明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

サラリーマンの鏡

2016-11-11 23:50:20 | 今日の話題
今日久し振りに旧友が集まって、飲み会をするという。6時に秋葉原で会う予定が、私以外の3人は早く着いてもう飲んでるという。みんな60代半ばの小学校同級生だ。話はあれこれ楽しく続いて、そろそろ締めのウドンやらも食べ終わり帰ろうかという矢先に、いつもの言い争いが始まった。発端はI氏の介護を冗談めかして突っ込んだS氏の言葉に、I氏が異常なまでに喰って掛かったのである。曰く「やったこともない奴が偉そうに言うんじゃねーよ!」。

よせばいいのに「そりゃ俺のとこは早く亡くなってるけど、それの何がいけないわけ?」と、S氏が返す。もう一人のS氏が間に入ったが、収まりそうもないのは今回が初めてではないので分かっていた。で、私は「帰ろうか」と二人の喧嘩には触れずに、会計を呼んだ。もう介護の話は一切触れず、サッサと金を払って外に出た。「あれSさん、コート忘れてない?」

揉めてた方のS氏が店に戻っている間、少し時間があった。そして戻って来た時、私は唖然として「日本のサラリーマンのお手本」の光景を見ていた。I氏とS氏は満面の笑みを互いに振りまき、堅い握手で次の再会を約束していたのだ。たった十数分前には今にも掴み合いの喧嘩になるかという険悪な雰囲気だったのに、まるで別人である。私は「これこそサラリーマンの鏡である」と感動したので、ブログに書かずにいられなかった。水に流すとは、こういう事を言うのだなと確信した。つまり、揉め事はなかった事になるのだ。勿論表面上であり、二人は決して忘れる事はないだろうが、心の奥の奥にしまい込むことで、時間がいまに解決してくれる。日本人の智慧である。

これ、韓国人に教えてあげたいね。

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