みんなの僧

24で僧侶になり54で住職になるまで夢や悩みを聞き続けて30年。

立ち食いそば屋劇場

2012-10-20 21:31:26 | 日記
いやー

ごぶ

昨夜のことだが、財布を明けると850円しか無かった

腹いっぱい晩飯を食べたいが、850円で食べられるのは多くない

弁当は進化していて、600円も出せば十分満足がえられるが、人間には気分がある。拙僧は特に「腹気分」に左右される。

だから、弁当は食べたくなかった。

昨夜の胃袋は「そば腹」で どうしても温かい蕎麦が食べたくて 外苑前の「増田屋」に入った。

格別美味いわけでもないが、不味いわけでもない。

標準的な蕎麦屋で標準的な増田屋。

増田屋は各お店でメニューやレシピが違っていて、美味い増田屋もあれば、不味い増田屋もある。

外苑前の増田屋は

普通。

久しぶりに入って少しショック

850円では満足・満腹出来るメニューが無い。

満足出来そうな蕎麦+丼は950円以上だ。

ダメだコリャ と店を出た。
近くに立ち食いそば屋があるので店替えだ。

ここはトッピングを三品しても600円でお釣りがくる。忙しいサラリーマンやタクシー運転手の御用達。

名前の通った富士そばとは違い、インディペンデントな雰囲気の ちょい怪しい立ち食いそば屋である

腹具合と懐具合の出した結論は ちょい怪しい立ち食いそば屋

目に入ったのは「にしんそば500円」

にしんそばが500円安いっ

コレだ…φ(._.)

このにしんそばに甘いキツネのアゲとチクロが入ってそうかハム天を追加トッピングすれば、気分は立ち食いそば屋のフルコースそばだ。

気分が懐具合より リッチになってきた。

見ていると磨きにしんを四切れも惜しげもなくトッピングしている

感動だ

有り得ないコストパフォーマンス

磨きにしん四切れだけで600~1000円はする

こんなに安いのは倒産品か、怪しい中国産に違いないと思いつつ、懐具合と腹気分はコストパフォーマンス最高の「にしんそば」にどっぷり

この際、そば自体や汁の美味しさは二の次である。
肝心なのは「怪しいにしん」

かぶりついたら コレが美味い

オマケにしっかり四切れも入っている

厚さは8ミリ、幅は五センチ、長さが10センチはあるしっかり磨きにしん。

美味い!倒産品でも中国産でも構わない

空腹とビンボーは「差別」や「区別」「分別」や「偏見」をぶっ飛ばす

余りに 美味しそうに拙僧がズルズルと食べていたせいか、他の客が居なくなったせいか 一人しかいない店のおっちゃんが声かけてきた。


店のおっちゃん「それ、うまいでしょ?」
拙僧「うん、めっちゃ美味いですわ!」

店のおっちゃん「嬉しいわ。このにしんそば、サービス品で、儲けないんですよ」

拙僧「にしん四切れ入ってるなんて、あり得へんわ!スゴいわー」

店のおっちゃん「いやね、このお店の客、タクシーの運転手が多くて、その中に魚を食べたいという希望があってねぇ~」

拙僧「ふ~ん」

店のおっちゃん「以前は鰺の天ぷらが魚メニューだったけど、奮発してにしん四切れ500円!」

拙僧「ほんまに儲けないねー」

店のおっちゃん「お客さん、ウチのメカブ食べたことある?実はこのメカブが自信作で、おすすめメニュー」

拙僧「へぇ~、メカブって身体にエエもんねえ~」

店のおっちゃん「タクシーの運転手さんらに大好評!」

拙僧「せやろねぇ~」

店のおっちゃん「お客さん、他に誰もおらんし、メカブ入れたげるよ」

拙僧「えっ!おおきにぃ
話の流れや、盛り上がり的にはオマケもアリな感じだったが、予想は現実に


う、美味いっ

キツネのアゲに、ハム天に、ゴージャス四切れにしんに、オマケのメカブ

至福

まさに至福

一滴も汁を残さず飲み干した時には 言うに言えない幸福感に充たされていた。
しめて660円

素晴らしい晩ご飯となった
気分は晩餐である

外苑前の立ち食いそば屋に表出した10分そこいらの晩餐劇場だった

お金は あるに こしたことはない

いい年こいて 財布に850円では劇的デフレで情けない
でもおかげさまで 立ち食いそば屋のおっちゃんの意地を見れた

そして 幸せも味わった

外苑前の立ち食いそば屋にある500円 にしんそば

上忍の里東京の移動にかける経費を省けば ゆとりは生まれる

しかし、ゆとりは無くても 小さな幸せに出逢うことは出来る

ありがたいと言う気分に満たされた 立ち食いそば屋の晩餐

えがったー

それ、やせ我慢やん!

ご指摘 ありがとう ございます。

違います

拙僧、デブなので

デブ我慢ですな





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