先週の土曜日は、栃木の「なかがわ水遊園」に行ってまいりました!
茨城県の那珂湊から太平洋に注ぐ河川、那珂川。
それを茨城県を横断し栃木県まで遡った所にある水族館です。
目当ては特別展示の「那珂川の鮭」!
遡上してきたところを展示しているそうです。
鮭の展示というのは通年では不可能で、
若魚などは春頃に見かけるかもしれませんが、
成魚となると一部の水族館でしか見られないようです。特に東北~北海道の
水族館では見る機会が多いみたいなのですが……
もちろん私は水族館で鮭を見るのは初めてです。
期待に胸膨らませ、山道を走ります。
少し時期は遅く、濃い色となった紅葉を眺めながら走ります。
紅葉と常緑樹で一つの山が中心から左右真っ二つに色が分かれた
面白い光景も見ながら栃木へ向かいます。(運転中なので写真なし)
実は5月5日にも一度行っているので道は覚えていてスムーズです。
ちなみに今日の天気。
なかがわ水遊園より。
雲ひとつ無い晴れ。秋晴れ。
いつもは雲の写真を載せるのですが、たまにはこんな空もいいでしょう。
なかがわ水遊園の詳細は水族館来訪記で5月の時と一緒に書きます。
いや書く、ほんと書く、いずれ書くからっ……
しかし今日来てみてびっくり。
ここは水族館だけでなく、大きな広場や農産物直売場などがあり
5月に来た時は駐車スペースもかなり埋まっており、かなりにぎわっていました。
水族館開館前に来たのですが、その時は家族連れの大行列。
その中にヒゲ面の私が一人ぽつんと並んでいたわけですが……
今日は、全然人が居ません!
車も数台だけ。
さすがに秋になったから寒いのでこないのかな?
ここに来るには春夏は避けて秋~冬に来るのが落ち着けてよさそうです。
水族館は大きな池の中央に立っています。
「池の中」に立っています。こんなつくりの水族館は他にないでしょう。
池には沢山のコイやオイカワ、カワヒガイ。種類はわかりませんがハゼ類など
多種多様な魚が生息しています。餌をあげるとコイが池の至る所から
寄ってくるのが面白い。
ちなみにコイの餌は100円で限定1日40個。
確実に餌をあげたい人はコンビニで食パンでも買ってこよう。
館内に入って、水族館の区域に入ると飛び込んできたヤマメの水槽。
その中に小さなケージが出来ており、ヤマメの稚魚が展示されていました。
写真では見づらいでしょうけど……(汗
この稚魚はまだ卵黄が残っており、自力で泳いだりはしていません。
ただ、うちのヤマメよりも一回り大きく、色も黒ずんできています。
「11月13日に孵化したヤマメ」と記載があります。
二週間ほど経過してもまだ卵黄が残っているのですね。
うちのも泳ぎだすにはまだまだ時間が掛かりそうです。
ヤマメの成魚。
今まで渓流魚は自分には縁が無いものと思っていましたが、
こうやって手の届く状態になると、また見方が変わりますね。
日本の川魚の多くは、鱗のサイズもあるのでしょうが
模様が不規則だったり輪郭がぼやけていたりと
なんとなくはっきりしない感じのものが多いです。
しかしヤマメは、きめ細かい鱗に美しい楕円を描くパーマークという感じで
非常に見事な模様を見せてくれます。
美しいです、とても。
まるで絵画のようです。
ちなみにここの水族館。
一部の水槽には水温計が付いてます。面白い水族館です。
ヤマメ水槽はこちら。
……やっぱり低いのね。
この水族館は、那珂川を下るメイン水槽たちが、全てフタが無く
水槽の上部は石垣や木々で彩られています。
いい感じにモミジが色づき、水槽に赤や黄色の葉っぱが浮かんでいる姿は
まるで本当の川のようです。
水槽前でかがんでみると、川の中にいるよう。
イベントというか、ちょっとした情報コーナーが出来ていました。
「日本の淡水魚があぶない!」という、希少種の保全などのキャンペーンのようです。
様々な水族館・動物園で希少種の保全や繁殖が行われていることが書いてあります。
さて……那珂川水槽を中流域まで下ってきました。
出迎えてくれるのはオイカワやウグイ、そして……
居た……
悠々と泳ぐ姿……だが、しかし、その姿はここまで遡上してきた為にボロボロになっている。
てっきり新巻鮭のような綺麗な体の個体がいるのかと思っていたがそうじゃない。
数々の苦難を乗り越えたその結晶がここで泳いでいる。
展示は、オスとメス一体ずつだった。
両方とも体が白く傷付き、ボロボロの状態。
水族館で展示されているのは状態良い綺麗な固体ばかりだと思っていた。
でもそうじゃない、こうやって魚の現実・強さを教えてくれるのも、
また水族館の役目なのだろう。
よいものを、見た。
ミツバヤツメ。
全国でここだけしか展示されていない貴重なヤツメウナギ。
発見個体数は全国でたった31体だとのこと。
5月に来た時は2匹いたのだが今回は1匹だけになっていた。
自然下では産卵して死ぬため春には死んでしまうんだそうだ。
この残った一体もいつまで見られるか分からない。
図鑑にも載っていない珍しい生物である。
貴重なことを強調したが、そもそも水族館でヤツメウナギが見れる場所って
どれだけあるのだろうか。私はここしか知らない。
併設する水産試験場で作り出された虹鱒の改良品種『ヤシオマス』
これも貴重な淡水魚だ。何しろここでしか見られない、ここにしか存在しない。
卵を産む機能が無い分、栄養分を溜め込んで味が良いとのこと。
産卵しないということは、例えば今日の虹鱒のように
各河川で釣りのために放流しても、繁殖するということが無いわけだ。
つまり他のゲームフィッシングよりも生態系に与える影響も少なくなる。
そこまでの量産はまだまだ出来ないのだろうが、なかなか興味が沸く魚である。
なお、この水族館にある「お魚なんでも質問箱」に
ヤシオマスの質問をした人がかつていたらしく、過去の質問と返答リストを見たら
「ご希望であれば水産試験場の研究データをお送りします」とか返答が……
興味のある人は質問箱に何か書いてみれば?
