みんなの僧

24で僧侶になり54で住職になるまで夢や悩みを聞き続けて30年。

釈 哲也のサクラ

2011-04-12 12:55:25 | 日記
昨年、浄土に還った親父がコツコツと里人と植えたサクラが咲いた。

山の緑と抜けるような青空に映えて とても美しい。

昨日は昼過ぎから夜中まで京都市内で用事があった。

京都までの道すがら、宇治の平等院に立ち寄り阿弥陀如来さまに 東北の被災地の有り様と人々の苦しみをお伝えした。
また、この度の震災により亡くなられ、浄土に還られた方々の事を宜しくお願いしますとも。

平等院を出ると平家物語に詳しい宇治川がある。土手縁や川中の島のサクラは至極美しい。

風雅である。風情がある。

それに比べると、親父のサクラは野趣味たっぷりである。

サクラの向こうに広がる青空に 親父がいた。
田舎のサクラも満更ではない。

親父の院号は光源院。
光り輝くほど、情熱的で行動的だった。

だから、光源院。

いつもは闇夜しかない上忍の里。

サクラの季節だけはライトアップする。

被災地や関東の方々には申し訳ないが、やはりライトアップさせていただく。


里の人々が喜ぶのが何より嬉しかった先代住職。
光源院たる親父のサクラ。今夜からは漆黒の闇夜に浮かび上がるサクラともなります。

あぁ川俣の地まで……

2011-04-12 09:03:24 | 日記

大好きになった福島県伊達の川俣町が放射線被害による避難対象となった。

以前のブログに川俣町の由来は 奈良の川俣にあると書いた。

少し言うと、大和の国 高市郡 川俣の里と表現するのが正確だ。

現在は 奈良県橿原市雲悌の川俣神社にその標を残すだけとなった。

養蚕・機織りの始祖、小手子姫が聖徳太子の時代に川俣の地にやって来た。

川俣の地が小手子姫の出身地・高市郡川俣に似ていたので終の住処としたらしい。

確かに川俣の地は明日香の里や高市郡に似ている。西側にある山が葛城山か安達太良山かの違いで、本当によく似ている。

そんな川俣の地が、放射能を浴びているそうだ。
残念だ。

菅首相の判断間違いと 決断の遅れが 最悪の事態を招いたことは間違いない。
いまだに能力の低さを認知せず、首相に居座っている間は被災地で苦しんでいる方々は苛立ち、亡くなられた方々は浮かばれない。
ましてや神々に怒りを収めていただけない。

何の為の統一地方選挙だったんだ。

仏さまは怒れる存在ではないが、この度の人災的大震災に関して、人々が怒り、立ち上がる事を諫める事も無い。

東北の方々が辛抱強く我慢強いことをいいことに
能力の無い首相が権力の座に居座る事を許しては駄目だ。

小手子姫に今の川俣の地に赴くよう手配したのは、聖徳太子であった。

聖徳太子は縁ある地も汚した事は絶対許さない。