前回のブログでユーザー目線から自販機トラブルの実態を書いたが、今回は企業側に立ってトラブルの原因と対策を書いてみたい。この記事の最終着地点は、日本中どこにでも無闇矢鱈と自販機を設置・乱立させて日本の美しい風景を台無しにし、挙句の果てはそこら中に飲み終わった缶をポイ捨てするゴミ問題まで誘発させてしまった「企業の金儲け主義の罪」を断罪することにある。
とは言っても、ここで私が資本主義の基本原理をどうこう騒ぎ立てても goo ブログの読者は「面倒くさいヤツ!」とソッポを向くだけで何の利益にもならないのです。まあここは大人の対応ということで、ささやかなトラブル回避の仕組みを考えることにしました。こういうアイディアを人知れず考えるのは昔から大好きで、頭の訓練にもなります。
そこで今日はこうしたトラブルのスマートな解決法を一緒に考えてみることにしましょう。問題を簡単にするために投入するお金は「お札」を選びました。
1、お金は商品と引き換えに渡す
これ、商取引の基本です。これが出来ないからトラブルになる。例えば商品が取り出し口に出て来たら「重みでスイッチが作動」してお金は機械内部に取り込む。もし商品が何らかの事情で出て来なかった場合は取り出し口のスイッチは作動しないので、ユーザーが「戻しレバー」を動かして、何時でも返金し購入を止めることが出来る。こういうシンプルで「メカニカルな作り」にしておけば機械の不調でお金が戻らないトラブルを最小限に食い止める事が出来ると思う。
2、構造をシンプルに
今のシステムは挿入されたお札の裏表を「レーザーで読み取り」して本物かどうか判断している(と思う。素人考え)。で、読み取り部を動かすよりもお札をローラーで通過させる方が場所も取らないし安価なので皆その方式を使っている。問題は、読み取り出来なかったり中止したりした場合は「同じ挿入口からローラーを逆回転させて」戻していることだ。これが私の場合は何か不具合があって「ローラーが動かなかった」のか、あるいは商品選択ボタンが押されたので機械の奥の方にしまわれたのか、何れにしても「複雑な構造」のせいで戻せなかった訳である。
現在の仕組みはユーザーがボタンを押して ① 商品が選択され取り出しルートに入ったことをセンサーで検知したら、お札を取り込む。② センサーが商品を検知しなかった場合や「戻しレバー」が動かされた場合はお札を元のローラーに送り返し、③ ローラーを逆回転させて挿入口に吐き出す、である。私はこの「戻し操作」が複雑で失敗の原因じゃないかと考えた。お金を戻すだけなのだから、レバーを下げたら「扉が開いて入れたお札が落ちてくる」式の、シンプルなメカニカルな単純構造にした方が良くない?と思うのだ。
読み取りが上手く行かない時も「返却口」から戻せば良い。コインの時のように、戻す出口は「挿入口とは別」のほうが簡単じゃないかな。要するに入れたお金は一旦所定の保管場所に置いて待機させ、「取り込むか戻すか」どちらになるか「未定の状態」に置いておくのである。商品が出れば「取り込む方」を選択して落とし、商品が選ばれなかったり戻しレバーで中止された場合は「戻す方の出口」に落とす。それだけである。実に簡単で確実な方法である。商品が出るまでは、いつでも消費者は「中止してお金を取り返す」ことが可能だ。商品がお客の手に渡るまでは、お金はまだお客様の財布に入った状態でなければならない。
つまり、確実にお金が戻ってさえすれば、何やかや色々と不満は有るにしても、ユーザーは別の自販機へ行けば問題は発生しない。企業の側も現金書留やクオカードなどの「超めんどくさい返金作業」をしなくても良くなるというわけだ。そして何より大事なことはたとえ後からお金を返してくれたとしても、たかがコーヒー1杯の為にしなくてもいい筈の「嫌な思い」をユーザーにさせてしまった事である。コカ・コーラボトラーズはこの点で大失態をしでかした。
結局、今回のトラブルは一人の能天気な自販機ユーザーを、今度はリュックにさり気なく魔法瓶を入れて「ちょびちょび飲んでいる」スタイリッシュな紳士に生まれ変わらせて終了した・・・これ、私の事です(自慢かよ!)。
まあ、私がトラブルに遭って嫌な思いをしたから言う訳ではありませんが、自販機というような遅れた仕組みはサッサと淘汰して、必要なものは予め準備して出かけるか途中のコンビニで買うかするのが「日本経済発展の為だ」と私は思いました。これから使い勝手の良いバッグを探しに行くつもりです。皆さんも自販機で飲み物を買うのはもうやめましょう!
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