うみーのお魚愚痴日記+case

都会のアパートお魚日記 + 日本の水辺の生き物

2009年最後の大型遠征⑬

2010-03-10 12:31:35 | 東北地方遠征
雨は、降ったり止んだり
強くなったり弱くなったりと不安定に降っている。

そんな中に移動をして、
俺は、以前にハナカジカを採取した川へと到着する。



この湧水の川は、鮭が遡上し産卵する川で、
近くには鮭の養殖所もある。
そろそろ時期のようで、川底の大量のバイカモは取り去られ
川の途中に鉄製の柵が取り付けられていた。
この柵の中央に一箇所だけ鮭の通り道があり
そこに入った鮭を捕まえるのだろう。

丁度、遡上の少しだけ手前の時期にやってきた俺は
早速川へと降りて、網を入れることに。


さて、バイカモが無くなって魚の隠れ家は石の下だけ。
早速石をひっくり返す。



入ってきたのは、大きなハナカジカ。
春の採取したものよりも、圧倒的に大きい。


だが、驚くべきなのが、その数。
春にはやっと一匹だったものが
いまの時期には、サクサクと網に入ってくれる。
海から上がってきたとかそんなんだろうか?
ハナカジカって海に下るのか?

でも、こんな短い河川でこれだけ密集するってことは
春にはどこかにいってたってのは間違いない。


ただ、本当に大量にハナカジカが網に入った。




さて、カジカ好き達のために、
こいつらの密集写真を撮ってアップするしかないと
撮影用のケースにいれて写真を撮る。

これだけ大量にいる割には、
どれもこれも、腹ビレに縞模様がある。
普通のカジカは全く居ない。


そんな中、写真を撮り続けていると、
一瞬の違和感を感じた。

何かがおかしい。

俺は、ケースの中のカジカをよく確認する。
感じた違和感は良くわからなかったが
こういうときは、大体何か変な奴がいるものだ。


じっくりと確認していくと……
一番小さい奴に、違和感を感じた。

それだけ取り出して確認する。


……背びれがおかしい。


第二背びれの軟条数が多い。


大量にいるハナカジカの第二背びれの軟条数は、
数えてみると16-17本だ。
※拡大して数えてみてください。二枚目はハナカジカと一緒の写真です。


だが、こいつは目に見えて数が多い。
数えてみると……間違いない、20本だ。



俺は慌てて図鑑を開く。
……カンキョウカジカ……軟条数……19~24本!!

こいつは……カンキョウカジカ!!




春にはいなかったが、この時期には上がってくるのか!?
採取した全てのカジカを確認するが、
カンキョウカジカはこいつ一匹だったが、
この川にいると聞いていたこいつを捕まえたのは感動だ。

小さくて、写真映えしないのが残念だが、
だが、成果としてはばっちりだ。


しっかし、春とは全然違うこの状態。
どうしてこんなに上がってきてるんだろう。

カジカの産卵は普通春だよな。
なぜこんなに集まってるんだ?

鮭の遡上期だから、卵とか食べに来たんだろうか?


ううむ、謎だ。


●ここで出会えた主な生体(赤字はフィールド初遭遇)
カンキョウカジカ
ハナカジカ