酸いも甘いも・・・


酸いも甘いも、もっと経験してから、鈍行各駅停車の汽車でゆっくり
行きましょうか・・・

不思議な出来事・・

2023-09-12 20:02:42 | 日記
息子が他界する当日、夫と私は病室に居りました。

重体でしたので、見舞いは1日1組2人まで・・それも15分間との決まりを
守るようにと言われていました。

でも、もしかしたら今日にでも・・と感じられる容態でしたので、時間制限なと゛気にも留めずに息子の苦しそうな息づかいや顔の表情を、ただ呆然として
見ているのが精いっぱいでした。

そんな中、突然息子の口から微かな声が漏れました・・
結構広い個室にいましたので、入口扉からベットまで広い空間がありました。

今まで目を瞑っていた息子の瞳が開いて、うつろな目でその空間を見つめて、やっと聞き取れる声でしたが、あそこに怪しげな雰囲気がある・・
誰かいる・・
そのような言葉を発したのです。

いよいよ、いまわの際なのか・・との思いでしたが、息子が安心できるように
夫に部屋の中を良く見て回り、そして廊下も見てもらって、誰もいないと言ってもらいました。

父さんが見てくれたけれど、誰もいなかったそうよ・・と耳元で言いましたら
安心したようでした・・

それにしても、このことは、今もって不思議でなりません。
昔から死ぬ時には天国から誰かお迎えに来る・・何て聞いたことがありましたから・・

その後又すぐに奇怪な事を云いました・・

母さん・・お線香の匂いがしてくる・・
オレはお線香の匂いが嫌いだから、焚くのはやめてもらってと・・
入院病棟ですからお線香を焚く人など、あろうはずはありませんし、
私はとても鼻が利く人なのですが、お線香の香りなど感じませんでした・・

分かったわよ・・看護師さんに焚くのは止めてくださいとお願いしてくるわね・・と言ってあげました。

聞こえたのか、安心の表情が読み取れました。

それから4時間くらいして息子は絶命したのです・・
この一連の出来事はどう解釈したら良いのでしょう・・

幻を見たのか・・感じたのか・・