キチンとメールや手紙で返事くれますよ。
状態良く飼育されていたミヤコタナゴ。
婚姻色が見事なものでした。
照明が暗めのため写真はかなり暗く。
私のPCはかなり暗めにモニターが映るので写真が撮れてるかよく分かりません。
ピンぼけでもなんとなくでもわかればいいなあ。
アマゾンの水中トンネル。
2メートル以上のピラルクー三匹をはじめとして
古代魚・ナマズなどビックサイズの魚が泳いでいます。
アロワナが小さく見えてしまうのが何とも。
ちなみにこのピラルクー。鱗一枚が人間の足の爪の厚さが三倍くらいの
とても頑丈な鱗を持っています。
多分ナイフくらいじゃ切りつけても効果ないんじゃないかな。
建物の中心部にはアマゾンを模した区域があり、
水中カメラや覗き窓からエンゼルをはじめとした様々なアマゾンの魚
そして、ガラス張りの天窓から降り注ぐ太陽を受けてしっかり育つ植物たち。
他にも、中国とかヴォークリューズ県(どこ?)など、
各地の栃木と友好関係にある地区の魚が展示されていました。
タナゴだとトンキントゲタナゴ。
ナマズ類だとコウライギギやヨーロッパオオナマズなんかが見られます。
最後に「あこがれの海」(栃木には海が無い)という、
色鮮やかな海水水槽があり、おしまいです。
おみやげ物コーナーの、鮎甘露煮とオイカワ甘露煮が美味しそうだった。
さて、お昼。
農産物直売場で売ってる立派な国産ブロッコリー(80円)を眺めつつ
公園内にある、那須手打ち蕎麦のお店「ゆづかみ」へ。
ここでは栃木・大田原市湯津上の清流ではぐくまれた蕎麦を食べることが出来る。
春のざる蕎麦は絶品であった。
今回頼んだのはキノコ蕎麦。季節モノである。
濃い目のツユをキノコがしっかり吸って、しっかり旨みが増している。
右側の緑色のものは、なんと春菊!
香りと清涼感のかなり強い春菊ですが、味のしっかりした
具と蕎麦相手には丁度いいです。薄味にはあわないかもしれませんが
濃い味のそばつゆには春菊はぴったり! 新発見です。
蕎麦もしっかりと蕎麦の味がして、ツユに味が負けてません!
こちらは先程紹介したヤシオマスの押し寿司。
イメージ的には駅弁で有名な
アレなんですが
食べてみると、鮭とはまた違った味わい。
鮭は濃厚で、こってりした甘い味わいなんですが、
こっちは脂も乗ってて柔らかくとても美味しいのですが
さっぱり系の味です。でも旨みは濃厚。
脂分が多い鮭と違って、くどくない味って感じです。いくらでも食べられそう。
これで800円。試してみるにはいいかも。
おみやげ物コーナーでヤシオマスのスモークサーモンも売ってました。
そちらはそちらで美味しそう。
那須高原の濃厚ミルクを使ったジェラート。
10種くらい売っていたので、その中からバニラと紅イモをチョイス。
外は寒いが車の中は日差し暖かいので車内で頂く。
バニラはとても甘い。普通のバニラアイスよりもしっかりと牛乳の甘さが出てて
口の中に入れるとふんわり溶けるアイスが美味しい。
紅イモはイモの味がする(あたりまえ)
これも旨い。イモって甘いよね。暖かくしたのだけじゃなくて
こうやって冷たくても甘いのは嬉しいな。
というわけで食べるものも食べたので
このままひと山越えて、茨城県の山方淡水族館へ向かいます。
途中、道の駅で
こんなナイスオブジェにであったり
春にとても綺麗だったので写真を撮った場所を秋にも撮ってみました。
逆行なので紅葉があまり見れないのが残念ですが。
ちなみに春の写真はこれ。
さ、紅葉に染まる山を越え、
久慈川のほとり、山方淡水族館へ。 続きは次回!