明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

世間のどうする?を解決する方法(14)女性の能力は男と同じ?、いや、それ以上かも?

2023-05-02 11:05:00 | 今日の話題

30日夜9時からのNHKスペシャル「男性目線を変えてみたー第2回」の放送が面白かったのでちょっと書いてみた。番組のテーマは私が見た所、男性社会が長い間支配的だった日本でどうやって「女性が活躍出来る」ように社会構造を変えてゆくか?、である。番組では地方の議会選挙に立候補した女性の苦労とか、ある大学の教授陣が圧倒的多数派で男性であって孤立感が半端ないとか、企業における役職者の割合を増やすセミナーに参加した管理職男性のとまどいとか、色々な場面で女性が重要な地位に進出するのには「まだまだ障壁が高いな」というエピソードが描かれていた。

出席者の「立命館大学、筒井淳也教授」によれば、今まで普通に男女の「能力の差」と考えられていたこと、例えば今までは勤務時間だったり夜の付き合いだったり、概ね「家庭を顧みない」でガムシャラに働くイメージが強かったが、それは男性が仕事に向いているということではなくて、実は「家事を女性に丸投げしていた」から出来たことなのだ、と見事に喝破していた。要するに、男性は女性に比べて「暗黙のうちに上げ底された能力評価」で守られていたのである(ショックぅ~!)。

男性がいままでの社会の中で、育児は勿論のこと掃除や洗濯や食事の支度などの「負担」を女性と同等に受け持ったとした場合、それを「しなくていい女性」以上あるいは同等のパフォーマンスが出せるかと言えば、間違いなく「ノー」であろう。私の以前勤めていた会社は宝飾品を作って卸していた関係で、デザイナーとか販売応援とかとにかく「社員の半数以上」が女性という会社だった。皆さんご存じかどうか分からないが、宝飾品の世界は圧倒的に「女性が優位」なのである。男性が多少とも自慢できるのは「荷物を運んだり展示中の商品を見張っていたり」という、肉体の力を必要とする場合だけだった。その優位性も現代のハイテクロボットに取って代わられて、今に消滅せざるを得ないのでは?と、残念ながら「お先真っ暗」である。

しかしそうは言っても営業や財務や人事管理部門では、御多分に漏れず私の会社でも「男性管理職者」がドーンと居座っていた。まだまだ男性が「社会の重要な地位」を独占している現代の日本。それを「女性の能力」を活用し両方の力を合わせて、一層社会を発展させるにはどうすればいいか。この番組では、現代社会の「構造の奥深い部分」まで浸透している男女の「役割分担」という牢固たる根深い観念が、未だ各地の人々の間に隠然と残っている事を浮き彫りにしたのである(ちょっと大げさか)。

番組では北欧などの例を挙げて、女性が「充分な割合」で社会進出を果たしている場合、例えば企業であれば男性優位の企業に比べて「48%もの利益増加」が見込まれる、という驚くべきデータを示したりして、女性の活躍が単に平等社会を作るという倫理的な主張だけでなく、実際の企業活動において「優位に競争力の底上げ」になっている、との事例を紹介していた。女性の社会進出による「消費増大」と男性の負担増による「消費減」とを比べれば、その差は多分「相当な勢い」でハッキリしているだろうと私は思う。これは例えば女性が伝統的に抑圧されている社会、特に「イスラム圏の国々」を少し観察すればこの違いは一層「明らか」である。

では現実問題として、女性の社会進出を今以上に加速し、少なくとも ODBC 諸国の中で20番目位の位置まで上げるには、いったい何を「どうすれば」いいのか?

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それには手っ取り早くて自由に操作できる公務員の数を「男女平等の人数」にすることから始めるべきである。これは単に全体の人数を同じにするだけでなく、管理職や事務次官などの数も「平等」に割り振るのだ。大改革である。勿論、地方議員の数も同数なら、国会議員の数も「男女同数」にするのである。すると必ず「女なんかに出来るわけ無い」と言う声が、男側に限らず「女の側からも」出てくる(女性の社会進出の本当の敵は、実は女性だったりして・・・)。当然初めの内は女性も慣れていないし、周りからも厳しい目で見られて責任を問われる時もあるかとは思う。だが、それを何年も何年も「我慢強く」しぶとく乗り越えて男女のバランスを維持し、とにかく最終的には、男も女も「能力のある人」が適材適所に配置される理想社会の実現までは、日本国民が全員で耐えること。それしかない。

昔、平塚雷鳥が女性の参政権を勝ち取るためにどれだけ苦労したかを想えば、或いはキング牧師が黒人の公民権を得る為に命を懸けて訴えたように、ただひたすら続けることが必要なんではないだろうか。継続は力なり。千里の道はどうしたって100里にはならないのである。国家100年の計、男女平等の理念が行き渡る頃には自ずと「少子化の問題」も雲散霧消している、と私は想像する(まあ、それまで生きてはいないけど、ね)。

ちなみにライオンは雌が狩りをするそうだ。で、雄はというと「子供を作るだけ」という・・・何だかなぁ。人間とは役割が逆バージョンです。

追加:本日深夜0時35分から第1話を放送!



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