこれだけ飼育しているので、死んでしまった魚は多いです。

でも

私は大人になって魚の飼育を再開して、
こんなに長く飼育していた魚が死んだのは初めてです。
いや、グッピーもそうですが、グッピーはサイズ的に寿命かと思われます。
ですが、この子はもっと大きくなりもっともっと長生きするはずだったのに。
小さな子供の頃から大きく育てていたのに。

たかがペット。たかが魚。たかが買ってきたもの。
ペットショップに行けば、『代用品』は幾らでも売ってます。

でも、なんだか物凄いショックを受けました。
思い入れがあったのは自覚していましたが、これほどまでとは思わなかった。

ま、今週潰れてた理由の一つです。



さて、他にも忙しかった理由があります。
遠征遠征遠征と、まだまだブログに書いていない部分も多いのですが
相当数の魚に逢い、まあ、それなりに持ち帰ってきました。

その結果……まあ、あたりまえですが、既存の水槽状況では受け入れが
かなりキツイ状態になっていました。
別に無理させていたわけではないのですが、
※もちろんきちんと飼育できるか計算して持ち帰ってきていますから
こう……その、あれです
部屋の床に小型水槽が散らばりすぎて、私の生活スペースが(汗

魚を飼育できても、俺が生活できなきゃダメすぎる。
何しろ、遠征につぐ遠征で、部屋の整理などをする余裕がなかったのです。

というわけで、まずはどの水槽をどこに移動して
どの濾過器をセットするか、どの水槽にどの魚を入れるかなどを
試行錯誤しながら計画。
その途中でピラニアが死んでしまったので全て練り直しになったりしましたが
なんとか金曜日中に計画がまとまりまして、土日に対応をしていました。

動かしたものは全て30~35cmの小型水槽だけですが、
何しろ10個以上の水槽を動かすとなると大仕事。
動かした時に蓋やら濾過器を洗ったりもしたので時間が掛かりましたが、
何とかまとめることができました。





もはやわけのわからない部屋になってきましたね……

どの水槽に何がいるか? は、これから遠征の報告をさせていただいて
それが全て終わった後にご紹介させていただきたいと思います。

水槽の配置換えが終わったので、
これからは少しずつブログも更新していこうと思います。
毎日とは行きませんが、頑張りますっっ




あ、ピラニアは白身で美味しかったよ。
身の味がかなり薄いのでそれを楽しむなら薄めの味付け。
物足りない人はしょうゆとかポン酢を用意するといいかも。